onakaさんの感想・レビュー一覧(124)
onaka >> 日本的想像力の未来~クール・ジャパノロジーの可能性 (NHKブックス)
日本のポップカルチャーを、沈滞する産業・経済に対する起爆剤として動員するのではなく、成熟への要請を拒否し社会的文脈を無関連化するための機能とまず捉えること。その上で、オタクのトランスナショナルな拡大・連帯に、ポストモダンにおけるオルタナティブな主体形成の萌芽を見るべし。ナショナリズムにからめ取られない、新たなクールジャパノロジーの提示は刺激的かつなるほど感あり。
09/24 コメント(0)
日本のポップカルチャーを、沈滞する産業・経済に対する起爆剤として動員するのではなく、成熟への要請を拒否し社会的文脈を無関連化するための機能とまず捉えること。その上で、オタクのトランスナショナルな拡大・連帯に、ポストモダンにおけるオルタナティブな主体形成の萌芽を見るべし。ナショナリズムにからめ取られない、新たなクールジャパノロジーの提示は刺激的かつなるほど感あり。09/24 コメント(0)
onaka >> ファスト風土化する日本―郊外化とその病理 (新書y)
いろいろなところで引き合いに出されているのでなんとなく読んだ気になっていたが、実は読んでいなかった。6年前に出た本だが指摘事項は今も変わっていない。話の進め方が若干粗っぽい面もあるが基本共感できる。さて、どうあるべきかはこれでわかった。じゃあ、政策として具体的にどう実現していくのか、6年後の今も課題として残されている。
09/20 コメント(0)
いろいろなところで引き合いに出されているのでなんとなく読んだ気になっていたが、実は読んでいなかった。6年前に出た本だが指摘事項は今も変わっていない。話の進め方が若干粗っぽい面もあるが基本共感できる。さて、どうあるべきかはこれでわかった。じゃあ、政策として具体的にどう実現していくのか、6年後の今も課題として残されている。09/20 コメント(0)
onaka >> コミュニティを問いなおす―つながり・都市・日本社会の未来 (ちくま新書)
福祉政策と都市政策を総合的な視野で捉え、経済格差と空間格差を同時に解消させること。そのキーワードとしてコミュニティの再構築がある。例えば、公有地をコミュニティ中心として再設計し、世代間交流・環境保全・福祉・医療・生涯学習等の活動場所とする。コミュニティを存立させるため「普遍的な価値原理」が必要という議論が最終章でなされるが、コミュニケーション形態や世の価値観が大きく変わりつつある今、必要なのは机上の空論ではなく、それを生成させるための実践的な試行なんでしょうねぇ。
09/16 コメント(0)
福祉政策と都市政策を総合的な視野で捉え、経済格差と空間格差を同時に解消させること。そのキーワードとしてコミュニティの再構築がある。例えば、公有地をコミュニティ中心として再設計し、世代間交流・環境保全・福祉・医療・生涯学習等の活動場所とする。コミュニティを存立させるため「普遍的な価値原理」が必要という議論が最終章でなされるが、コミュニケーション形態や世の価値観が大きく変わりつつある今、必要なのは机上の空論ではなく、それを生成させるための実践的な試行なんでしょうねぇ。09/16 コメント(0)
onaka >> グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
南欧の港町をイメージしてデザインされた会員制の仮想リゾート「夏の区界」に、ゲストである人間の訪問が途絶えて1000年、仮想人格であるAIたちが終わることのない夏を過ごしている。無限ループはある日、外部からの不可解な侵略によって断絶する。設定された記憶によってバランスされていた物語が崩壊する時、一回きりのかけがいのない時間が起動する。留まることは死を意味する。生きるために不確定な未来に向かって選択すべし。退廃と絶望の末に残された希望というモチーフが、南欧のイメージによって美しく演出される。
09/14 コメント(0)
南欧の港町をイメージしてデザインされた会員制の仮想リゾート「夏の区界」に、ゲストである人間の訪問が途絶えて1000年、仮想人格であるAIたちが終わることのない夏を過ごしている。無限ループはある日、外部からの不可解な侵略によって断絶する。設定された記憶によってバランスされていた物語が崩壊する時、一回きりのかけがいのない時間が起動する。留まることは死を意味する。生きるために不確定な未来に向かって選択すべし。退廃と絶望の末に残された希望というモチーフが、南欧のイメージによって美しく演出される。09/14 コメント(0)
onaka >> 老ヴォールの惑星 (次世代型作家のリアル・フィクション ハヤカワ文庫 JA (8
4作品からなる中編集。最後の「漂った男」が良い。海しかない惑星に不時着した偵察機のパイロット。幸い生命を維持する環境はあるし通信手段もある。が、位置を知る手段がないため救援は絶望的という設定。何の努力もなくとりあえず生き続けられる、平坦で終わりのない世界を生きる現代人に重なる。漂いながら生きる意味を喪失しそうになるが、通信手段があれば悩み問い続けることはできる。ささやかな発見。だから通信が途絶えた時に本当の絶望と諦念はやってきた。脱出の可能生に向かって泳ぐラストシーンに勇気づけられる。
09/08 コメント(0)
4作品からなる中編集。最後の「漂った男」が良い。海しかない惑星に不時着した偵察機のパイロット。幸い生命を維持する環境はあるし通信手段もある。が、位置を知る手段がないため救援は絶望的という設定。何の努力もなくとりあえず生き続けられる、平坦で終わりのない世界を生きる現代人に重なる。漂いながら生きる意味を喪失しそうになるが、通信手段があれば悩み問い続けることはできる。ささやかな発見。だから通信が途絶えた時に本当の絶望と諦念はやってきた。脱出の可能生に向かって泳ぐラストシーンに勇気づけられる。09/08 コメント(0)
onaka >> 太陽の塔 (新潮文庫)
自意識過剰で文士めいた独白がまずもって面白くニヤケどころ満載。デビュー作にしてすでに森見ワールド全開ですな。でもってこの道はいつかきた道。いやはやなんとも、うれしはずかし懐かしい世界でした。
真夜中の京都を徘徊する叡山電車のイメージは「銀河鉄道の夜」へのオマージュと思って読むと楽しいかも。最後、クリスマスファシズムに闘いを挑むべく決行された「ええじゃないか騒動」の盛り上がりは、さりげなく切ない。男汁臭さを漂わせつつちょっぴりほろ苦い、青春四畳半ファンタジーの逸品。
09/04 コメント(0)
自意識過剰で文士めいた独白がまずもって面白くニヤケどころ満載。デビュー作にしてすでに森見ワールド全開ですな。でもってこの道はいつかきた道。いやはやなんとも、うれしはずかし懐かしい世界でした。
真夜中の京都を徘徊する叡山電車のイメージは「銀河鉄道の夜」へのオマージュと思って読むと楽しいかも。最後、クリスマスファシズムに闘いを挑むべく決行された「ええじゃないか騒動」の盛り上がりは、さりげなく切ない。男汁臭さを漂わせつつちょっぴりほろ苦い、青春四畳半ファンタジーの逸品。09/04 コメント(0)
onaka >> 八月の博物館 (角川文庫)
小説家である「私」が、小説家になる夢を見ていた小学生最後の夏休みに体験した、奇妙な博物館をめぐる冒険を題材に物語を書く物語。時空を超えた3つの舞台をベースに、語り語られるものの入れ子構造の中を視点移動しながら、次第に仕掛けが明らかになっていく。メタ物語的な構成によって、物語の本質と物語の中を生きることの意味を問う。が、抽象論に陥ることなく、純粋にエンタメとして楽しめるのは素晴らしい。最後に蛇足のように付加されたノスタルジックなエンディングがさりげなく良い。
08/30 コメント(0)
小説家である「私」が、小説家になる夢を見ていた小学生最後の夏休みに体験した、奇妙な博物館をめぐる冒険を題材に物語を書く物語。時空を超えた3つの舞台をベースに、語り語られるものの入れ子構造の中を視点移動しながら、次第に仕掛けが明らかになっていく。メタ物語的な構成によって、物語の本質と物語の中を生きることの意味を問う。が、抽象論に陥ることなく、純粋にエンタメとして楽しめるのは素晴らしい。最後に蛇足のように付加されたノスタルジックなエンディングがさりげなく良い。08/30 コメント(0)
onaka >> BRAIN VALLEY〈下〉 (新潮文庫)
神は脳内ニューラルネットの必然として生成されるデジタル生命体のようなもので、自己複製(=共感)によって他者の脳に伝播していく。仕掛けがわかれば、神は人工的に生成でき、それに接続することで究極の真理に到達することができる。先進的な脳研究所・ブレインテックの隠されたビジョンは、しかし、完全なコスモスに潜む不完全生定理の悪魔のような自己の不可思議に到達し崩壊する。神は死んだというニーチェ的なテーマが、現代科学の知見とオカルト的想像力によって語られる、素晴らしいエンタメ作品。
08/25 コメント(0)
神は脳内ニューラルネットの必然として生成されるデジタル生命体のようなもので、自己複製(=共感)によって他者の脳に伝播していく。仕掛けがわかれば、神は人工的に生成でき、それに接続することで究極の真理に到達することができる。先進的な脳研究所・ブレインテックの隠されたビジョンは、しかし、完全なコスモスに潜む不完全生定理の悪魔のような自己の不可思議に到達し崩壊する。神は死んだというニーチェ的なテーマが、現代科学の知見とオカルト的想像力によって語られる、素晴らしいエンタメ作品。08/25 コメント(0)
onaka >> パラサイト・イヴ (新潮文庫)
妻の死を受け入れられない科学者が死者の細胞を培養しながらあり得ない生命体を作ってしまう。いわゆるフランケンものの変種かと思いきや、そうではない。隠された神・ミトコンドリアの10数億年という時間をかけた進化シナリオに沿った逆襲の物語であった。科学的な知見を前提とした詳細な記述と虚構のバランスが心地良い。バイオホラーの良品。
08/16 コメント(0)
妻の死を受け入れられない科学者が死者の細胞を培養しながらあり得ない生命体を作ってしまう。いわゆるフランケンものの変種かと思いきや、そうではない。隠された神・ミトコンドリアの10数億年という時間をかけた進化シナリオに沿った逆襲の物語であった。科学的な知見を前提とした詳細な記述と虚構のバランスが心地良い。バイオホラーの良品。08/16 コメント(0)



