むつぞー
僅かな真実を多くの幻想ともいえる言葉でミルディンは飾り、それは現実以上に人の心をとらえます。そういった点で言えばまさにミルディンは魔法使いでありましょう。言葉という魔法で伝説をつくりあげる…その現場に立ち会うことがこの作品でできますし、それが面白いのです。

アーサー王ここに眠る (創元ブックランド)
ナイス! ★★★★ -
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- 06/11
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ナイスした読書家さんと感想
現実と物語が混ざり合っていく感じが心地よい。物語の中のアーサーは今まで消えなかったし、これからも消えてしまうことはないと思う。物語の力の凄さである。 最初グウェナはアーサーの妻になるのかと思ったけど(それってなんか嫌だな)、まさかの湖の精だった。そしてミルディンは不器用だなぁ…しくしく。随所にみられる今に伝わるアーサー王伝説を発見するのも楽しい。挿絵も美しい… お気に入りの場面は湖でのカリバーンを渡すシーンと、ミルディンの告白からのラストまで。特にグウェナが語るアーサーの最期の物語が!
ミルディンの紡ぐ、「アーサー王」という魔法の物語に携わり、見届けた少女の物語。読みながら、本当はミルディンこそが、物語の中のアーサー王を信じたがっていたのではないだろうかと思えてしまった。「アーサー王」の物語化という、手品の仕掛けを覗くのもおもしろかったけれど、ミルディンの少女に対する、操る言葉とは裏腹の、不器用な情愛の部分に胸打たれた。自然の描写が、すぐ目の前に浮かぶかのようで美しい。羽住さんのイラストもとても麗しくて素敵だった。
物語ができて語り継がれて伝説になっていくのを裏側から覗くような感覚にワクワク!火のない所に煙を見せるものだとしても、やっぱり私も物語が好き






