無人島に漂着した人たちのむき出しの欲望や感情が、一皮剥けば残酷な人間社会の一面を演出するが、同時に原始人のような愛嬌と滑稽さによって、それほど悲惨にならずバランスが取られている描写が素晴らしい。いわゆる無人島サバイバルものだが一味違う。逃れることのできない虚構のトウキョウを擁護しつつ新たな歴史を築いていくのではなく、自らの生命力を信じあるべき姿に向かって脱出を図るべし。虚構の王国は現代社会の自画像だな。かといって、脱出した先も理想の王国とはいえないが。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 06/23



ナイスした読書家さんと感想

清子のあっけらかんとした強さが印象的。途中から「これって無人島じゃぁないよねぇ?」と思ったらその通りで「有人島」になって痛快だった。無人島に漂着したのにどことなく危機感のないトウキョウとたくましいホンコンの対比がおもしろい。桐野さんお得意の複数人の視点で物語が展開していくのだが、文体には一貫したトーンがありながら、その時点の主人公の思考レベルや知的水準にあわせた論旨展開になっているところがすごいなと思った。極限状態でのサバイバルというよりは、ファンタジーのような甘い痛快な小説。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/06

★9 何を伝えたかったのかを考えるのですが、「欲望と理性」の対比と「事実と史実」の違いなのではないかと思いました。この話の中では欲望によって行動し、事実が生まれているが、最終的には理性によってそれを捻じ曲げて(隠ぺい?)して史実が作られている。つまり、現在の歴史の伝わり方はもっと欲望に満ち、裏の歴史も存在している事を伝えたかったのではないかと思いました。深読み^^;
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 04/24

読み進めるのも大変な程ドロドロしているのかと思いきや、意外とあっさり読めた。清子の、ある意味適当な行動(でも、それはサバイバル本能に長けていたともいえる)に右往左往する草食系男子チームという構図が、無人島という舞台でうまく機能していたと思う。壊れていく人、達観する人、と極限状態での描写も上手いですねー。トーキョー島があと何千年か経った後、この清子を巡る顛末はギリシャ神話のように人間くさい神の話しに昇華するのだろうか。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 12/10

映画化されると聞いたので図書館で借りてみた。桐野作品は二作目。元々サバイバルが大好きなので設定的には期待してたくらいだったのだが、ちょ、ちょっとこれ・・・映画化してどうするつもりだ(笑)生々しさヘヴィー級。リアリティを追求してるという意味では五つ星だわ。しかしまぁ登場人物が清子を筆頭に揃いも揃って魅力がなさすぎる、途中からいっそギャグに思えるくらい。何ていうか浅ましい!極限状態に直面した人間の浅ましさ、欲深さを宗教的なリズムで描ききった作品、という印象でした。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(1) - 06/18
プチシゲ
>息するように,本を読む 素晴らしいフレーズですね。俺はもうちょっとの所かな。
ナイス!ナイス! - 12/06 22:29


久々に桐野さんの本を読みましたが読後感がよくないです(笑)無人島でサバイバル生活を送る内容なんですが、人間関係のドロドロよりも野性的な生活の描写がグロかったです(;_;)今の生活に感謝です。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 10/25

実際の事件がもとになってるとは思わなかった。すごいですね。清子は悪女というよりは、無人島による絶望と解放によって逞しく奔放になっていったひとりの女性。性を売りにしてしまう清子に嫌悪感は覚えない。女から母への変貌は見事であると思う。なんだか蝿の王より無邪気?食べ物が豊富だからかしら。木村多恵さんなら男性に邪険に扱われたりして憤慨したりはしないだろうと、勝手に想像。機会があれば見てみたい。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/29

攻撃・排除する人間が一人いればそれで集団は結束し、そのうち対象も変えてまた結束する。調和を乱す者が増えれば結束は崩壊。他人が集まれば、現社会でも無人島でも起こることなのかな。「オラガオラガの我を捨て」ないとね。そんななか女は強かに逞しく生きようとするのですね。戦後こういう事件が実際にあったと聞いてビックリです。アナタハンの女王事件?
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 07/15

無人島に女が1人と数十人もの男。女の奪い合いが行われていたが…?人間の醜さ、狡さ、弱さ…人を押し退けてでも自分が一番大切なんだ…と引き込まれた。シンちゃんの「無人島に帰ったらいじめっ子に会いたい。そしてこの無人島に連れてくるんだ」という趣旨の発言に、ゾクッとしたな。何気ないエピソードに恐怖を潜ませるのがうまい。みんな呆れるほどに情けない、でもちょっと笑える(特にオラガ)。清子が蛇を捕まえて振り回すあたりが好き。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 07/12

無人島に漂着した大勢の中で、女は清子ただひとりきり。救助される見込みもなく、島を「東京島」と名付け共同体を作り生活するようになり・・・。さまざまな色と欲が絡み合い人間のエゴが丸出しになった姿が強烈です。それでも、ラストまで読むと、まるですべてがダークなおとぎ話のようにも思えてきます。木村多江さん主演で映画化されるようなので、どんなふうに映像化されるのか楽しみです
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(4) - 07/08
lotta7
映画のイメージ(観ていないけど)で読みましたが、あんなヒロインだとは思わなかったです(^。^;)
ナイス!ナイス! - 08/06 22:30

さやか
なかなか強烈なキャラクターでしたよね(^-^;
ナイス!ナイス! - 08/07 08:37


「新潮」の編集者から何をやっても良いと、締め切りも縛られなかったと、4年の歳月を掛けて書かれた作品らしい。そのせいか、文体や構成にばらつきが感じられる。3日の読売新聞の記事によると、自身1年ほどスランプだったとか。この作品にもかつての精彩を感じられないのが、ザンネン。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 06/03

視点人物が多すぎて、その人の深い部分までが描き切れていない印象を受けました。最後の終わり方もすっきりしなかったし。。。無人島に女性一人という設定から、もっと劇的な何かが起こるかもと期待していたのに残念でした。すべてが描かれているわけではないので、描かれていない部分を自分で想像(妄想?)しながら読むと、逆に物語が広がっていいかも。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 04/11

地に堕ち腐爛した南国の果実の粘つく臭気が絡みつくように、彼等はじんわりと壊れていく。漂流の果てに辿り着いた南海の孤島、三十数名の男とたった一人の女、天然の牢獄に収監された囚人達。文明という脊椎を抜き取られ現代人の表皮を剥がされた人間は本能の枷を外し曝け出す。悲嘆の果てに命を落とす者、妄想の世界に足を踏み入れる者、そして己が持つ手段を最大限に利用して生に執着する者。生命と引き換えに魂の何処かが壊死していくのを鼻で嗤い飛ばすが如く。納豆風と呼ばれる腐臭を孕む風が、今日も島と囚人達に吹く。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(5) - 06/12
nyanco@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
では、私も…w そう桐野さんはどうしても『OUT』と比べたくなりますよね。で、この設定のわりには…という感想でした、私も。 で、これを映画化って…どうするんだろう…って思います。
ナイス!ナイス! - 06/14 08:40

ちはや@灯れ松明の火(文さんに協賛!)
nyancoさん> 桐野さん、非常時の人間の愚劣さ滑稽さを描こうとしたんでしょうか。出て来る男が軒並みヘタレで、でっぷりオバハンが最強ってある意味リアル日本w。映画化かぁ…木村さんじゃイメージとちょっと違うな。多分観に行きません、うん。
ナイス!ナイス! - 06/14 20:47


男31人と女1人が無人島に漂着するお話。たしか昔、実際にこれに似た事件あったらしいのだけど…女って怖い、そして強か。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 05/26

読みやすかった。かわいそうだった。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/28

設定から食料と女の奪い合いで話が進むのかと思いきや、それよりもずっと恐ろしい人間の本質を見せつけられた。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 01/12


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