naimon
マンハッタンの摩天楼ビルを題材にした推理小説。しかし、異国での推理小説の形式で、現代のビルの谷間に生きる一般的な「現代人」の物語と感じた。ふと見上げたそのビルの目的や歴史は一般的には施工主と建築家だけの物語であり、そのビルに囲まれて、さらに地上からしか見上げるしかできない「現代人」は、その存在不明確な空虚な空間に晒されて生きている。そんな読後感を持った。良作。

摩天楼の怪人 (創元推理文庫)
ナイス! ★★★★★★★ -
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- 07/18
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ナイスした読書家さんと感想
スケールの大きなトリックと背景で大満足です。影響されて、建築に興味が湧いてきました。世界を舞台にした作品を読みたいけど、石岡君も登場してほしいしなぁ。
摩天楼全体の密室殺人事件。ライオン大通りの散歩道をあっさりと渡っちゃう場面はさすが御手洗さん!もと刑事の家にスープを飲みに行ったのかな?御手洗さん、そろそろ日本の馬車道に
再読。最強フィールド魔法展開ミステリ。マンハッタンの超高層建築物をつらぬいたクリスタル。魅力的。もうそれだけでテンション上がりました。建築とミステリはやっぱり相性がいいと思わせてもらった一作。大がかりな舞台装置と緻密で大胆なトリックはこの舞台なくしては成り立たない。そこに御手洗さんが足を踏み込んだら?わくわくしちゃいますよね。舞台は現代という設定で進みますが解き明かすのはマンハッタンの歴史を孕んだ未解決事件。重厚感が心地よいです。誰にも気にされずひっそりと在り続ける外壁装飾のロマンがたまりません。
島田荘司、数年の沈黙を破っての大作。御手洗シリーズの新作を待望していた読者の渇きを癒すのに十分な内容だ。そして物語全体に散りばめられた謎は今回も御手洗の閃きによって暴かれるが、果たしてこれを本格ミステリと呼んでいいものか疑問が残る。確かに手掛かりとなる暗号もあれば、事件現場の見取り図も読者に提示されている。が、しかしそれでもこの真相を看破できる読者は皆無であろう。こうしてみると、もはや御手洗シリーズは読者との推理合戦の領域を超越し、作者の奇想の発表の場になってしまったのだなと一抹の寂しさを感じる。
摩天楼の怪人はとても孤独でした。島田さんのミステリにはでかい建築物出てきますが、今回のが一番でかいのでは?その分トリックも大きく、解決編での驚きも大きなものでした。余談ですが、幻想の空中バスの章は、事態を想像してちょっと怖くなりました。









