コトブキ
誰ともうまく関係が築けない主人公2人がもどかしく、お互いに思い合っているのに進展しない2人の関係にやきもき。自傷、摂食障害、トラウマといった下手するとあざとくなる要素を含みつつも、控えめな語り口に好感をおぼえた。

素数たちの孤独(ハヤカワepiブック・プラネット)
ナイス! ★★★★ -
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- 11/27
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ナイスした読書家さんと感想
隣り合っているのに、決して交わることのないもの。それは素数であり、親友であり、恋人であり、家族である。心に傷を負ったマッツィアとアリーチェ。2人の恋愛模様を軸に読むと物足りないのだが、それはきっと作者の意図しているものではない。ヴィオラのパーティーで2人が手を繋いで現れたシーン、その、2人で1人であるかのような姿が目に浮かぶ。映画版で最も観たい場面。ラストは決して明るいものではないが、一筋の希望の光が2人をそれぞれに照らすかのようで、美しく、優しい。それにしても、数字って小説のモチーフとして優秀だなあ。
タイトルと著者が物理学者ということから、勝手に想像じてたものとはかなり違う内容だった。恋愛ものっていうよりは、傷を抱えた少年と少女が成長していく話なのかな。静かな印象の文章で丁寧に心理描写がされていて、雰囲気のある本だった。
主人公が抱えることになった幼少期の罪意識が胸に響きます。このようなことがなくとも、幼少期、思春期に感じる、自分を取り巻くものとの距離、違和感は、大人になっても消えることがない、と体験的に思います。その齟齬を丁寧に描いている点に共感があります。物語の着地もとても自然なものでした。自分の中ではこの物語を「記憶の物語」として位置づけています。





