アストリアス
Jコレクションを読んだのが2007年、そうか、あの頃は精神的に荒れていたから字面だけ追っていたんだなと再認識。今回読んだら予想以上に面白かったぞ。読み進めると新しい面がどんどん出てきて、最後はどこに落ち着くんだ?と思いながら最後まで読んでガツンとやられる。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 03/09
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ナイスした読書家さんと感想
なぜ私は今までこの本を積んでいたのだろう…。帯で伊坂さん小島さん宮部さんが絶賛してるのも納得の凄い小説。ある程度作者さんの事調べて知ってたにも関わらず「この人何者!?」と最後まで鳥肌立ちっ放しだった。主人公はアメリカ人で登場人物・組織共々日本とは違う国のものだけどリアリティたっぷりだし知識・内外の広く深い視点の描写で違和感全く持たない。
著者がブレイクしたのは私が日本を離れた後のこと故、名前は知っていたが夭折したゲーム世代の神ぐらいに思っていた。一読驚嘆!これは単なるエンターテイメントとは一線を画した今そこにある地獄を綴った散文詩でありミリタリーSFの衣を被った21世紀の『罪と罰』。国家公認の暗殺者シェパードがラスコーリニコフなら虐殺の魔王ジョン・ポールは『大審問官』のイワンか?そしてソーニャはいない。虐殺の文法の種明かしがなされる前に唐突に終わっていれば世紀の傑作になったと思う。何故ならば語られなかった言葉には無限の可能性があるからだ。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 12/24
評判どおり傑作(^o^) 近未来のアメリカ特殊部隊シェパード大尉(タフな軍人かと思いきや、 えらく内省的で、80年代ハリウッドB級映画とモンテパイソンのマニア。今の日本のヲタク少年ってかんじ。) が、虐殺事件を陰で操る謎の人物ジョン・ポールを追いかける追跡劇(不条理劇?)。 国際テロ。監視社会、民間軍事会社暗躍、環境問題etcのエポックメイキングをうまく話にとりいれている。 「痛み」を感じないよう「処理」された主人公の語り口を通すと、残虐な殺戮現場がTVゲームの画面のような印象を受ける。
読むのにえらく時間がかかった。おまけに一読しただけでは理解しがたいので、再読せねば…。でも、『虐殺の文法』はすごい発想だし、それを使ってジョン・ポールがやろうとしていたことを明かされて、衝撃を受けた。そして、最後の、主人公の行動にも超ビックリ。10年前、『虐殺の文法』があの国で作用されていたら、9.11は起こりえなかったのか…いろいろと深く考えさせられる。どうでもいいけど、第一部の冒頭、中東を藤原豆腐店のトラックが走っている様を思い浮かべると、ちょっと微笑ましいです(笑)
手こずった。何故か予想以上に読むのに手こずった。子供が銃を手にして戦い、そして殺される描写があるのだが、現実世界でも子供が銃を手にしている写真を見た事があるので、小説として読むのが辛かったのかもしれない。
本作の草稿はわずか10日で書きあげられたという。翻訳文のような独特の語り口で、作者の造詣そのままに衒学的、かつ、先行作品への惜しみないリスペクトを差し込むユーモア、なによりテクノロジーと人間についての深い洞察いずれも素晴らしい。なんという才能か。ただただ夭折が惜しい。テクノロジーによって感覚・精神活動・肉体を、モジュールとしてコントロール可能な世界を、病と闘っていた著者が書いたという事実が感慨深い。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 02/22
これはすごい! 各地で起きる虐殺。謎の黒幕を暗殺すべく暗躍する特殊部隊の主人公。散りばめられた近未来の装備の数々、生々しい殺戮の場面、それらの現実を見た人たちの苦悩などが、圧倒的な臨場感をもって描かれる。生と死、罪と許し、自由と管理、自国と他国の平和などの対立するものの境界を叩き壊しながら、読者を一気に引き込む筆力。作者の夭逝がほんとうに惜しまれる。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 09/23
9.11後、紛争が拡大している世界が舞台。至る所で繰り広げられる凄まじいまでの虐殺の現場には、いつも一人のアメリカ人の影があった。特殊部隊の暗殺者である主人公は、その男を暗殺しようと追い続けるが・・・最新のテクノロジーにより「痛み」を遮断された軍人達。銃弾によりバラバラにされるまで戦い続ける少年兵達。主人公の一人称で淡々と語られるせいか、虚無感だけが胸を覆っていく。膨大な知識量に、まるで翻訳本を読んでいるかのような圧倒的な筆力。大森望さんの解説に胸が詰まりました。また読み返したい作品。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 02/28
近未来、厳格な個人認証によって先進諸国はテロを一掃したが、後進諸国では内戦や民族虐殺が激増していた。その虐殺を引き起こしている謎の男、ジョン・ポールの目的とは……?/最新のテクノロジーによって感覚や感情の制御が可能になり、“痛み”から解放された主体が引き受けるべき“罪と罰”とは一体何なのか? ――について、ナイーブな思索を重ね、贖罪を渇望する主人公の姿が印象的。人間性を規定する条件がテクノロジーの進歩によって問い直された時、私たちはどんな答えを出すのか? ――考えさせられました。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 03/28
SFと言うより壮大な叙情詩を読んだ感。虐殺へ誘うハーメルンの笛吹きジョン・ポール。追う特殊兵士シェパード。共に罪を背負い自問するレゾン・デートル。考えさせるテロへの対し方、平和への向き合い方。思索の海。作品に感じたのはメランコックでドライ、矛盾する感触。トリビアの泉的笑いと皮肉の効いたユーモア。《幼年兵遭遇交戦》《百万単位の死》虐殺の描写は酷いのにTVニュースより、匂いも熱も感じさせない超ドライ。なんだろう、この重量感は。とても一読だけで消化しきれない。著者の早逝を悼む。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(3)
- 05/12
文庫フリーク@灯れ松明の火
ペトロトキシンさん☆レミング同じく!です。SFは苦手ではありますが、題名から予想していた物とは全く違う感触。私も読み進まず、手こずりました。
ナイス!
-
05/13 17:16
ペトロトキシンさん☆レミング同じく!です。SFは苦手ではありますが、題名から予想していた物とは全く違う感触。私も読み進まず、手こずりました。
ナイス!
-
05/13 17:16
伊藤氏は9・11のあとの近未来社会でテロの驚異を根絶するために徹底的な管理社会を出現させ、絶大な力もつ国家を描くことで「正当化された殺人があるかどうか」という命題(この命題はドストエフスキーが『罪と罰』で問うた命題でもあるが)を読者に突きつける。そして「生まれたばかりの赤ん坊の心は真っ白な石版であって、その後の心や行動はすべて環境によって書き込まれる。従って人はみな平等だ」などという浅薄な”そうあるべきだ”理論に疑問符を投げかけているところがすごい。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 02/11
ストーリーの展開自体には新味はありませんが、博学をもって成す独特の世界観と抉るような文体にはかなり圧倒されました。今後いろいろな作品を生み出してくれそうな期待感を持たせてくれるだけに、作者の早逝が惜しまれます。なるべく早めに『ハーモニー』も読んでみたいと思います。
カタカナ名が苦手なのでなかなか入っていけなかった。薬とカウンセリングで感情をコントロールしながら虐殺を仕事とする主人公が、母親殺しと女性に悩む姿が考えさせられた。どんどん心の深い部分をついてくる話で、フィクションとリアルの狭間の心理状況だった。著者がもう亡くなってるということがトテモ悔やまれます。多分、二度三度と読むともっと深く深く入っていけそうだ、と感じました。
タイトルのイメージ通り、恐ろしい物語。凄まじく、残酷な表現も多かったけど、それらを超越するだけの緻密さやパワーを感じた。近未来の世界観は緻密にて凄惨!物語を進めながら少しずつ解氷していくような見せ方が良かった。今までで一番引き込まれた物語。。。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(1)
- 03/06
9・11後の近未来世界(2020年代らしい)を、著者の妄想をふんだんに交えた形で描いた作品。ここでは各国で民間人の虐殺が跋扈してる。ある人物が現れると、そこでは虐殺が起きるとのことで、主人公クラウ゛ィスが所属する部隊はそいつを暗殺しようと試みる。著者の妄想上の産物である、近未来テクノロジーがふんだんに盛り込まれてます。クラウ゛ィスが抱える罪悪感の描写、虐殺を引き起こすジョンなる人物、その恋人・・・テクノロジーの説明を盛り込みながらそれらの話も展開させるなど、かなりこゆくて時間かかったけど、おすすめです。




















