最後まで緊張しながら読んだ。貧しい漁村という共同体で、その祈りや生活様式は生存本能と密接に結びついていた。立地面などの背景がきっちり描かれているので、独特な習俗・儀式にも重みを感じることができる。不在の父親が遠方から放つ光をよすがとする家族の姿・・・だからこそ、このラストがせつなかった。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 07/03



ナイスした読書家さんと感想

怖かった…。創作作品だけど、記録作家吉村さんの作品だけに本当にこういうことがあったのではないかと思わせられる本だった。破船を見つけたら助けるのが人間なら当たり前だと考えるけど、ただただ「生きる」ために破船を仏の加護として略奪し船員を打ち殺す内容は、日本の過去にどこかしらであった出来事のように思われる。嵐の夜、浜で火を焚き近づく船を座礁させようとする行為が本当に恐ろしい。冬でもスーパーには米や食材が並ぶのが当たり前の時代に生きる私には想像も出来ないひもじさです。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 07/07

生きる為に食うのか、食う為に生きるのか。救いのない結末も含め、ただただ暗い。起きた事柄だけを淡々と描いてる文体なので、無表情な村民達が終始、頭をよぎる。これにより、主人公等に必要以上同調する事もなく、客観視して読み進める事が出来た。大岡昇平著『野火』を読んで以来の、久々に感嘆した一冊。へたなホラー小説なんかより、本書の方が緊張感があって動悸が激しくなる。未読の方には強くオススメしたい。読む前は?だった表紙も、読み終えた後は何とも言えない気持ちなる。もう赤い服は着たくな。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 01/22

np
無知というテーマがある。貧困が描写されているのだけど、貧困が知識の無さを生み、無知がさらなる悲劇を呼ぶ。論理の強靭さ、鬼っぷりが日本の小説ではないもののように思えた。しかし重いのみの話ではなく、知恵があり信仰がある。生きる村人の情緒もまた広大な海にふうわりと咲く波の花のよう。せつなかった。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(4) - 06/06
たりこ
読みました!本当に鬼の展開でした。npさんの仰る「無知というテーマ」に大きく頷いています。個人的には、「骨休めを嫌う」という台詞がずしんと心に・・・。一昔前は、怠惰は罪だったのですよね。いろいろと感じるものがあり、その中にはある種のすがすがしさもあったりして、こんな悲惨な話なのにと自分が不思議です。読めて良かったです。npさんに感謝♪
ナイス!ナイス! - 07/04 12:18

np
わーお返事が遅くなってすみません!「骨休めを嫌う」…ああ、言われてみれば。今も怠惰は罪かもしれませんが、意味合いが少し違うというのか、自己実現のための努力をしないことが忌み嫌われているのが現代であるような気がします。良くも悪くも、ただの勤労には価値を見出されない。そんなことを思うのは、おそらく今、職場から書き込んでいるからでしょうね……ふっ(笑)。感謝なんてとんでもないです!一人で読むよりも発見があって、こちらこそ感謝です~。
ナイス!ナイス! - 07/09 12:41


こういうことをしてでも生き残るのが人間なんだな。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 01/03


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