万物理論 (創元SF文庫)
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万物理論の感想・レビュー(312)
前半はちょっとだるいなあと思いながら読んだが、舞台がステートレスに移ってから一気に面白くなった。しかし、前半も決して無駄なわけではなく、オチを読んだ後にもう一度読み直してしまった。物理学や生物学だけじゃなく、ジェンダーや宗教、社会学など本当に色んなネタが惜しげもなく詰め込まれていて、イーガンの最高傑作とされているのも納得。
再読。ラマント野の話は興味深い。他者を認識することは、他者が理解できない存在であるかもしれないことを認めることだ。そうしなければ、ジェンダー・国籍・文化などの外部属性の押しつけが始まる(そしてその属性をもって他者を理解していると思い込んでしまう)。それはHワードで正当化される。Hワードには「普通」も入れられるんじゃな烏賊。
一体、この本一冊に綴られ、あるいはほのめかされたアイデアだけで、何冊長編が書けるだろうか。生命工学、ジェンダー、情報技術といろいろな側面からイーガン流の近未来社会が描かれている。これに、科学と人文学や宗教、神秘との拮抗を軸にした社会派的な要素が精緻に描かれ、まるで本当に未来を見てた書いたようなリアリティーがある。そうした社会派SF要素だけで凄まじい力作だが、後半世界観自体が揺るがされる壮大な奇想が語られるのだから目眩をしてしまいそうだ。まさにハードSFの楽しさてんこ盛り。必読の傑作
無事読了。初イーガン。世界観没入すべき物語なのだろうが、万物理論そのものがトンデモ理論なので、僕にはダメでした。書きようによっては、面白いミステリーに成ったと思うが。でも読み始めると一気に読めるので、SF好きな人には読む価値は有ると思う。
分厚さと海外文学への苦手意識から読み切れるか心配でしたが、一気読み。自分は理系の話が苦手で、細部までをきちんと理解しようとするとドツボにハマると思ったので、近未来の設定が出てきたら、きちんと科学的に説明してるなーくらいの認識でさささと読んでました。場面場面が繋がっているけれどがらっと変わってその場面ごとに入り込めるので読みやすい。大きな話の流れよりも、こまごまとした設定(汎性、微化女性、強化男性、性同一性障害で頭を身体にあわせること)が面白い。自閉症の登場人物が語った2つの“H”の話がすごく印象的。
ガチSF。僕が半分も論理的に理解して読めているわけがないだろう? 理論部分は流し読みです、本当にありがとうございました。個人的には万物理論そのものよりも、世界観にあふれているテクロノジーネタを追いかけているだけでも楽しかった。妄想広がりんぐ。そしてスターウォーズとか銀河英雄伝説だとかのように、人類が宇宙に進出するにはこうなるしか方法は無いのかな、と考えもしたり。それとずっと我慢していたんですが、ぽぽぽぽ~ん! ぽぽぽぽ~ん、でしょ!? 最初にイメージしたの、ぽぽぽぽ~ん、ですよね!? あ、違いますか?(汗
天動説から地動説へのような、古典力学から今の力学への転換のような、そもそもの土台が変わるような体験が生きているうちに出来るのかなとわくわくした。
これでイーガン長編はぜんぶ読了。今までで一番、何かが起こり始めるのに時間かかった。なげーえよう。『順列都市』と同じく、核心部分での論理の飛躍はちょくちょくあったが、それでも結論は綺麗。あと、最後は愛を捨てて世界を救うとか、皮肉が効きつつもイーガンはなんだかんだでハッピーエンドが好きね。 全編を通して話に彩りを与えてる生物工学的SFネタは、とくにラストのなんかはこれが発展するとディアスポラの肉体人に繋がるんだなと思うと、その中間にありものを想像してワクワクする。
序盤はどんよりとした空気にページを繰る手が鈍ったが、加速していく展開に、自分に課した「空き時間に読む」ルールを破りたくて仕方なくなった。俗な表現をするならば「脳汁が出る」。/科学知識が欠如した状態で読んでしまったのは勿体なかったかもしれないが、それでも十分楽しめた。/個人的には当初の読んだきっかけである"汎性"という生き方が魅力的に思えた。おたくとしてはアキリが普通に萌えキャラとしか思えなくて……もうだめだ。
まさに「知は力なり」 順列都市や宇宙消失ででてきたアイディアがかなり使われていた。 ただ、煽り文句には騙された… 「3人の物理学者がそれぞれの“万物理論”を学会で発表するのだ。正しい理論はそのうちひとつだけ。」って、他の2人の理論はほぼスルーされてるし、誰の理論が正しいかモロバレじゃないの…
話の骨となる万物理論を始めとして、徹頭徹尾SFギミック山盛りてんこ盛りな、ハードSF好きなら垂涎必至のこの一冊。本筋はいたってシンプルだけど、それを猛烈にガシャガシャ飾り立てたらこうなった!というイーガンの奇才っぷりが余すところなく楽しめて、興奮しっぱなし脳汁出っぱなし。だからこそ・・・オチが・・・ガツンとしたオチが欲しかった・・・!
アインシュタインが予想した、宇宙のすべてを説明する「万物理論」。それがもたらす変革とは? 体内に取材機材を埋め込み、絶えずジャーナリストとして生きる主人公の猜疑心、他者との間の壁も次第に変化してクライマックスへ向かう。ボーダレスな人々が暮らす人工島を始め、様々な未来アイテムがちりばめられているのも楽しい。
USのヒロイックな主人公より、イーガンの間抜けでバカ正直で情けない主人公の方が、圧倒的に愛おしく感情移入しやすい。『幸せの理由』や『祈りの海』にもこの手の情けない主人公が登場する。情けなくて愛おしい彼らこそ、イーガンの描く自画像なのだろう。
新たなる時代の、里程標ともなりうる傑作SF。文系の自分だが、物理学でいうところの万物理論には以前から興味を持っていたのだが、それを題材にこんな作品に仕上げるとはイーガン恐るべし。『ディアスポラ』は冒頭の理論的な説明に頭を抱えたまま読み進めてしまったので充分面白さを堪能したとは言えなかったが、本作品は「死後復活」などというなんだかいかがわしげな場面からスタートしたことで、つかみはOK。万物理論などのアイデアの説明はやはり難しいが、一知半解のまま読み進めても(多分)問題なく面白さは楽しめる(はず)。
四章くらいまで「どうしてこの原題でこのタイトルなんだろう」と思っていたのだが、なるほど納得。本筋の黒幕やらひっくり返しは「まあそうなるよな…」と思わせられるのだが、そんなのはどうでもいいと思えるくらいSF的な設定が面白い。va=汎を初めとする新語/造語には一瞬混乱したが、いい訳だと思う(青)
よく分かんないとこは飛ばしちゃっていいやと思いつつ、そこが大事って後から気付いて、あわてて戻って付箋挟んだり、3冊目のイーガンも相変わらずてこずってます; 二転三転でぐーるぐるの後、エピローグにちょっとホロリ。万物理論の成立が量子力学のウニャウニャ(ネタバレ;)……って感じなのかな。それにしても基石があたしだったら、正反対のオチだったなあ(苦笑)。
ゴリゴリのハードSFという前評判を聞いていたので、ガッチリと身構えて読み始めたが、案外、キッチリとエンターテインメントしていたのでホッとした。ジャーナリスト目線(=無知な読者目線)でストーリーが進められていくので、ナナメ読みをしなければ誰でもハナシについていけるのでは。正直、サスペンスとどんでん返しはお粗末に感じたが、大仕掛けのタネと、その絡ませ方には大いに感心した。クセのある作家だけに得手不得手はあるかもしれないが、SF好きであれば絶対に読んでおくべき本だろう。
とにかく第一章の近未来科学技術のてんこ盛りっぷりがハンパじゃない。第一章に出てくる設定だけで小説10冊書けるレベル。
理論物理をこんな風に物語に組み込んでくるとは…!以前宇宙消失を読んだけれど、根底にある考え方はとても似通っていて、それが主観的宇宙論といわれる所以なんだろうな。600ページというボリュームだけど、何処を切ってもくらくらするような情報量を持った本だと思う。面白かったけど、すごく疲れた。
イーガン式“主観的宇宙論もの”第三弾! 前著「順列都市」でありとあらゆる地平に向かうアイデンティティ“達”を描いた作者は、本著「万物理論」をしてその深淵なる奥底を華麗にも暴き出したのだ! 社会と個人、そして理論と理念の行方を追うハードSF。
科学、カルト教団、政治、性、専門情報量が多く難解。ストーリーは単純だが物事を示す噛み砕いた表現がないため、感覚では分かるが理解する事が出来なかった。色んな意味でハードなSF。
宇宙論然り自然科学は自分の周囲の世界を説明するもので、自分の世界観と言っても良いと思う。その法則を他人に規定されるのは受け入れがたいかもしれないな、と思った。無知カルトとかACとか。万物理論だけじゃなくて汎性とかステートレスとかのキーワードも興味深かった。
素晴らしい! ハード SF の傑作! 万物理論とは、 すべての自然法則を包み込む単一の理論。 この作品だけの話ではなく、 現実に研究が行われているものらしい。 理論物理学のみならず、とにかくネタ・トピックが多岐にわたる。 そして説明・論理の展開が眩暈がする程非常に細かい。 凡人(少なくとも私)には、この作品を 100% 読み切るのは難しかった。 でも読了する価値はあった。
そこかしこにアイディアで溢れていてとても幸せな一時だった。TOEだけでなくそれを取り巻く環境も非常によく表されていて驚嘆。ただアレフのあたりの説明が物足りなかったけど、終盤の展開が特に素晴らしくたまらなかった。傑作。
グレッグ・イーガンの長編の中では最もお気に入り。タイトル・あらすじからして、どんなイーガン的理論を展開させてくれるのか、胸が弾むこと必至。万物理論と個々に理論を提唱する三人だけではなく、カルト集団・謎の病気ディストレス・汎性・人工の島ステートレスなど、とにかく盛りだくさんなストーリーは何度読んでも飽きがきません。
イーガンは技術よりも理論を大切にする人なんやなー。第一の法則の解明とは物凄いことを考えはる。読み返さないと全部咀嚼しきれない。最初のところが伏線になってるかと思ったが推理は外れたw
万物理論の
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感想・レビュー:89件














ナイス!































