赤めだか
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赤めだかの感想・レビュー(615)
緊張感溢れる師弟関係。 談志は面倒な人という認識だったが実際面倒な人だった。 だが天才的でどうしようもない魅力がある、弟子が惚れ込むのも分かる。 噺家の世界は厳しくて滅茶苦茶で出鱈目で大変だ、落語家にならなくて本当に良かったと思う。
★5 再読。最後は恥ずかしながら、電車の中で涙を流しながら読み終えた。多分立川談志亡き後に読んだからだ。深い愛で多くの弟子たちを愛し、愛された人だったんだなぁ。破天荒と謂われた人達は、大概照れ屋でその素顔隠しなんだろうと踏んでいる。昭和の破天荒たちがいなくなってゆくことが寂しい。イエモトの落語はついぞ聴くことが出来なかったが、談春氏の古典落語は聴きに行ってみたいと改めて思った。(志の輔らくごは行くのだけど。)
「修行とは矛盾に耐えることだ」という言葉に惹かれて読んだ本。立川談春の自伝でありながら、師匠立川談志への熱烈なラブレターのようでもある。笑いと涙と心に残る言葉の数々。ああ、もっと落語を知っていたらもっと感動が味わえるのに・・・と悔しい気持ちにもなった。いつか再読を!
立川談春の弟子入り前から二つ目昇進までの修行時代を中心に書かれた自伝的な本。この本を読むと、厳しいと言われていた立川流の修行は単純にスパルタ的におこなわれていたのではなく、談志本人もまだ未経験であった後継者の育成を非常に繊細な気持ちで試行錯誤していたのが著者の視点から良く見える。また、師弟関係で一番重要なのは、師匠から教わることではなく、師匠が考えていることを弟子が考え、それをトレースすることなのだということがよく分かった。
本書を読んで、談志さんはすごい人だったんだなぁと感じました。弟子であり、本書の著者である立川談春さんは「談志は揺らぐ人だ」と書いています。人間誰しも、弱い部分や不安定な部分を抱えている。落語は「それが人間なんだよ」と肯定してくれる。そして談志さん自身も、身をもって「それが人間だよ」と示しているように感じました。ですが、芸の道を進む中で、一本筋が通っていることもひしひし伝わります。特に談志さんが談春さんに「お前に嫉妬とは何かを教えてやる」と言ったくだりは、こちらまで姿勢を正されました。
談志さんがなくなってから知った本。落語について全く知らなかったけど、この本を読んで、生で落語が見てみたいと思った。いまからこの前の情熱大陸(立川談志さんの会)を見よっ!
とにかく笑える程面白い。純粋に憧れを持ってしまうような生き方と、つい感心してしまうような揚げ足とりに翻弄されてすらすらと読んでしまった。弟子は師匠に思い焦がれている、恋愛に似ているという吐露が印象に残っている。誰かに認められたいと日々思い止まない人は、きっと想いの丈を代弁してくれたような気持ちになるだろう。
落語家らしい軽妙な文章で辛い修行の中のさまざまな出来事を笑いにしていて、それがまず楽しい。どんな大変な目にあっても、辞めていく人がいても、談志の芸と人柄にひきつけられて毎日を過ごしていく談春と弟子たちの毎日が楽しい。要領のよい才能のある弟弟子に先に真打に昇進されてしまうが、そういう経験にふてくされることなく、自分を高める材料にしてしまう談春には毎日の自分の心情の手本にしたいとも思わされた。終盤の小さんを談春の会に呼ぶくだりでは談志が小さんを慕う気持ち、談志が談春の思いを受け止める気持ち、すべてそれを理解し
小川洋子さんの「みんなの図書室」にこの本が取り上げられていて、面白そうだな、と思い、図書館に予約を入れてちょうど待っている時に、立川談志さんが亡くなった。「落語とは人間の業の肯定である」という談志の言葉は重く、そしてまた救いも感じる。 脈々と受け継がれ流れていく芸に深さに、素人と、己の一生を賭けたプロとの違いを感じる。
購入したのは、10/25の朝日ホールでの立川談春さんの独演会(サイン本)。積読しているうちに一か月ほど経っていて読み始めたのは立川談志師匠が亡くなられてから。この本を読んで、家元の人柄に接した気が。談志(イエモト)は揺らぐ人、という表現が心に残った。一度でも高座を聴けていたらと思う。(MXテレビで野末陳平とか、石原慎太郎とのトークは聴いたけど、落語を聴くことは無かった)。
談志のゆらぎが面白い。弟子の扱いに困って、他人に処遇を丸投げするんだもん。あの談志をして匙を投げさせるんだから、弟子もまた一筋縄ではいかない。圧巻は最終章。著者である談春の真打試験を公開にしてゲストを呼ぶ。そこで目玉のゲストとして、談志を破門にした師匠、柳家小さんを招くのだ。小さんと談志、談志と談春という、それぞれの師弟関係の入り混じった愛憎が入れ子構造になっているのはミステリー的にも読み応えがある。真打を目指す弟子たちに、時間が残っていないと予言する記述があり、少し息を呑む。寿限無のくだりは大笑いした。
◆◆本の内容は?◆◆◎談志はイダイ◎立川流イエモト、談志のもとでの修業時代を描いたエッセイ。「修業とは矛盾に耐えるものだ」と言われ、築地で働くという落語家としてありえない日々まで送ることに。「師匠は、弟子に褒めてやることくらいしかできんと思う」と後年、談志は云った。◆◆感想◆◆談志さんが亡くなる前に読了。談志が飼っていた金魚は懸命に育てても大きくならない。それを見て談春らは「赤めだかにしか見えない。」と笑った。エピソードはこれだけ。師匠の愛を受けつつ、なかなか大きくならなかった自身と重ね合わせてるんですな
今や談春師匠の寄席はプラチナチケット。落語家を志し、談志師匠に入門。前座時代から真打ちになるまでの日々を綴っている。談志師匠に対する愛情と、前座時代の様々なエピソードから、立川談志という人間の凄さも伝わってくる。立川流一門の内情はとても面白く興味が尽きなかった。芸の伝承とは芸を教えるのではなく、絆を深め、人を育てること。小さん師匠と談志、談志師匠と談春、それぞれに繋がる師弟関係の奥深さは、胸に込み上げてくるモノがあった。落語に興味のない人にも読んで欲しい傑作。噺家だけに語り口の文体もなんとも味があった。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 10/29
また泣かされました。 立川談春の『赤めだか』を読むたびに泣かされます。 場面の情景と人間描写を厚めに描かれているので、より人情話のテイストを強く感じます。 情景をたっぷり描いたあとグッとくる一言でまず涙腺にジャブが入ります。 そして最後、談春が真打昇進を掛けた会に談志を破門した柳屋小さんを読んだくだり。 師匠談志と小さんの、袂を分けても心でつながる師弟関係の深さが、ここまで読んできた談志・談春の師弟愛と繋がって涙腺に重いの一発。 最高でした。
圧倒的存在の師匠に16才やそこらで向き合うってのは並大抵ではない。しかも際だった個性や才能があるわけでもない。その悩みながら苦しみながらの道のりに、結末がわかっていても応援してしまう。表紙の写真が前座時代だったらもっとよかったのに。
惹き付けられる語りで、エピソードに入り込まされる。気がつくと自分も談志さんの弟子になっている気分。立川談志の言葉は一つ一つ考えられており、丁寧。その談志も、一人の人間なので、その思いや考えが揺らぐ。しかし、弟子に、そして芸に真摯に向き合っている。ほろ苦くも楽しいお話。出てくる登場人物の現在を知るとまた感慨深く、面白い。
本書を読んだ経緯は忘れてしまったが、面白すぎる。電車の中で何度もニヤリとさせられてしまった。 立川談春さんの語り口を聞いた事はないが、本書の語り口は非常に絶品だった。実際の噺を聞いてみたくなった。 それにしても立川談志さんというのは、とてつもなく凄い人なんだな。何となく有名な落語家位しか思っていなかったけど、これだけお弟子さんを魅了出来るのは凄い。 またその談志さんに『俺よりも上手い』と言わせてしまう談春さんも凄い。機会があれば是非とも談春さんの落語を聞きに行こうっと。
★★★★★ 全てに於いて、底が知れない立川談志。家元を敬愛する弟子たち。落語、立川談志を知らない人でも、読むべき価値はある。帯にある、重松 清(作家)「言葉がはずむように目に飛び込み、胸にしみる」その通りの本だった。
談春の修行時代を面白おかしく描いた一冊。過酷な修行内容が詳しく書かれているので、落語家志望の人にも参考になる(?)かもしれない。落語&談志師匠に対する、談春の深~い愛情に泣かされます。談四楼の「シャレのちくもり」と併せて読むことをお勧め。
世間一般の落語家と色の違う一門の中での半生を綴り、その葛藤が赤裸々に書かれている。 読み手を引き寄せて離さないことばで書かれていて、栞を挟むことを許さない。 家元の雑事をこなす中で、立て続けに起こるトラブルで腹筋が捩れるほど笑わせておいて、心の中の葛藤で泣かせたりと、根太のようでズルい。 特に印象に残ったのは、家元の説く「嫉妬」の定義。そこまでの覚悟をもって今まで生きてきたかと問われたら、自分が恥ずかしくなった。
たまんないね。笑って笑って、そんでもってボロボロ泣いた、電車の中で。厳しくて激しく、ある意味泥くさい人間模様。今の、こんな時代だから、余計にたくさんの人に読んで欲しい。落語じゃなくても、修行中の人なら、必ずココロに響く。で、明日からまたがんばろう、自分は甘ちゃんやったわ、って思うだろう。修行って、結局自分と向き合って、湧き出してくる自分の弱さとの戦いなんだな、どんな修行でも!
この本を読んで、談志に対して自分が持っていた印象が変わりました。談志といえば毒舌、けんかっ早くていい加減…。ところが、この本の中には、とにかく落語に対して真摯に向き合っている談志がいました。そして、そんな談志に惹きつけられて集まったお弟子さんたちの師匠に対する愛情に、かなりやられてしまいました。面白かったです。
必読。ひとりの天才に惹かれ集った人間たちが、天才ですら悩み生きているという現実を知り、自分自身を見つめ直し、それぞれに生きる道を見出していく「物語」として私は読んだ。小説ではないが、現実と人間を描けているというのはこういう作品を呼ぶのではないか。よし、落語聴いてみようっと
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