ぶーにゃん@灯れ松明の火
最新作「ジョーカー・ゲーム」のスタイリッシュな文体と構成に惹かれて本作を手に取った。最初は安楽椅子探偵の軽いノリの推理小説でテンポよく読んでいたが太平洋戦争での捕虜虐待と人肉食へ繋がる悪夢が展開していた。責任者として全ての罪を肯定する理知的なキジマが戦後のBC級戦犯に対する軍事裁判のあり方を見せる。改めて戦争の罪と罰を考えさせた。

トーキョー・プリズン
ナイス! ★★★★★★★ -
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- 10/27
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ナイスした読書家さんと感想
なかなか読み進められず、後半になってやっと一気読み。ジョーカーゲームのような展開の早さはなく、何度も眠りを誘われました。ラストは切ない。この時代を生きた人でしか知らないだろう苦しさが伺えました。
★★★★☆戦犯になった日本人の心の闇をえぐっている。オウムのトリックには???というところがあったが、意外な真犯人にさすが!である。これにも日系兵が描かれている。
ミステリとしての面白さ以上に、戦争の罪を考えさせられる。誰が戦争をはじめて、誰が責任をとるべきなのか。戦争に負けたものが全て悪とされるのが正しいのか。マッカーサーにファンレターを送る日本人の心が怖い。黒い蝶の出てくる悪夢のようなくだりは何度も読み返した。キョウコが逃げずに立ち向かうと決めた時、その強さに胸をうたれる。まだ近い過去に人間をこれほど狂気に駆り立てる戦争があって、その夥しい数の犠牲の上に今の日本があることを再認識した。
戦争が残した人への傷跡や状況によって変わる大衆心理、戦争の責任は誰にあったのかという問題を深く、抉り出した作品で戦争や人間の狂気について深く、考えさせられました。また、文化の違いを知らないことによる行為の受け取り方の違いもこの本では問題にしています。この本を読んでいる間、「野火」や「鬼一口」、「警官の血」など戦争中の兵士が体験した出来事を描いた作品を連想しました。多分、多くの人が回避しているであろう誰もが戦争の被害者にも加害者にもなるという考えををこの本で突きつけられ、身をつまされています。
「ジョーカー・ゲーム」で初めて知った作家さん。スタイリッシュな文体にひかれてトーキョー・プリズン。タイトル通りの戦犯ミステリーかと。戦争責任の在り方に一考察あり。









