真相 (双葉文庫)
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真相の感想・レビュー(584)
五つの短編集。テーマは表題の通り「真相」そして解説にもあった「過去の亡霊」そこに横山流、究極の疑心暗鬼が底なし沼の如く主人公達に襲いかかる。決して殺人鬼やサイコパスが登場する訳でもないが、何ともいえぬ恐怖を感じ結末にも驚かされたり、ある意味本格。それにしても、どれもハズレなし!心に宿る闇、破滅、不幸、鬱、そんな救いのないグレーゾーンの話しが好みの方には特にお奨め、最高に面白かった。
どこか暗い過去を持つ一般の人々が人生の深淵に引き込まれていくような短編集。自業自得であったり、踏んだり蹴ったりであったり。とにかく救いのない話。
根っからの悪人では無く、どちらかと言えば正直で真面目で少し気の弱いどこにでもいる普通の人。そんな人物が壊れていく様。ビデオで観た「悪人」と重なった。横山秀夫再読企画第6弾。彼の著書は数年前に全て読破していて知ってはいたものの、やっぱり読後感は「どんより」。でも、このどんより感が彼の魅力。次は、何にしよう・・・
全ての短編集、自分の過去を振り返りながら、何とも重い気持ちになったり、かと思いきや何だかワクワクしたり。あっという間に読み切ってしまいました。
やはり横山秀夫の短編は素晴らしい。今作は警察は主役ではない。被害者の家族、前科者、後ろめたい秘密を持った者達である。なので主役の精神状態は始めから、張り詰めている。さらに追い打ちを掛けるかのように、あらたに疑惑や不安が襲ってくる。人間の醜さや欲深さを鋭くえぐり出す心理描写は正直、目を背けたくなる。中でも印象深いのが人生で1番嬉しかった時が友人が死んだ時であるという男が主人公の「花輪の海。」あと「他人の家」のラストの衝撃度は半端じゃない。
短編集。人のココロの闇や底の部分を描いた作品が多かった気がする。後味が決していいわけじゃないので、仕事が大変だった時期に読んだのは、まずかったかな〜。疲れがたまった。
長岡弘樹「傍聞き」のレビューから横山秀夫の短編がいいというコメントがいくつかあったので初めて読んでみた。「傍聞き」は人間の底にある温かさ、これは窮地に追い込まれた人間の剥き出しの真相。全く違うがどちらも共感できるものだった。「18番ホール」の危機迫る表現力と終わり方に、いい意味での溜め息が出た。どの話も真相のほんの一部分だし、人間の数だけ真相がある。
★★★★☆人間の暗部に深く切り込む短編集。生きていれば誰しも持ち得るような悔恨や贖罪の気持ち、追い詰められた人間の狂気ともいえる心理を書かせたら横山氏の右に出るものはいない。読者の心にズシリと圧し掛かかり酸素不足に陥れるような重い筆致に脱帽。
横山さんの短編集5篇。 「真相」 「18番ホール」 「不眠」 「花輪の海」 「他人の家」 どれもいつもとは違って警察官が主役ではなく、 犯罪の被害者、加害者、傍観者、罪を償ってきたものなどなど 後味がすっきりという話ではありませんが、 本作のタイトルが「真実」ではなく「真相」というところに 横山さんが表現したかった世界が詰まっているような気がしました。 私は「他人の家」が好きかな。 結局誰しもが守りたいものや隠したいものがあって それを思いながら生きている。
自分の過去に苛まれる人々の、追いつめられる気持ちや後悔・罪悪感などが迫ってくるように感じられた。特に18番ホールは、臨場感があった。選挙日までの周囲の状況の変化と、樫村の焦り・追いつめられていく様子がよく表現されていた。クライマーズハイを読んだ時の臨場感を思い出した。
なぁ!えぇ!終わり!?みたいなのもあったけれども、基本一つ一つの話に凄く引き込まれた。面白かった!次は長編にしますです。
被害者遺族、加害者、傍観者、元受刑者それぞれが心に抱えた重さ。ずっしりとくる短篇集でした。「真相」「18番ホール」「他人の家」が印象に残った。
表面上に見える結末がかならずしも事件の終わりではないし真実でもない。そこから導き出される真相がある。「真相」という名の短編は1つであるものの、5本の短編に共通してこのテーマが読み取れた。村長選に担ぎ出され追い込まれた男が疑心暗鬼に陥り、壊れていく中で過ちを繰り返す様を描いた「18番ホール」がこの中では一番良かった。今回は警察官が主役ではないが、罪の意識を持つ犯人側の心理を書かせても逸品だ。読者の心をギュッとつかんではなさないような、迫りくるものが感じられる。
警察小説ではありませぬ。事件が決着した後に明かされる〈真相〉をテーマにした5つの短篇を収録。結構苦い読み味の作品が多かった印象です。真相が分かればそれで幸せっていうのは、事件の関係者以外の人だけなのかも知れないな。『他人の家』の夫婦が中々にやるせなかったです。三度目の人生…あるといいな。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 07/24
秀逸な短編集である。タイトル作だけでなく、どの作品もその「真相」に舌を巻いた。犯人逮捕の向こう側…。当事者にしかわからない裏側をまざまざと見せつけてくれる。身近な家族を大事にしようと思わせてくれた。
人間の心理・心情を描いた5編収録の短編集。事件は犯人逮捕によって終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマ・・・。表題作「真相」は被害者遺族の葛藤がよく伝わってきました。美津江さんが強く優しくて素敵です。他もどれも読み応えがありました。
「真相」を知ったときには人はそのように行動するか?狼狽するし、他人に責任をなすりつけたくもなる。気が重くなる話もあったが、心をぎゅっと摘まれるような感覚にもなった1冊だった。
9点。氏の作品は、不遇で非凡な立場を描いた作品が多い。もし自分がその立場だったら・・。そう考えると、平凡な毎日がいかにありがたく、いかに自分が恵まれているかに気づかされる。人生は理不尽で不平等なものだ。全てはそれを受け入れる所から始まる。
ホンモノの凄みがある。その一言。 事件そのものではなく、その後にスポットを当てた連作短編。読後に残った哀しさは、逆らいがたい運命に対しての憤りなのかもしれない。 必読。
横山さん定番の警察小説ではなく、テーマは事件の「その後」。息子を殺された両親とその娘、未解決殺人事件の犯人、犯罪者の境遇に自分を重ね合わせるリストラ男、十数年前の友人の死から目をそむける仲間たち、前科者という現実に絶望する夫婦。想像もできないほど過酷な事件の「その後」、そして、明らかになる事件の「真相」。異色の作品だが、面白かった!あっという間に読めるのは、双葉文庫スタンダード???
五篇を収録した第六短編集。警察官ではなく、事件に関わることになった一般市民の男性が主人公である。事件の真相が明らかになるだけでなく、その奥にある人々の心理が深く抉られる。巧みな伏線と複雑なプロット、意外性充分のどんでん返しを味わうことのできる傑作短編集。リアリティを減じてでも構成や意外性を重視する作風は、社会派というよりは本格寄り。横山秀夫の作品の中では重く暗い点が好みが別れるところだが、個人的には好み。
短編だけどどの作品も重い話が多くて息が詰まる感じでした。特に「花輪の海」は辛い話でした。あそこまで追いつめてしまう体育会系の理不尽な暴力って何の為にあるんだか分からない。
短編苦手やが、これは入り込めた。葛藤や心の弱さが表現されていて、自分も同じ状況ならこうしてたとか思ってしまう。ハッピーエンドのように上手くいって終わりというのは現実はほとんどない。だからこのぐらい重みがあるほうがいいのかもしれん。読み始めた日に読み終えたのは久々やったが、それだけ入り込めた作品と言える。
表題作、覚えがあるけど読んだ事あるかな?と思ったら、以前ドラマ化されてたのを思い出した。ドラマの方はラストは少しハッピーエンドだったかな。短編集だけどどれも引きつけられる内容。この中の一つをもっと深く掘り下げて長編作ってほしい。
★★☆ 「真相」というと、事件の終わりを連想するが、この場合は暗い過去を抱えながらも続けていかなければならない辛い人生の始まりだと捉えるべきだと思った。探偵や警察が主人公となる推理小説などとは異なり、幾何かの翳りを背負った「普通の人」に焦点を当てることで、心理描写の緻密さがより際立っていたと思う。個人的にいちばん衝撃的だったのは「花輪の海」。
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感想・レビュー:110件













































