atori
同僚の微妙な女の子心を図りかねて焼いたお節介によって、本社から郊外の閉鎖対象の倉庫に飛ばされたイリエが、日々のやるせなさから逃避するため、冴えない同僚の森川をスキになったとカソウして、いろいろ思いを巡らす表題作ほか2篇を収めた短編集。日々を仮想で消費することにより、やりきれない現状を少しでも愉快に暮らそうとする、イリエのリアリティを描く筆が、卓越。

カソウスキの行方
ナイス! ★★★★★★★ -
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- 01/28
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ナイスした読書家さんと感想
面白かった!淡々としてる風の描写の積み重ねが、人物をあぶり出すようでうまいなあと思った。しつこい描写は一切ないのに、バックにいろいろあるんだってちゃんとわかる。カソウスキはどこにたどりついたかな。初・津村記久子。
Everyday I Write A Bookがとくに好き。茉莉みたいな女の子(猛禽!)に一方的且つ徹底的に敗北を感じて日々を送る自分にとっては読んでて凍みる、でもほわっとできるストーリー。★★★★☆
ひと目会ったその日から恋の花が咲いたら苦労しない。「この人が好き」という確信と「この人は私が好き」という安心が得られることって、奇跡なんじゃないかって思うことすらある。カソウスキ対象の森川を私も一緒に好きになってみた。架空好きだ。イリエがフィンランドをふいにした時、この人私よりずっと森川のこと好きなんだなと思った。他二編もドキドキのきゅんきゅんって感じがあまりしないのに、この人にはこの人しかいないという強い確信と安心を感じる。
本社から倉庫勤務に飛ばされたOL。毎日の生活にハリが無い。同僚の森川を「カソウスキ」になり日常を活性化させようとする。「カソウスキ」という言葉が面白い。









