TORU
ストーリー云々関係なしに読んでいて楽しませてくれる、この文体が非常に好き。美しいのひと言。
今回、読んだ作品は、『空飛ぶ馬』から始まる《私と円紫さんシリーズ》の三作目なのだが、今までとは違い、長編となっている。
あまり詳しく感想を言うと、ネタバレになりそうなので、ひと言、現実味を帯びており怖い作品。
円紫さんのひと言ひと言が胸を突き刺した。

秋の花 (創元推理文庫)
ナイス! ★★★★★ -
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- 12/07
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ナイスした読書家さんと感想
★4 再読。このシリーズ初の長編であり人が死ぬが、その真実は実に切なく哀しい。自分のせいだと他人に責めてもらいたがりながら、二人のやろうとしていたことを隠そうとする矛盾。彼女は救われたのだと祈らずにいられない。事故とは簡単に片付けられないやるせなさだけが残る。描かれる「私」の住む街の風景は、読者である私の親戚が住む街に近いから想像に易しい。デパートの吹き抜けの喫茶店は多分あそこだ。景色が思い浮かぶから余計に切なくなるのかもしれない。
「円紫さんと私」シリーズ第3作。今回は長編、それもミステリー色が濃く、文化祭の準備中におきた女子高生(その先輩にあたるのが「私」)の謎の転落死をめぐって、事件の謎に迫っていくという話になっている。円紫師匠の登場は後半になってからで、今回は自分の母校やなくなった女子高生とその友人との学校生活の話が展開されていく。そして真相は意外なものだった。
正直なところ、前2作については「わたし」及び「円紫師匠」の人間性に対しての苦手意識も抱いたのだが、本作についてはその人間性も物語にとって重要な存在と感じられる。大切な人を喪った少女。誰が悪いわけでもない、でも、それがもっとも苦しい、という矛盾。そして、それを明らかにするのもまた…。これまで苦手と感じていた主人公らの人間性だけど、この物語においては、その人間性が最も良い結末を導ける存在だったのではないか、と感じる。







