私の家では何も起こらない (幽BOOKS)
私の家では何も起こらないを追加
私の家では何も起こらないの感想・レビュー(1395)
装丁の名久井直子さんの「情熱大陸」で見てからずっと気になっていた本。面白かった。近所にもある、通るたびに気味悪くて「何か」いるな、と感じる場所。そこはそのまま、そっとしておくのだと、「何か」の存在を肯定するのが、いい。古くて暗い、それゆえ出てしまった実家に、戻るのもいいかもな、と思ってしまった。
呪われた家を中心とした連作短編集。寓話っぽい仕上がりで1話ごとに趣向が凝らしてあり、これはいいと思ったのですが、後半になるとネタ切れ感が否めず。何より書き下ろしの附記が雰囲気だけで意味不明、作者の独りよがりな部分がすごくわかりやすく出てる。すごいめんどくさそう……と思ってしまった。附記はないほうがよかったです。
装丁も素敵。読み終えて改めて、この壁紙に向き、全編への思いを吐息にする心地よさ。断片が、積み重なり面白くなっていく。解明される面白さではないんだけど、この感覚はなんだろう?幽霊は死の記憶ではなく、生の記憶であるというのは発見だ。確かに、生きていたときのことを無限再生しているような存在なのかもしれない。アップルパイの焼ける匂い、子どもの柔らかな肉、ピクルス、剥いたジャガイモ。明るい台所、揺れるロッキングチェア、夏と冬とそれぞれの表情を見せる庭の木、ウサギの巣穴。こんなに美しい。読み終えて改めて、陰を帯びて美
まずタイトルに惹かれたんだけど、読み終わってみると皮肉の効いたいい書名だなと。淡々と怖いホラーオムニバス。やはり恩田さんの語り口は好み。双子の姉妹の描写がいかにも欧米の古い時代の写真に残ってそうな風貌で、一際ぞっとなった。
何かが起こるか起こらないかというのは主観的な世界の捉え方であり、この屋敷の日常は、あたしたちの世界にとっては何も起こらないと言えるものなのかも知れない。しかし、彼ら彼女らはなぜここで死んだのだろうか。それがどこにでもあるような積み重ねには思えないのだが・・・・・・。
そこはかとなく怖い連作短編集。夕方から夜にかけて読んだので、ムード満点(笑)お話が進むにつれて何故幽霊屋敷と呼ばれているのかわかりますが、何故次々と持ち主が現れるんだろう?と思いました。もしかしたら幽霊達が引き寄せているのかな。そして、家にまつわる物語が増える。きっと、永遠に語り継がれる物語として。
幽霊屋敷と噂されている丘の上の家を舞台にした短編連作集。時系列はバラバラ。しかしこれがあってこうなって整理していくのが楽しい。淡々とした語り口としているけれど、内容は不気味なもの。個人的には大工のお話が好みだった。
丘の上の幽霊屋敷。何代も住人が代わっても、悲惨な事件が起こる家。そんなお屋敷で起こってきた出来事をまとめた短編連作集。 文章がきれいで、童話を読んでいるような気分になる。キッチンで料理を作る描写が特に素敵。 怖いというより、不思議な気分にさせてくれるホラー。
図書館本。郊外の丘の上、レトロなお屋敷を舞台にした連作短編集。時代を変え、人を変え、それでもひっそりと佇む古屋敷。中には好意的な見方をする人もいるが、誰がどう見ても『幽霊屋敷』だ。 あらゆる物事が主観によって表現されることはわかっている。でも、僕にとってはとても恐ろしいことで、この本を読んだあとにお風呂に入るのも嫌なのに。きっと貴女は何も気にせずこう言うのでしょう?「私の家では何も起こらない」と。
読了。美しく優雅なゴーストストーリー。帯にあった言葉だけど、ホントそんな感じ。今にして思えばっていうフレーズについて書いてあるとこ好き。私が今思えばってよく言うからかも(笑)
装幀があまりに素敵だったので、借りて読了してしまった。ホラーは苦手なのに… けれど、どこかでいい話が出てくるかも、と信じて読み進めた。だから、それまでと違うハッピーエンドの「俺と彼らと彼女たち」に救われた。「生者の世界は恐ろしい」、確かに。
タイトル通り、幽霊が出てくるものの何も起こらない幽霊屋敷を描いた本。そんなわけで、特になにが怖いというのも無いのですが、さすがに語りは流麗で面白かったです。実際、流れるようにするりと読むことができました。/アップルパイ姉妹殺人事件を描いた「あたしたちは互いの影を踏む」が好み。
タイトルとデザインに惹かれて。僕の可愛いお気に入りとか、素敵なあなたとか、怖さの中に温かさもあるように感じた。俺と彼らと彼女たちが1番好き。
ホラーなのに絵本を読んでる様な静かな流れ…人間より怖いものはない!とまさにその通りですね。俺と彼らと彼女たちがすべてを語ってる感じで好きです。静かに怖い…
何も起こらない…って起こりまくりでしたね(^^; 軽いホラー。幽BOOKSだから、ま、そうくるよね~と予想しつつ読んでたので、夜中に読んでても大丈夫だった♪ 「俺と彼らと彼女たち」大工さん親子のお話は、ぞわぞわくるお話の中にあって、ちょっとユニークで面白かった^^ 装丁がすっごく私好み~。素敵!
大工の親子と住人(?)たちとの関係が好き。好みとしては最後の「驚きの書き下ろしサイドストーリー」は無くても良かったような……。私の理解力の問題か?「幽霊屋敷」だし、人間でないものも登場はするし、想像したくもない光景や状況も描かれてはいるんだけど、そんなに怖くも気持ち悪くも無く。低温で淡い雰囲気だからかな。
幽霊話を扱って、こんなにきれいで淡々とした小説は初めてだった。幽霊だって、あの世にいるかこの世にいるかの違いだけで、そこで我々と同じように暮らしているのだね。時々大工の職人さん達のように交流できたりして。よくできたお話だった。
私は作者の存在や観念を感じさせない小説が好きです。そういう点でこの小説は理想に近かった。この作品のみならず、恩田陸さんは常に「過去の記憶」について書かれていますが、考えてみれば物語とは、小説とは、記憶を語ることに他ならないのかもしれませんね。この独自の世界観を支えているのは作家としてのセンス、文章力、でしょうか。いや、独自の、という言葉はまた違うような…。なんにせよ、面白かったです。引き込まれました。
今読んでる話に出てくる彼女は数話前に出てきた子だ。あの話の彼はここにいたのか。あちこちに散りばめられた欠片を繋ぎ合せながら読み進めるホラー連作。この話のこの人はどこで登場するんだろう、もしくはもう登場してた? そんな事が気になって、一気に読み終えてしまいました ■一番好きなのはどんな現場だろうと請け負った仕事をきっちりこなす大工さん父子の話。職人さんてすごい
図書館で表紙に惹かれて借りました。うっ、ホラーだった・・・何も起こらないって書いてあるのに(笑)「俺と彼らと彼女たち」は好き。腕と心の良い大工さん父子と幽霊たちが力を合わせて屋敷を直す話。最後の附記はないほうがまとまりがあってよかったなと私は思いました。好みが分かれるところかも。
丘の上に立つ古い家。お化け屋敷と呼ばれているその家であった出来事をつづった短編集。過去や現在がまじって混沌としつつも静かで穏やかな雰囲気につつまれているホラーファンタジー(?)先がなんとなく想像できてしまったり逆に表現が内側に入り込みすぎていて伝わってこないところもあってわたしにはイマイチでした。装丁がとてもきれいだと思ったらすごく昔の壁紙だった。中身よりも本の外側が印象に残った。
「そんなわけなかろうに」と思わずツッコミを入れてしまいたくなるタイトルに惹かれて。まさかホラーだったとは。読んでいる内にわかってきて、静かにやってくる、この恐ろしさ。
再読です。この本を読んで京極夏彦氏の「先輩の話」(「冥談」に収録)を思い出しました。現在の私達は時が過ぎれば死んでしまった今は過去となり、過去は語られることによって認識されるが語られないと消えていく。それを幽霊だとも言い、私達は生きながらにして幽霊と化していることを説いた作品だったのだなと思います。死んでしまったものに対していつも手前に都合のいい価値観や考えを押し付けるのは生きている者だけだ。本当は死者はいないと思えば認識されないし、そこに人が居たという記憶は確かに様々な形で蓄積される。
藤月はな(灯れ松明の火)
この作品には「黄色い壁紙」、「レベッカ」、「悪魔に喰われろ、青尾蝿」など不気味で不思議で、しかし惹き付けられるホラーをモチーフに使っているように思えてなりません。そして家の建っている丘の由来が「麦の海に沈む果実」の学園のある地の由来、人の頭をオーヴンに入れて殺害した子供の話は「エンド・ゲーム」で「頭をオーヴンに突っ込んで死んだ」と紹介された詩人の一節を連想させます。
ナイス!
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11/25 22:42
この作品には「黄色い壁紙」、「レベッカ」、「悪魔に喰われろ、青尾蝿」など不気味で不思議で、しかし惹き付けられるホラーをモチーフに使っているように思えてなりません。そして家の建っている丘の由来が「麦の海に沈む果実」の学園のある地の由来、人の頭をオーヴンに入れて殺害した子供の話は「エンド・ゲーム」で「頭をオーヴンに突っ込んで死んだ」と紹介された詩人の一節を連想させます。
ナイス!
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11/25 22:42
静かに、怖かった。風の強い夜に読んでしまって窓のガタガタとか家鳴りとかにめっちゃ反応してビクビクした。『俺と彼らと彼女たち』が唯一微笑ましくてほのぼのした。幽霊が大工さんに協力して色々教えてくれるなんて…!!確かに一番怖いのは生きてる人間かも。「女作家」は全部同一人物やと思ってて混乱した。
丘の上の古い屋敷には、幽霊が住んでいる。幽霊屋敷に住まう何者か、もしくはその古い屋敷が何度も何度も再生している記憶が、8ミリフィルムを見ているみたいに描写されていく。最初はホラーなのに、最後はなぜか親しみすら覚えて読み切っていました。私は好きです。
ラストまで読んでやっと話の流れが分かった。哲学なのかホラーなのか両方なのか、よく分からない曖昧な小説。静かな雰囲気は一貫していると思う。
好奇心で手に取った本。幽霊系は読まないようにしてるけど、どうしても読みたくなって。でも、読まなきゃよかったって気持ちは全然無い!むしろ読んで良かったって思います。なんと言うか、怖い話なんだけど、読み終わった時に残る気持ちは"怖い"ではなかったです。不思議な気分になる、余韻の残る一冊だったと思います。
私の家では何も起こらないの
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感想・レビュー:585件














































