秘密の花園
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秘密の花園の感想・レビュー(320)
前に読んだ時は"花園"は単純に Garden かと思ったが、寧ろ Gardens の方が適切かもね。
森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」の直後にこれを読んだので、男の女の間には深くて暗い河があるんだなあ・・・としみじみ思ってしまった。 大学生の男性が無邪気にひたすらに恋する女性を求めるのに対して、女子高生のこの複雑さはどうよ。 でもこれこそが女だと、私は思う。 「青い果実」の美しさを余すことなく描きだした、女性作家ならではの秀作だと思います。
文章が官能的というかエロティシズムというか…不思議な感じ。タイプは異なれど繊細な心を持つ語り手のせいなのか、キリスト系の学校が舞台ゆえに聖書の話をところどころに織り交ぜているからなのか。語り手本人が考える自分の像と、他人から見られた像がちょっとづつ違うのが印象的。やはり人は人の闇までは入れないっていう事なのかな
女子高生の微妙な乙女心を描けるのは女性作家ならでは。しをんさんの文章は流れるように美しく、声にだして読みたいくらい。『潔癖さ』と『オンナ』を併せ持つ為に矛盾だらけのお年頃。『いったい少女というものは、だれかによって、救われるということがあるのでしょうか』(あとがき)未来が見えず、事あるごとに自分を責めて、居場所も行き場も見つからず、それでも今では宝物だと思える、少女だった時間を思い返しました。
タイトルが少し怪しげなのでどんな話か気になりました。それぞれの心の中に何かを抱えた女子高生のお話しでした。ちょっと重い気もしましたが、一気に読めました。
信仰と進学率の狭間にある秘密の花園。その相矛盾した世界に生きる女子高生。3人の少女を主体的・客観的に描き出すことにより、不安定な心の揺れであったり、独特な他者との距離感があることに気づかされる。近いようで遠い自己完結の世界がそこにはあった。少女一人一人の心に秘密の花園は在るのかもしれない。とても存在感のある作品だった。
三浦しをん作品の中で一番好きかも。粘度も閉塞感もあるのだけど、根底に流れている彼女たちの感情の透明さに読んでいる途中何度もはっとさせられ、身体の奥から叫びだしたくなる。『地下を照らす光』の京葉線ホームのくだりが幻想的。
久しぶりに、はまりました。この文章力には頭が下がります。三浦さんの才能に完敗。直木賞を受賞した「まほろ駅前多田便利軒」よりはるかに良い!
那由多、翠、淑子の三人を中心に描いたお話。それぞれに、年頃の女の子らしい悩みを持った子達。何となく、翠が好きだった。しをんサンのあとがきはなんか珍しい感じがしたが…。この作品の雰囲気を崩さずに、あとがきまで楽しませてもらいました。
なにはなくとも、あとがきに救われた。桜庭チックと思ってしまったのは私だけだろうか。それでも、あとがきで救ってくれるのは、三浦さんならではなのでしょうね。女子高ではなかったので本当のところは分からないけど、女子高生特有の自己陶酔や妄想は痛いほどよく分かる。いや~、あとがきがあってよかった(しつこい・笑)。
那由多と淑子と翠との章で紡がれる、女子高校生の物語。実は文庫で1度よんだのだけれど、ハードカバーの方が世界が深くなる感じがするのはなんでだろう?淑子が入ることによる3人のバランスが、もう本当に絶妙で、女子高校生をやったことある人なら、もうこの世界はたまらんでしょう。丈、那由多の名前がいいなー。単位。
うわあ、と叫びたくなるぐらい濃厚な少女小説。お嬢様学校の閉ざされた空間の中で出逢った3人の少女。嫌われたくて、自分の闇やら秘密やらをさらけ出せなくて、どうしようもない何かが心の中を覆う。そこから逃れる為に1人は閉じ籠り、1人は逃げる。物語は完結しないまま終わる。少女は1人戻って来ない。しかしここで終わるのが正しいのであろう。もし帰って来たら少女の前に立ちはだかるのは辛い現実なのだから。
3人の少女がそれぞれがお互いに惹かれる部分があり、自分もこうだったら...と感じている。そう思われているけど、自分だけで抱えている秘密がある。周りを見渡して幸せに見える人たちにもそれぞれ、悩みがるんだよなぁ。誰にも言えない秘密。切なくて苦しい。3人の少女たちがすごく魅力的だった。
多感な年頃って自分の世界がとても狭くて、だからこそ抱える闇の深さにはまって底のない沼に落ちたかのような絶望感に陥ってしまう。世界はもっともっと広くて自分のそんな闇なんて本当にちっぽけなんだって気がつくのは一体いつだったろうか(ああでも那由多の場合はちっぽけでないけど)。那由多、翠、淑子、3人の心の奥に潜む秘密。那由多と翠の関係性が特に良くてかなり好き。男が決して入り込めない女子同士の、妙に確立した世界観がこの二人にあって読んでいてうっとりするくらい良かった。あとがき冒頭の小さなお話が可愛い。
三者三様の物語/モデルはフェリス女学院で制服は法政女子っぽいです/まほろ町の二作を読んだ後なので町田の香りを強く感じました/「天国旅行」の方が暗く重く辛く感じました。あとがきでそれでも三者三様の明日は来るように思えたので/この歳になると学校の先生の特殊性が良く分かります。常に同じ年齢の人間に囲まれていて自分だけ老いてゆく感覚にとらわれるから、結婚して子どもをもうける先生が多いのでしょうね。
【三浦しをん強化週間実施中】高校生という純粋さを持つ分だけ、彼女たちが思い込みの深さが質が悪く、怖く感じた。嫌いじゃないけど再読するのはちょっと遠慮したい作品。
女子高って雰囲気がありますよね。あとがきにあったけれど先生はもてているつもりでいると痛い目に会うと思うな。那由多の経験には怒りを感じたし、電車の中での出来事にはもっとやってやればよかったのにと思う過激な私がいます。訳の分からない怒りを秘めた少女たちでした。
いったい少女というものは、だれかによって救われることがあるのでしょうか。というしをんさんのあと書きが好きだった。自分のことが一番わけがわからない、そういうもどかしさ、共感。いつだって悩める少女のそばに誰かが、大人がいてくれたら、それだけで少しは救われるのです。
10年くらい前に秘密の花園の装丁から入って内容がわからないまま読んだ三浦しをん導入本だった。よくこの本で辞めずにエッセイにも手を出したな。那由多っていう名前がすごく印象に残っている。女子高って感じ、共学ではない独特の世界がある。
女の子って不思議。高校生くらいの微妙な時期の少女達は何を考えているのか。いつもにこにこしてて、勉強もよく出来て、親の言うことをよく聞く。それって彼女の本当の姿?大人が思っているよりも幼稚じゃないし、思い切った行動だってとれる。色んなこと知ってるんだから!って言われた気分。さっぱりはしてない。けっこうどろどろ。でもただの青春を描いた作品よりもリアルで、惹かれる。
うむうむ。なんだかどろんとしてました。若い女の子の閉じられた世界を描いた作品。心の中に閉じ込めた性に対する思い、友情に対しての思いが視点をかえて語られる。私は国語のダメ教師は許せないな~そしてあの子は帰ってきたみたいですが、どんな顔で帰ってきたんだろう。お母さん心配しただろうなぁー。国語の先生のつぎのターゲットの女子、あんたもにまっとしてる場合じゃあないわよー!!と、変に想像力を働かせてくれる?作品でした。
【図書館借本】多感なお年頃である女子高生三人の物語。各話ごとに語り手が変わる。うーん……良く判らなかったって言うのが正直なところ。女子校モノと聞いて、邪なモノを期待して読んでいたからだろうか……。最後の翠の話が一番良かったかなぁ。淑子はどうなったんだろう。
読んでいてその閉塞感に苦しくなりました。那由多も淑子も翠も、それぞれ抱えてる想いがあって、どれも重たくてどろりとしててどうしようも出来なくて、なんだか共感できてしまうだけにつらかったです。でもこれが小説で、舞台が女子校で、閉じられた世界だからこそ、全然綺麗じゃないけどでも美しく見える、そんな話だった気がします。
あとがきに「登場人物に少しでも共感していただければ・・・」とあったんですが、スミマセン、共感できませんでした。これをこの子達と同じ高校生の頃に読めば違ったのかもしれないけど、もう無理。だって母親の気持ちの方がしっくりくるし共感できるんだから。
誰もが何かを思ってる。何の悩みもなさそうに見える人、満ち足りて見える人、強く見える人。本当にそうかな?それは誰にも解らない。冷たく孤高に見える人、翠。可愛かった。
箱根駅伝の物語が、三浦しをん作品、初読みで、これが2作目です。女子校というのは、確かに、「秘密の花園」のように思う方が多いかもしれませんが、花園には、毒虫も、蜂も、劇薬指定の除草剤があったりするんですよね……。次は、もっと爽快な作品が読みたいです。
好きか嫌いかと言われたらこの本をあまり好きではない。が、しをんさんが女子高生だった時にこの作品の舞台になったような高校にいたのかな?という想像ができるところがなんだか興味深い。
秘密の花園の
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