michi
素数は1と、自分自身でしか割れない。ひとつ置いて隣り合う双子素数。けして触れ合えない…。
もう、だったら掛け合えばいいじゃない!って思うんだけど、つらい、つらいねえ。落ちてる時に読むと更に落ちる孤独感也。

素数たちの孤独(ハヤカワepiブック・プラネット)
ナイス! ★★★★★★★ -
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- 10/11
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ナイスした読書家さんと感想
隣り合っているのに、決して交わることのないもの。それは素数であり、親友であり、恋人であり、家族である。心に傷を負ったマッツィアとアリーチェ。2人の恋愛模様を軸に読むと物足りないのだが、それはきっと作者の意図しているものではない。ヴィオラのパーティーで2人が手を繋いで現れたシーン、その、2人で1人であるかのような姿が目に浮かぶ。映画版で最も観たい場面。ラストは決して明るいものではないが、一筋の希望の光が2人をそれぞれに照らすかのようで、美しく、優しい。それにしても、数字って小説のモチーフとして優秀だなあ。
自傷癖のあるマッティアと拒食症のアリーチェ。最後のマッティアの選択は私には安心出来た。きっと別の選択をしていたら彼らには本当の孤独が待っていたような気がするから。どんな立場(親として、子として、友達として、恋人として)で読んでもいい本だなぁ・・・と。
素数は1と自身以外に約数を持たない。単独で成り立つのは人もまた同じ。少女は癒えない傷を負い、抑えられない拒食に身を曝す。少年は贖えない罪を犯し、呼吸のように自傷を繰り返す。互いの痛みによって当然のように2人は惹かれ合い、互いの傷によって近付けずに阻まれる。初めから近い距離に在るからこそ、隔てを感じ取り立ち尽くす。全てを表すタイトルの美しさもさることながら、2人のもどかしい軌跡を追う明晰で的確な筆致もまた美しい。そして万人の物語でもある。個にして全ではあっても、絶えず他なる孤の解を求めるのが、人間なのだから









