神尾裕太
飲み込まれる、そんな感触を受ける。少女は危険。少女=処女性、みたいな嘘を信じている人には分からない。翻弄され、自己喪失させられ、愛してしまう。まるで忠実なしもべにされるように小説に引き込まれた。特にクライマックス。酩酊した気分に陥る。倉橋由美子という作家が悔しいくらい男性の書き方がうまく、ため息物。桜庭一樹の解説も秀逸過ぎる。彼女にとっての森茉莉の『甘い蜜の部屋』と尾崎翠の『第七官界彷徨』と併せて、『聖少女』は、三大少女小説の筆頭になる。それならば、後二作も読まねば!

聖少女 (新潮文庫)
ナイス! ★★★ -
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- 03/04
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ナイスした読書家さんと感想
喫茶店「モンク」の様式にあるように 戦後のゴシック文化の原点として見る人もいる。当時は澁澤龍彦はサド裁判の渦中。本書も初版は装丁も耽美な豪華本だったそう。成熟拒否の少女意識と結託するとゴシックいう意味で、未紀は元祖ゴシック・ロリータか。少女幻想にとどまるなら 後に出る元祖オタク・森茉莉の延命少女意識の妄想世界があるが、魅惑的な少女幻想世界をつくりあげたうえで それをおしげもなく葬り去ろうというが この小説。これを最重要少女小説とする桜庭一樹の「砂糖菓子・・」も 今読みなおすと本書を相当意識している。





