虚構機関―年刊日本SF傑作選 (創元SF文庫)
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虚構機関―年刊日本SF傑作選の感想・レビュー(290)
SF初心者でも,現在の(といっても5年前になってしまったけれど)日本のSF界の主要なキーワードを語れるようになる(なったような気になれる)大変な良企画.やはり円城塔は文章(表現)を根本から問い直すようなところから始まっていて,あまりにもユニークな存在だなあと思う.
一気に読んでしまった。どれも面白い作品であったけど、これが2007年の傑作選だということもあり、うるっときてしまったものもあった。2008年以降のものも読んでみたい。
総じて楽しめた。個人的ベストは、円城塔「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」。魅力的なイメージが浮かぶ。特に紐虫の話が面白すぎる。他、特に気に入ったのは著者らしい理屈っぽさがいい山本弘「七パーセントのテンムー」、アホ臭くて笑える田中哲弥「羊山羊」、重いテーマの書き方がやっぱり強烈な伊藤計劃「The Indifference Engine」あたり。あと、かんべむさし「それは確かです」は、小松左京氏が亡くなって間もないタイミングで読んだので、なんというか感慨がある。
福永信『星座から見た地球』の直後にこれを読んだのに運命を感じる!← まさか収録されてるとは。どれも面白かったが、最後、伊藤計劃に全部持ってかれた感。
1つ1つのお話はすごく楽しめた。ただ、この人の他の作品も読みたい、って思わされる作品が少なかったのはアンソロジーとして残念。なんだかんだ言って、1番楽しかったのは円城塔だし。
既読作品が一作だけで隅から隅まで楽しめた。以下、特に気に入った作品の雑感。小川一水:青春の幸福感と、幻想の喪失感。読後感が良い。堀晃:シュレディンガーの猫状態になった宇宙船に現れたドッペルゲンガー。著者による話の由来も面白い。かんべむさし:ディックの『水蜘蛛計画』に近いユーモアのある話。八杉将司:平行世界に消えてしまった彼女を探し続ける人工知能。ラストは切ない。林譲治:SFミステリ。異星人との意思疎通も含めた傑作。伊藤計劃:終わった戦争と、少年の終わらない戦争の話。兵士の残虐さと慈愛に対する違和感は流石
2007年のSF傑作選。既に読んだことの有った作品、作者は知っていたが収録作は未読の作品、これが無ければ目にすることはきっと無かった作品、等など色々有ったが、どれも楽しめた。バリエーションゆたかに揃っているけど、共通点と言えば SF というよりも、面白いという所だけかも。そして間接的に浮き彫りになる星新一の偉大さ。
先に『超弦領域』を読んだ。個人的には、この二冊はけっこう甲乙つけがたいと思うが、共にアンソロ特有のごった煮感が愉しい。新たな作家との出会いも。理系の薄味ボルヘスとでも言うべき円城塔、そして、平和を構築するという行為そのものに漂う欺瞞性と癒されようの無い虚無をこれでもかと抉ってくる伊藤計劃。この二人は別格でイイ。
往時の懐かしい空気を感じる作品もあり、理論中心の作品はついつい斜め読みになりながらも楽しみました。しかし最後の伊藤計劃はやはり別格。現実の紛争地域の少年兵について考えずにはいられない。
合うものと合わないものとそれぞれあったが、なんだかよくわからない理論を並べ立てられる作品はどうも苦手。それにしても、伊藤計劃という素晴らしい存在を失ってしまったことを改めて悔やんだ。
短編、中編、ショートショートから漫画まで多種多様(ジャンルも含め)の作品が集まってて楽しめました。小川一水はらしい作品で好み。あとは山本弘の『七パーセントのテンムー』と『うつろなテレポーター』から『The Indifference Engine』まで4作品が個人的には好みでした。
90年代の後半くらいから、それまで月に2、3冊は読んでいたSFを読まなくなったんですが、ちょっと目を離している間に多彩な書き手が現われていたことにびっくりしました。びっくりしたときにはすでにいなくなってしまってた伊藤計劃氏のことが悔やまれます。
全作品、異なる味わいと色合いを楽しむことができて、非常に満足。「超限領域」と併せて買っても良いかもなぁと思ったりしております。個人的には、小川、田中、北國、円城、伊藤、岸本が良かったです。岸本さんは相変わらず、妙、で幸せでした。
伊藤計劃の作品から流れて手に取った1冊。読後改めて伊藤計劃の才能を惜しむ。円城塔も発想が相変わらずいい。思ったより北國浩二が良かった。定番設定だが、さっくり読ませて魅力的。平谷美樹も好み!私的に恩田陸は好きな作家さんだが、今回は?・・・星新一に引っ張られすぎかな。
ようやく読むことができた。本シリーズと『NOVA』シリーズ、ともに大森望氏の関わるアンソロジーだが、ちゃんと色の違いが意識されているのがわかった。後はさらにオリジナル・アンソロジーで『危険なビジョン』日本SF版とか出てこないかな。
POPで散々勧めておきながら今頃読んでごめんなさい>うちのお客様。先に超弦読んでました。著者で本買うことが多いので、こういうアンソロジーは新しい出会いもあって嬉しいな。二人の編者の個性がそれぞれに出たチョイスがいいなあ。ミステリでは北村薫や宮部みゆきとか実作者がアンソロジー編んでるけど、SFでも実作者によるアンソロジーも読んでみたい。
うーん、先に超弦領域を読んでしまったせいか、若干内容が薄い気がしたかなあ。フラクタルハウスが個人的にはベスト。あと、ショートショートを短編の中に織り交ぜることはナンセンスだと思った。
ホラー風、ミステリ風、ライトなもの、ヘビーなもの、果ては漫画まで。すごいバラエティに富んだ傑作選だった。人の意識についての考察にうならされた「7パーセントのテンムー」と、戦争と差別意識という重い問題を扱った「The Indifference Engine」が好み。(伊藤計画さんのご冥福をお祈りしつつ)
「羊山羊」「ダース考」「自己相似荘」が好み。図書館へ返しにいったら、『超弦領域』があったので借りてしまう。また『モンテ・クリスト伯』が滞る。
伊藤計画の短編が最高だった.らきすたのOP口走りながら他人の手の甲に鉛筆突き立てる主人公とかエヴァのOPを口走る典型的善良なアメリカ人思想の女教師とか.
ほぼ全作品がお気に入りといって良い一冊。伊藤計劃さんの作品は、どうも合わなかったけど。特に好きなのは円城塔さんの「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」。ボルヘス好きでSF好きにはたまらない。恩田陸さんのショートショートも心のざわざわ感が実に懐かしい。グラスハート、I因子、イプセトメモリア説等々のガジェットも大好き。星座から見た地球。A_ir、C_halk、D_og、でもB_?。もう少し頭をひねってみます。
虚構機関―年刊日本SF傑作選の
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