音無き世界 (SHYノベルス)
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音無き世界の感想・レビュー(199)
杉原さん作家買い。昔1か月だけ暮らした子供(高校生と小学生)と大きくなって(社会人と大学生)再会という再会モノ。杉原さんぽく一癖あります。笹塚遼のトラウマ(?)に対して英之が達観しすぎてて凄い包容力で恋人ってより保護者のような見守り方なのが気に入らないけど、そこ以外は現実世界に薄いフィルター幕を張ったような笹塚遼の生き方とそれに接する英之の閉じようとしてる世界を繋ぐ感じがとても良かった。 英之のお父さんが遼に言った笹塚父の撮影の解釈が優しい理由で素敵。 タイトルの意味も、表紙イラストも深くて良かった。
杉原さんの中ではかなり好きな話。昔 1ヶ月だけ一緒に暮らした子供と再会してから話が進む。淡々と進んでいくので好みは別れる気はするけどそのゆったりとした中で徐々に救われていくのがいい。遼の子供時代の息苦しさが切ない。男も女も好きにならないと言った遼が好きだと感じ伝えるまでの話でした。
素敵なお話ですが、萌えませんでした。再会物でテーマは暗い話なのに、優しく軽いタッチで丁寧に書かれているので読みやすかったですが、逆にこれが感情移入出来ませんで残念でした。子供の世界が全ての映画の解釈は、子供が居る親なら分かるじわっと来る感動でした。
この方のお話はとにかく柔らかい印象。ふわりと柔らかいところで物事が起こってるから、厳しい設定でもなんとなくリアル感が遠い。そこが持ち味という感じ。幼い日の交流のシーンが良かった。
いままでよんだ杉原理生のなかではいちばんすき。こどもが抱えるどうしようもない寂寥とその解消の手段として作ることを用いる、のがすきなのかもしれないけれど。
タイトルが深い。文体が美しい。色褪せたフィルムのような、視覚的ではない、あくまで感覚的な鮮やかさを感じた。透明感のある文章と挿絵のイラストのタッチが合っていると思う。遼の内面の繊細さや弱さ、自分の中に他者の存在を介入させないような生き方はとてもよく分かる。英之と再会したことでそれを自覚し、自ら変わっていこうとする遼の姿や、周囲を取り巻くキャラクターたちの心情、英之の目線も見方も、とても丁寧に描写されている。父親の亡霊と過去の自分との決別、感情の動きがとても人間らしい。染み込むような、深みのある作品。
父親の側だけが自分の居場所だった遼にも、見えなかった事実が見えてきたあの一ヶ月と、英之に教えられた映像というコミュニケーションツールが、遼を英之のいる世界につなぎ止めた‥。遼の視点で語られた第二部の様な救済される話は、それだけで胸がいっぱいになる。そして、水原に知らされた、フィルムに込められた亡き父の思いはわだかまりを溶かして、タイトルの意味につながるのだなぁ。/あとがきの主人公の子供時代を書くのが好き‥‥に、なるほどと思った。
面白かったー!読んでると情景が浮かぶような透明感ある雰囲気の中に、ベッドシーンは結構艶やかでドキドキした。情熱を隠してるくせに、淡々とした描写がやはり好み。遼のお父さんが自殺の道を選ばなくて本当に良かったと安堵した。良作だと思います。
うーん、何というか。じれったい話は好きなんですけど、私にはちょっと焦れったすぎました。
テーマも好きなんだけどなぁ…。
正直あまりキャラクターに感情移入出来なかったのが原因かもしれないです。
……なんか辛口な感想になってますが、全体に流れる空気感みたいなのはかなり好きでした。
遼が英之を想っているのは伝わってくるのにその逆は正直微妙だった。でも、集中すると音が聞こえなくなるあの感じ→想い人に囚われる…そんな状態も音無き世界なら、遼の気持ちを理解しようと全神経を傾けていた中学生の英之にも深い愛情がありそれが現在に続いている。過去もひっくるめて今の遼が私生活で見せる世界に対する希薄さに再会してからまた囚われたんだろうね。遼にとって世界と自分を繋げてくれるのは英之で、英之は世界と遼を繋げる為にほとんど無意識に全神経を傾けてるのよ。父親とのやりとりとか色々書きたいのに、文字が足りない→
父親から自分は愛されていたのか否か。心に傷を受けた遼は他人に決して心を開かない。でも英之の大きく深い愛情に包まれて少しづつ変わっていく。テーマは重いけど読んでいて辛さは感じられず最後は温かい気持ちになりました。遼の英之への丁寧な言葉使いに萌えた(笑)
★★★★☆(4.5) 静かに穏やかにお話が進み、心地よく読み終えました。透き通るような美しい作品。読んでると不思議と自分の心が澄んでいくようでした。
読み終えた印象は良い意味で淡いというのが一番ぴったりくる言葉でした。杉原さんの元々書く文章の柔らかさとそれにあわせて、宝井さんの描く挿し絵がより一層そういう印象を与えてくれたのかもしれません。過去に色々ある笹塚とそれを少なからず知っている水原2人の関係に大きな変化がある話ではないけど、切ない甘さを含んだ想いは文章から伝わってきてて私は好きです(^^)その後同棲云々どうなったかが気になるなぁ♪
★★★☆☆ 期待していた割にはつまらなかった。どこが?どうして?ってきかれても・・う~ん。一ページに文章が二段になってるところで気が散ってしかたなかった(ストーリーと関係ないw)
いつか壊れる関係に臆病になっていた遼と、壊れないものはない、だからこそ大切にしたいと語る水原。二人の静かで優しい関係がしんしんと心に残ります。それから遼のお父さんも印象的。8ミリフィルムを通して改めて知る父のいとしいものを見る眼差し、愛情。あたたかだけど切なくて涙がでた。
重いのに重く感じさせない、ゆったりと流れるこの雰囲気は杉原さんならでは。特にこのお話は繊細で凄く好きです。言葉にしないその裏に、人はどれ程の想いを抱えているのだろう…。それを伝えて、応えてくれる人がいるて素晴らしいことなのだと改めて思いました。
宝井先生のイラスト目当てで購入したため、初めての作家さんでした。とても透明感のある作品で、優しい気持ちになれました。身体では伝えられていた好意を言葉に出来てよかったね、と暖かく見守れた作品でした。ぜひ他の作品も読んでみたいです。
【♪】十年前、一月だけ共に暮らした口を利かない少年との再会。さほど苦労もなく身体を繋げるものの「誰も好きにならない」と言い切る、成長した少年・遼。遼の一部は父親に捉えられ、過去と現在の狭間で身動きが取れないでいる子供のままなのだろう。そんな遼に、英之は世界の美しさを教え、曇りのない愛情を注ぐ。愛情を信じきれないでいた子供が父の心に触れて流す涙は、春を控えた雪解けのようで、沁みるものがある。静寂な切なさを孕みながらも、情景と心情描写を重ねる繊細な杉原節が光る、愛に満ちた優しい物語だった。
杉原さんの大好きな「37℃」に通ずるタイプのお話だった!どちらも受けは難しいものを抱えていて面倒くさいんだが、今回の攻めは素晴らしく大人だよな。ちょっと引いて待ってみたり、ここぞと言うときは強引に迫ってみたりのタイミングが絶妙!こんな素敵なお兄ちゃんに出会ったら、惚れてまうがな!遼が恋を含めた人間の感情に正面から向き合っていくようになる様が見事!父と息子の関係もポイント高なんだが、世界が終わるまで~では、雰囲気で誤魔化された気もしたので、これはしっかり消化されててよかった!ただイラストはイメージと違和感有
結局、遼にとっては幼い日に出会った英之がその後の人生の大きな指針になったわけで、再会すればどんな形ででも魅かれるのは必然であったのでしょう。英之が成長した遼に惚れてくれてよかったなと思います。
フリーの映画ライターの英之は10年前、一ヶ月だけ、同居したことのある遼と再会する。大学生になっていた遼は小学生の時とは雰囲気は違っていたが、面影も残していて・・英之(攻め)がゆるぎなく遼のことが好きでいるのがよかった。そして、過去のことから人を好きになれないと思っていた遼もひかれていきます。杉原さんらしいとっても雰囲気のある作品。面白かったです。
評価 小説★★★★☆ 挿絵★★★☆☆ フリーライター×大学生。2段組。この小説自体が静謐で美しい無声映像のようだった。ひとつひとつのパーツが繊細な硝子細工のような作品作り。主人公の内面だけを8ミリカメラでずっと追っていく映画のよう。主人公を変えるのは外からの力ではなく、自己の内面を見つめ続けた結果。流れていく時間の中でゆっくりと変わっていく心情を描くのは、外圧によって変わるより難しいはずだが、見事に描き切られている。「37℃」もそうだが、この作家のこういう路線は本当に素敵だ。手紙で締めくくるラストも良い
繊細で透明な空気感、音は無いけどたくさんの色彩で溢れた世界。物語自体、映像を見ているかのような雰囲気がとても好きだ。過去に蓋をして他人と距離を置く遼、英之に関しては意思に反して執着してしまう。人を愛するのが恐いでも愛して欲しい、そんな遼の無意識な心理描写がとても上手く表現されているなぁ。そして無理強いせず、突き放さず、そっと包み込んでくれる英之の優しさがすごくいい。過去・現在・父と息子の想い…たくさんのものがバランスよく交錯されていて強く心揺さぶられた。杉原作品の中で1番好きかも!
緻密な場面設定、風景、心理描写、静謐な空気感が杉原さんの真骨頂ですね。欲を言えば、挿絵がちょっぴり幼いかなあ。
英之に、遼への気持ちに対する迷いや揺らぎがないのが好感触。遼が気持ち整理できるまで待ち続ける期間を描いてるというか…肩書きがないだけで愛溢れてたと思います…。しかしいい友達持ったなあ
フリー映画ライター・英之×大学生・遼。攻めの英之が穏やかな心で、遼を優しく包んであげているところに萌え。お互いを好きになる過程が丁寧に書かれていてよかった! 個人的に、ちょっと前に読んだ羊とオオカミの〜よりこちらの方が杉原さんらしくて好きです。宝井さんの繊細なイラストが雰囲気に合っててよかったです♪
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感想・レビュー:92件














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