onaka
小説家である「私」が、小説家になる夢を見ていた小学生最後の夏休みに体験した、奇妙な博物館をめぐる冒険を題材に物語を書く物語。時空を超えた3つの舞台をベースに、語り語られるものの入れ子構造の中を視点移動しながら、次第に仕掛けが明らかになっていく。メタ物語的な構成によって、物語の本質と物語の中を生きることの意味を問う。が、抽象論に陥ることなく、純粋にエンタメとして楽しめるのは素晴らしい。最後に蛇足のように付加されたノスタルジックなエンディングがさりげなく良い。

八月の博物館 (角川文庫)
ナイス! ★★★★★★★★★ -
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- 08/30
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ナイスした読書家さんと感想
語り手である小説家はほとんど瀬名氏の分身であるようだ。従って、この作家の私の心情はそのまま瀬名氏の言葉といっていいだろう。自分の創作手法と編集者が求める物との齟齬、物語の創作と人を感動させる手法、そして小説論など小説家としての苦悩が色々書かれている。そして作中の小説家が吐露しているように本書は瀬名氏が物語作家になることに挑戦した作品だと云える。一方で作中に織り込まれた小学6年生が初めて手にした創元推理文庫に対する思い、エラリー・クイーンやルパン三世、ドラえもんといった実在の固有名詞が郷愁を誘う。











