ナイスした読書家さんと感想
周囲から押し付けられたとも言える役割を、いやなのに流されるまま受け入れざるをえなくなり困ってしまう主人公。その決意に共感する表題作。自転車事故をめぐる人々の内心と日常のあれこれを描いた「冷たい十字路」。これでこの著者の作品を読むのは4冊目になるけれど、順位付けすることなくどれも好き。
ゆめわかば@灯れ松明の火
こんにちは(*^_^*)津村記久子さん気になっているのですが、「これから読むといいよ」的なオススメはありますか?どれから読み始めてもいけそうですか?
ナイス!
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04/21 21:25
こんにちは(*^_^*)津村記久子さん気になっているのですが、「これから読むといいよ」的なオススメはありますか?どれから読み始めてもいけそうですか?
ナイス!
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04/21 21:25
表題作も「冷たい十字路」もなかなかよかったと思います。共通に描かれていたのは意図せず摩擦しあう人々。その煩わしさ、息苦しさ、温かさ。そして読後は不思議な爽やかさ残ります。こんな視点でモノを見る作家さんというのはいそうでいない気がします。これからどう化けていくのか、楽しみな作家さんです。
なさそうでありそうな一日の顛末を、淡々と描いた佳品。ともすればドタバタ喜劇で終わってしまう内容を精緻な心理描写で無理なく引き込み、最終的には共感の嵐。不器用で間が悪く、うまくいかないなぁ感を身にまとっているヨシノに入り込み過ぎたのか、切なさと諦念、怒りと哀しみ、そして空腹(?)が襲い掛かってきて読後はプチ虚脱に。細かいユーモアやシニカルな視点など津村さんらしさ満載で楽しめたが、「その他」の部分をもう少し読ませて欲しかった。『冷たい十字路』では、乾いた冷たさが今後ミステリもいけるのではと期待させる。








かたや『冷たい十字路』は、ある交差点での事故を中心に、それに間接的に関わる人々の姿が描かれる。どの人も自分の事情に追われて努めて無関心を装っているのだけど、無関心さが巡り巡って各自にマイナスに作用するわけで、その負のスパイラルが重なったために起きた事故でもある。負の連鎖を止めるヒントのように散りばめられた善意が救いといえば救い。結果として、対照的でありながらも根底に「礼」を据えた二作が並ぶことで、奥行と統一感のある一冊になった。