浅木原
個々の短編には出来不出来はあるけれど、全部が繋がって導き出されるラストシーンに背筋が凍った。下手なホラーより怖いよこのラスト。

ぼくのミステリな日常 (創元推理文庫)
ナイス! ★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 06/30
Tweet
share
ナイスした読書家さんと感想
主人公の若竹七海が、社内報の編集長に抜擢され、その社内報に短編小説を載せることになった。しかたなく、大学時代の先輩に泣きつき、その友人の匿名作家に頼むことに・・・・。各月の社内報の小説、それが短編ミステリーとなっている。そして、その各編が一つの事件を解き明かすミステリーともなっている。この構成のアイディアや物語は、非常に興味深く、何度も読み直して面白みが出てくるのだろうが、いささか懲りすぎともいえ、一気に読むにはちょっとつらい。ミステリーの玄人好みか・・・。
若竹七海さん著書の1冊目。凝った構成と仕掛けが楽しい。毎日、2、3話ずつ読み進めた。ミステリは、世にも奇妙な物語だったり、殺人事件だったり、勘違いだったりと、バリエーションに富む。昨日、あんみつの白玉を食べる時に、ちょっとゾクッときた。
初若竹さん。短編に仕込まれた仕掛けがラストで明らかになるタイプの小説だとは分かって読んだのだが、なるほど、こういう終わり方か…。うわー、もやもやするなー。面白かったのだが、気分的にはスッキリしない。読みやすい文章にさらりと毒をしのばせて来るところが巧い。そして怖い。
見事な連作短編ミステリでした。ラストの毒が若竹風ですね。これがデビュー作とは!お見逸れしました。ラビ、夏見、アスカが出てきてニヤリ。
各短編それぞれの謎のクオリティと、物語としての面白さには出来不出来の差がはっきりあり、全てが手放しで賞賛できるものではない。しかし、この一種未完成とも筆足らずとも思える短編が最後になって一枚の絵を描く時、それらが単なるある1つの事件を告発する材料に過ぎないことが解る。そういった意味で云えば、やはりこの短編集は普通の短編集にはない1つ秀でた何かを持っているのは認めざるを得ない。読後の今、私は実は匿名作者にとって本当の「ミステリな日常」が始まるのではないかと思えてならない。それも怖い意味で。
構成力が秀逸です。 最初は匿名作家の投稿したミステリー小説という設定の短編集なのかと思ったけれど・・・ラストのどんでん返しにはやられました。 若竹さんのデビュー作だそうですが、こんなすばらしい作品でデビューしたなんて!!










