あみ
狂気と紙一重の母子の愛に息苦しさを覚えた。退廃的なラストを予想していたが、いい風に裏切ってくれた。これ以上ない終わり方だったと思う。

ファミリーポートレイト
ナイス! ★★★★★★★★★★★ -
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- 05/27
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ナイスした読書家さんと感想
鳥肌が立ちっぱなしだった。後半になってコマコが小説を書くシーンはまるで自らの命の塊を削りながら命そのものの叫びを必死に文字として絞り出しているようで、それはまさに情熱大陸で見た作家・桜庭一樹の執筆風景と重なるものだった。作家が必死で産み出したむきだしの命の叫び声は、読んでいる私の命にダイレクトに爪を立てる。もしかしたら「死」で終わらない分美しくはないのかもしれないけれど、リアルな温度を感じさせる、とても印象に残る一冊だった。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 08/24
稚拙な綻びも計算のうちでしょうか、深層心理に働きかけてくる巧みな描写が秀逸ですね。特に前半部分の母子で不思議な町を彷徨うシーンは印象的で、結末は忘れても、豚の町や葬式婚礼などの場面はずっと心に残るだろうな~と思います。私の記憶にべっとりくっついてまわる1冊になりそう。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 10/16
五歳のコマコは握りしめる。唯一失いたくないモノを。若く美しいママの手を。それは幼い頃から続いていく呪い。ネグレストの果ての共依存という、親子の呪い。どこまでもどこまでも一緒に堕ちていく2人。地獄の一形態でありながら、なんて甘美な苦しみなんだろう。その幸福で呪われた日々の描かれ方が、とにかく印象的な作品でした。後半、コマコが『真行寺眞子』として語る「作家とはある種の、自覚的な多重人格者のことだ」という言葉も印象に残ります。これは、作者の本音なんだろうなぁ・・・。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 07/14
家族という真紅の血の鎖で結ばれ或いは繋がれた関係、絆は時に呪縛となる。娘の世界の中心には光の女神の如く母が居る、閉ざされた国の独裁者が民草から至上の賛美を受けるように。娘は持たない、誇りも自我も。本と、女神の微笑みがあればいい。歪んだ神話は唐突に終焉を迎え、娘は独り、永遠に光を失った荒野を流離う。何処へ行けばいい?亡き母の面影と糧となった昔読んだ物語とが混じり合い喉元に込み上げる。吐き出すように、叫ぶように紡がれる新たな物語、娘はその中に未だ過去の光を捜し、この先生きていく道を、探す。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 01/05
ちはや@灯れ松明の火(文さんに協賛!)
マコの子だからコマコ…。犬のコロの子はココロで孫はマゴコロとの昔聞いた洒落を思い出す。マゴマコはさすがに名前として成立は困難か。
ナイス!
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01/05 18:38
マコの子だからコマコ…。犬のコロの子はココロで孫はマゴコロとの昔聞いた洒落を思い出す。マゴマコはさすがに名前として成立は困難か。
ナイス!
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01/05 18:38
色んな意味で面白くて、夢中で読んでいるはずなのにちっとも進まない…ああ、密度が濃すぎるのか。愕然。息苦しいほど濃密なのに、ふらふらと魂が遊離したような第一部。これがあるから、第二部がありふれたものにならなかったんだろう。幸福の定義は人それぞれ。さびしい夜はここにもある。
母マコの影として生きる娘コマコ。それは、聞き手がいるからこそ存在を許される語り手との関係を象徴している。コマコは母の名で小説を書き始める。それは、読み手の影として自分自身が存在し得る手段としてだ。桜庭一樹は、血族というこれまでのテーマを継承しながらも、その先の地平へ挑んでいる。これは、直木賞受賞を受けての、作家としての所信表明であり、次なるステージへ向かう決意表明のようにも見える。なんのために物語を書くのか、その真摯な問い掛けに対して、最後にコマコが導き出す誠実な答えに胸が熱くなる。傑作!
やっと読み終わった。なんて言えばいいんやろう。すごいアレ。そこまでやない。けど最後。ホントに最後の1ページはすごいアレやった。すごい好き。終りよければ全てよしって言うもんね。あぁ!!
物語を愛し物語に愛されている作家だからこそ書ける圧倒的な力を持った物語がここにありました。随所で上手さを感じたけれどラストも良かった。あぁ~やっぱりこれは母と娘の物語なんだ。読んでみて桜庭さんの渾身の力を受け取ったようで非常に満足。とても大好きな本になりそうです。
母であるマコと子であるコマコの旅話。
他の作品である「私の男」が父と子の繋がりによる性愛の物語に対して、この作品は母と子の母性と分身による家族愛の物語。
2部構成で前半と後半では違う小説を読んでる感じがした。
生きることとは何か?愛することとは何か?を考えさせられる。













