タイトルと著者が物理学者ということから、勝手に想像じてたものとはかなり違う内容だった。恋愛ものっていうよりは、傷を抱えた少年と少女が成長していく話なのかな。静かな印象の文章で丁寧に心理描写がされていて、雰囲気のある本だった。

素数たちの孤独(ハヤカワepiブック・プラネット)
ナイス! ★★★★ -
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- 01/25
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ナイスした読書家さんと感想
タイトルは少々強面だけど、ぐいぐい読ませる力のある物語でした。欠落をいとおしむ主人公のふたりを素数になぞらえた物語。なにもかもわかりきることは出来ないそれぞれの宇宙を抱えて、誰しも孤独であり自由であるのだな。小川洋子の「猫を抱いて象と泳ぐ」をちょっと思い出した。
素数は1と自身以外に約数を持たない。単独で成り立つのは人もまた同じ。少女は癒えない傷を負い、抑えられない拒食に身を曝す。少年は贖えない罪を犯し、呼吸のように自傷を繰り返す。互いの痛みによって当然のように2人は惹かれ合い、互いの傷によって近付けずに阻まれる。初めから近い距離に在るからこそ、隔てを感じ取り立ち尽くす。全てを表すタイトルの美しさもさることながら、2人のもどかしい軌跡を追う明晰で的確な筆致もまた美しい。そして万人の物語でもある。個にして全ではあっても、絶えず他なる孤の解を求めるのが、人間なのだから






