ウエハースの椅子 (ハルキ文庫)
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ウエハースの椅子の感想・レビュー(391)
話の全体的雰囲気に孤独が漂っているように感じた。「恋人に閉じ込められる」という感覚はこの物語の核だと思った。その感覚は恋に落ちた人だけが味わう感覚なんだろうか。
軽いようで重い、重いようで軽い話でした。こういう、ストーリーのない作品も、江國さんだからおもしろいんだなと思います。絶望という言葉が何度もでてきて、そのたびにいろいろ考えさせられました。
再読。読んでいて辛い哀しいとても重い。主人公が淡々と追い詰められていく様がさらに絶望的。経験者?が読んだらさらに痛そう…なところが江國ファンとしてはたまりません。私はやっぱり、大人になって良かったなぁとことある毎に感じています。
「ちびちびちゃん」という、江國さんらしい単語から始まる物語の序盤は好きなんだけれど、優しい文章に隠された狂気にあてられてしまうので、やはり好きになれない。
江國香織さんの作品は共感できないものが多い気がする。子どものいない夫婦とか、不倫とか独身女性を扱った作品だと、自分とは境遇が違うからだろうか。ふわふわした世界で、現実の生活とはかけ離れていると思った。もちろん良い悪いは別にして。
[再読] 急に読み返したくなった。この本は孤独と絶望で溢れているのに、重くない。文章が詩みたいで美しい。「ひどく淋しくなってしまって、恋人の微笑みも、その淋しさを治すことはできなかった。淋しさは、突然ぽっかりと口をあける。私はそのたびに足元をすくわれて、まんまとそれにのみこまれてしまう」 すき。恋人が大人だ。優しくて寛容で余裕のある。私がどんどん壊れていくと思いこんでいるとき、恋人はこう言う。「ここにいなさい。ここ以上に正しい場所はないんだから。思いだして。逃げようとしないで」 すき。
薄っぺらい甘いウエハースの誰も座れない椅子。崩れてもすぐに作り直せるけれど、かわらずに脆いまま。この人たちは、どうなっていくんだろう。どうにもなれないよなぁ。狂気の物語。好き嫌いが分かれる作品だと思いますが、とても好きです。
なんだか行き止まり感がスゴかった(^_^;悲しくて絶望的で、でもそれがある意味心地いいというか。江國香織さんの作品は大抵いつもそうだけど、ストーリーじゃなくひとつひとつの描写でぐっときたり、しみじみ共感したり、素敵な表現だなぁとため息が出たりする。…しかし、女性の主人公が自分のことを、他人に対して半自虐的にとかではなく冷静な独白の中で「中年」って表現するのは初めて読んだかもw
一人で好きなように生きるしかなかった人間が、恋人という存在によりその世界が「二人」になる。その幸せへの拒絶のようなものが絶望の正体かとも思ったけれど、結局のところ人間の頭なんてよく解らない。無意識がそこまで拒絶しておいて、恋人に触れられると全身から幸せになってしまうのだから、たとえ「二人」になってしまってもそれも幸せだとすぐに理解できてしまえば悩まないのにね。
友人の勧めで初めて江國香織作品を読んだが、どうにも苦手というか、言ってしまえば嫌いだ。擬音語や擬態語、文体による表現がふわふわ美しいぶん、陰鬱な女性の偏った価値観に因る人生や人生観、独白が際立って不快なものとして入ってきた。ナルシズムの塊である。そう考えれば、ある意味文とマッチしているのかもしれない。なんだかもったりしている。ともかく始終全く共感できなかった。人生を絶望だなんだと言ってしまう主人公を、とても哀れだと思う。人生は美しくて楽しい、というメッセージを発している話が好きなのだ、私は。
(☆☆☆)不倫の恋に静かに満たされている主人公だが、彼女のそばには「絶望」が常にそばにあった。主人公の絶望は誰しもが抱いているものかもしれないと感じたが、主人公の世界に浸れない・・。完ぺきで自分を愛してくれる恋人なのに相手にはまだ家庭を持っているんでしょ??とかいろいろ考えてしまう。なぜいつも不倫なのか・・。私が選んでいる本がたまたまそうなのか??
「神様のボート」、「がらくた」と三部作だと云うから読んでみた。満たされているようで「絶望」が共にある小説。エッセイの江國さんに似ていると思った。
全部読み終えて、もう一回題名を眺めるとなるほどと思う。この中では登場人物に名前がついていない。そのせいか、主人公が他人事のように自分のことを話しているように感じられる。主人公の女スパイごっこは子供のころに終わったといっているけれど、きっとまだまだ続いてて、これは女スパイの報告書なんだ、だからこんなに他人行儀なんだと思ってしまう。
P15「たぶん、私のからだはどこもかしこも、三ミリ外側にみえないまくがあるのだ。」 P107「誰かをどこかに閉じ込めるなら、そこが世界のすべてだと思わせてやらなければならない、と。自由なんか与えてはならない、と。」
妙に暗く、江國作品の中では苦手な部類。というか、不倫を扱った江國作品は多いけれど、この主人公に関しては、だったら最初からこんな恋愛しなきゃいいじゃん!と思ってしまう箇所が多分にあり首をかしげつつ読みました。多分こういう女の人とは友達になれない…。
むかーし、わたしがまだローティーンだった頃,江國さんは大好きな作家のひとりで、そのデッサンのような物語描写にうっとりとしたものです。ところが20歳を超えて読んでみると、なんんじゃこりゃあ??ナルシズムの塊で、こっ恥ずかしい情景の連続。体がかゆい。わたしはもう乙女でなくなったのか。とにかくストーリーもなくうねっております。
数年ぶりに再読。 こんなに物悲しい話だったかな?山田詠美を読んだ後だけに揺り戻し。 でもこちらが自分に近いか。依存。切ない。でも美しい。
絶望と破壊に向って突き進むような物語。幸福で不幸。でも最終的に納得できる話しでした。どんなに愛されていても、表現されていても、確認したくなることはあるのよね。
途中まで淡い読み心地でまったりした気分になり、こんな風に気持ちを荒立てずに生きたいものだ。と思ったのだけども終盤の方で「絶望」「死」についての主人公の思いがくどくどと、さも美しいものであるかのように描かれていてこっちが滅入ってきた。
何かも満たされているようで満たされていない。その隙間を狙って「絶望」が姿を現す。流れるような美しさは所々に絶望と狂気が潜んでいるからなのか。
長い文はなく淡々と書かれてある物語に、綺麗な余韻と耳鳴りとが一緒に進んでいく感じがしました。こういう本を読むと引きずってしまう浅はかな私。現実を確認しながら本を読んでいました。
「やあ」って言って、絶望がやってくる。そんな表現が印象に残った。登場人物に名前がない。でも、そのことが自然に感じた。画家の女性の生活を、綺麗に書いているけど、この女性はひどく子供だった気がする。「好きなことをしなければならない」風にはなりたくないと、少し思ってしまった。この本を読んで、私にも絶望がやってきた。死について考えて、考えまくって、なんとか我にかえった。なんだか、読む人によってはこの作品はとんでもない影響を及ぼすんじゃないかと思う。大げさだろうか?
満たされたようでそうでない生活。経済的にも豊かで、周囲に人もいる。何不自由は無い。だけど、そこには時折「絶望」が姿を現す。なんとなくわかる。
実は「我が強い」と思う。相手の事を愛おしいといいながらも、 結局のところ一番好きなのは自分。 譲れないものは絶対譲らないし。江国さん独特の言い回しで騙されている気がする。 共感できる部分もあるけど、それはないよなっていう部分も。 難しい・・・。
妹もいて恋人もいた主人公は小さい頃からずっとひとりだったのかな?って思えてきます。自分もウェハースで椅子作りましたし、作中で振り返るひとり遊びもやったことがあるので共感を覚えます。。。絶望ってよんでいるあやつも高校まで側にいた気が・・・
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感想・レビュー:84件















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