犬憑きさん 上巻 (スクウェア・エニックス・ノベルズ)
犬憑きさん 上巻を読んだ人はこんな本も読んでいます
犬憑きさん 上巻を追加
犬憑きさん 上巻の感想・レビュー(165)
京極堂っぽい解釈のオカルトかと思いきや、ポップでベタなオカルトファンタジーでした。作者らしさは良く出ているのだが、3話のうち2話はひたすら胸糞悪いというか、爽快感ゼロのこれって本当にラノベ? な内容でした。イラストが激好みだったのでその補正も大きい。上巻だけだと、お話はまだまだ始まったばかりだぜ! な物足りなさもある。下巻をはやく読もう。
御門が語るように、その実相が何であれ、「呪い」とは、「自分」と「外界」とを分かつ境界を侵し、世界を「自分」に引きずり込んで歪める力。それが許されてしまう底の抜けた世界にあって、唯一の道は、自ら「大人」になること。何でも願いが叶うのならば、その世界には「他者」がいない。そしてその場所は、いずれ絶え難い「孤独」に埋め尽くされてしまう。「何言ってんの、これまで十年近く付き合って、あんたなんか私にとって地の果てよりもずっと遠い人間だって何百回も言ってるでしょ?」地の果てよりも遠く、そこだけに「他者」はいるのだ。
見えないものは恐ろしい。分からないことが怖い。恐ろしさゆえ、人はそれを忌避し、排除し、だがそれがゆえに心奪われる。登場人物たちは言わずもがなだし、それは読み手も同じなのだ。あなたが本書を読んで恐怖したのは果たして何だっただろうか。目に見えない怪異? どこか救いの無い結末? それとも登場人物たちの心の中だろうか?
脱力感も香しいタイトルとこれぞラノベって調子のイラストにあまり期待していなかったが、内容は全然ライトじゃなかった。強烈な心理描写と作品のトーンにあわせた繊細な表現が全編通して素晴らしい。ネット上で第1話がそっくり読めるらしいので是非読んでみて欲しい。ライトノベルにはあまりのめり込めない体質なのだが、最後まで一気に読んでしまった。下巻も楽しみだ。
⑧ 前作の時もそう感じたけど、この人は哲学や思想があまりにも素直に作品や生き方に溶け込んでいて、だからこそ読み手の感情に「それら」が本来反りの合わないものなのに/だからか自然と/不自然に交わってくる。「それら」の内容に関しては気持ち悪い、不穏だと取る人が多いようだけど、そんな感情的な+-の尺度で測れる次元に留まる小説ではない。そんな副次的なものはいい。確信した、唐辺葉介が大好きです。本作はイラストも作品もよりレーベルに合っている気がする。それが意外と好感触。
予想を裏切るという意味で十分エグい。笑顔の薄皮一枚向こうに許容できない価値観が眠っていそうな。そういった意味で「許容」を騙る一般人の存在がバッドエンドへの架け橋っぽくてガクブルです。
基本的には柔らかく終わる一編一編だけれど、ふとした弾みに奈落の底まで落ちてしまいそうな恐怖感がぬぐえない。普通でない、ということは罪ではない。ないのだけれど……
「日常における幸福の在処」という普遍的なテーマを描き続けてきた小説家だけに「妖怪物」という「非日常」を一体どう描くのか興味を持っていたが、相変わらずのようで安心した。犬憑きが故に幼少から辛い思いをしてきた歩だからこそ解る日常の美しさ。そして、その美しさに触れ自分が今まで大切にしてきた宝物を踏みにじられたかのように感じてしまう真琴。この対照的ながらも、その実、重なり合っている表裏の描写は彼にしか描けまい。三人称やweb連載といった初めての試みに挑戦しつつもこれだけのものが書けるというのは本当に素晴らしい。
前作のPSYCHEとは大胆に作風を変えてきたのには驚いた。タイトルにもあるテーマからして、どれほど陰惨な話になるかと思っていたが、どうしてどうして。管狐のマークの軽妙なキャラといい、憑きモノ筋という境遇や過去を癒すようなあったかい展開になごむ。のだが、どうにも床下で肉斬り包丁を研ぎ澄ましている気配もあるので、油断はできない。下巻を読むのがちょっと怖いくらい。
前作PSYCHEに比べて格段に読みやすくなっている。web上で読もうとした際に挫折したのだが、これは単純に私が画面の文章を読むことに慣れていなかっただけらしい。とりあえず下巻が早く読みたい。
ぬるりと、そして怪しく進む怪奇な小説。読んだ後だとこの表紙もなんとなく不気味に見えるから不思議。私的に感じたテーマとしては様々な『願い』を通して進む物語。前作よりは登場人物・展開が豊富な感じもするが、テキスト自体のインパクトはまだ自重?な私的印象。下巻からスパークすることに期待。なんとも下巻が早く読みたくなる締めは作者・編集者の素晴らしいところ
犬憑きさん 上巻の
%
感想・レビュー:42件














ナイス!






























