ルナ・ゲートの彼方 (創元推理文庫)
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ルナ・ゲートの彼方の感想・レビュー(129)
えーと、そんなに驚愕じゃなかった。ゲート開けばそうなるんじゃないかと思ってたし。タイムマシンの話とか、原住民の話が置いてきぼりで、まったく伏線じゃなかったことの方にびっくりしたよ! もちろん、読みだしたら止まらない面白さは別格なのだが。
「ああ、ありがちなジュブナイルものだなあ」と思い、それでも面白くて読んでいたらの、まさかの結末。ゴールディングの『蠅の王』クラスの傑作です。
『二年間の休暇』に安心してしまうのは、少年しか登場しないあたりにあるのかな。ジミーとジャックの関係に軽い失望を感じることもないし、結婚や子供の言葉も出てこないし、社会的性に生理的欲求以上に悩むこともないし……と、逸る冒険心でも未知への探求心でもないものを求めるあたり、根本的に間違っている?単に探検と開拓は違うという話でも、ゴールドラッシュのような活気よりもテラとそれ以外という差別意識が暗に横たわってそうな話に……疲れた。
途中の展開は全くSFっぽくない、にも関わらずすごくSFらしい作品だと思う。この結末は、科学の力で「狭く」なった世界では、誰一人自分たちだけの国(領域)など持つことはできないという意味に思えるからだ。ディストピアなんて言うと大袈裟だし的外れだろうけど、この世間に取り込まれるしかないやるせなさ(叔母は身近な世間の代表か)は、現在進行形で深刻になっている問題なのではなかろうか。「ちっぽけな水たまりの大きなカエルであることは楽しいことだ」(318頁)
SF講義のレポート用にと思って読んだんだけど9割くらいは原始林サバイバルというwでも、たとえばこの話の舞台を異星ではなく無人島にしてもこの話が成り立つかと言われたらそうじゃないよね。少年少女たちが知識豊富でよく訓練されているという設定は近未来的で、でもけして自立した大人には成りきれていないというアンバランスさがラストの爽やかなやりきれなさ(笑)を生んでいるのだと思う。ラノベ漬けだった高校生の時に読んだら軽くトラウマになったかもしれない最後だったけど、ジュブナイルって実はこうあるべきなのかもしれない。
マッチョなハインラインかなと思わせての、正統派のサバイバル小説に。オチも含めある種のフォーマット的とはいえ充分面白く、ページを繰る手が止まらなかった。でも一番の驚きはこれがジュブナイルだという事かも。
こんなにナイフを使うSFは読んだことなかった……面白かったけど鬱展開成分はあまりなかったなぁ。もっと激しく内部分裂するかと思ってたんだが、ちょっと残念。「ストーバーに気をつけろ」のフレーズは色んなところで使えそう。
1950年代においてこの近未来の発想は純粋に凄いと思った 私の学と想像力が乏しいせいか想像が困難だった けれど 創世記というか、0から創りあげていく少年たちの逞しさは、不謹慎かもしれないがこの度の震災での復興と重ねてしまうところがあった 当たり前だった生活から一転、人間が現在に至るまでの文明への原点回帰 マトスンたちが警告した得体の知れぬ敵 この種明かしにはロッドと共に私も一本取られた!
みなさん「15少年漂流記」といい,私も,沿う思った。昔懐かしき,という感じ。もう少し,「夏への扉」ふうの面白さがあってもよいのだけど,でも,ハインラインだから許す。
☆9 『蝿の王』や『十五少年漂流記』(読んでないけど)のSF版という感じで最初から最後まで面白かった。SFにする必要は・・・といえなくもないが導入の仕方や環境なんかは、さすがハインラインというべき。とにかくサバイバルでの人間の心の脆さや人数が増えるほどに生じるひずみには惹きつけられる。一つのチームをまとめるだけでも大変なのに、一つの文明を作り上げるのはどんなに困難か・・・。そして、ぶつかり合いながらも成長していく青年たちには胸を打たれる。と思ったら、ラストがね。大人と少年の間である青年ってのはやっかいだ→
何となくSF読みたくなったので。解説から引用する所の宇宙版十五少年漂流記見たいな話ですが、色々と人間臭いロッドのおかげか飽きる事無くすらすらと読めました。
大森さんの解説が、この作品の評価としてベストだと思う。最後のシーンは現在進行してる配信を連想させる。1955年の作品なのでところどころ古臭い部分があるが、全体的な構成が今でも通用することに驚いた。
期待したほど衝撃的でもなければ呆然も唖然もしない至極真っ当なオチだったと感じるのは、私が大人になってしまったからなんだろうな。これがジュブナイルだということを思えば、確かに子どもにここまで現実を突きつけるのは酷だなと思わなくもない。でも、最終的にロッドが選択した行く先は、やっぱりジュブナイル的と言える気がする。
☆ サバイバル試験、それは恒星間ゲートと呼ばれる「どこでもドア」で未開の惑星に送り込まれ、回収まで生きていられたら合格というもの。高校生のロッドは、惑星探査の仕事に就くため周囲の反対を押し切って受験する。しかし、数日で出現するはずの出口のゲートはいつまでも出現しなかった。子供だけで力を合わせて生きていく壮絶な物語。仲間との友情、愛情、確執、大人の汚さを描いています。「ひどいよ、ハインライン…」という帯に惹かれて買いましたが、全てをひっくり返すこの終わり方は酷。結構ショックを受けました。
半分くらいまでは、15少年漂流記と蝿の王を足して2で割ってSFにした感じかな~と思ってたけど、ラストが見事。さすがハインライン。情け容赦ないかと思いきや、ラスト1pでまたにやっとできる・・・子どもに読ませたいなあ。
これが少年少女向けのジュブナイル? 確かにロディに感情移入するには歳をとりすぎたかもしれない。しかしこれほど良質な物語を「子供向け」という色眼鏡で見てはもったいない。まったくソツがないというか、それでこそSF作家として一流なのだろう。改めて振り返れば構成も設定もかなり細やかな点まで行き届いている。例えSF的設定がなくとも、どこかの島にたどり着いた少年少女たちの物語としても、ちゃんと成立するのだ。だが、そこで絵を完成させる最後の一色がSF。それも、とってつけたようなものではない一流の。すばらしい。
ラノベとジュブナイルは違うよね。ページをめくる手が止まらなかった。20年前に読みたかった。オチについては「ひどいよハインライン」ではなく、「そうだね・・・ハインライン・・・」と今の年齢なら言える!私の息子に読ませたい作品。ハインラインありがとう。
いかにもな骨太のハイライン節を青年にぶつけました!って感じでしょうか。ラストは賛否両論とか説明不足とか言われても、なかなか反論できません。でも、彼の得たものはアレだったのでしょう!
思ったより登場人物が多かった。話の展開も少し想像したものとは違ってたし。まあこの展開も良いとは思いますがもう少しSFの部分がメインな感じのほうが良かったですね~。最初の方のサバイバルな展開のまま話が進んでくれた方が好みでしたかね~。
サバイバル試験で未知の惑星に降り立った少年少女たちがトラブルにより救いが来ない状況で,自らの力で生き抜き,コロニーを作る.最終的には救いが来て地球に帰れるようになるが…残酷かもしれないが,実にリアルな結末だと思う.ジュブナイルにしてはめずらしい終わり方かも.
シビアなサバイバル描写でぐいぐい読ませる。特徴的だと思うのが、少年少女の素性がほとんど語られないこと。それによって失われた要素もあるだろうけれど、共同体の異様さと終盤の衝撃を強めるという点では効果をあげていると思う。それにしても「感情移入ライター」ってすごい悪意だ。
予想していたよりも大人数でしたなぁ。途中で「誰だよ、お前!」的な子もいましたし。しかし『蝿の王』といい外国の子供たちは役職とか発言権とか大好きなんですなー。それどころじゃないという気もしますが……。
茶番。何もかもが茶番。何がと聞かれたならば、作品内の80%以上を占めた主人公の苦悩や痛みの全てが。それも、作品内であえて茶番に貶めた。・・・・・・絶句です。後書きにもありますが、これほど残酷な冒険物語もそうないでしょう。よめば分かりますが、物語の最後、主人公に救いの手が伸びてからの夢からの覚め方については主人公とシンクロして、とても見ていられませんでしたね。いや、大人になってから読んでよかった。つか、これは全ての少年冒険モノに対する皮肉な視線なのでしょうか? はたまたそんな大人に負けるな、腐るな! という
「上級サバイバル」外惑星での就業を目指すのに必須の単位。2日から10日の間、未開惑星で生き延びるという危険は伴うがゴールのあるテストのはずだった…。「突然!サバイバル」とかいってる場合じゃねー。どこでもドア的な転移装置が発明され、過剰な人口増加の受け口として外惑星への入植が行われ人類の版図が大きく広がっていきつつある未来世界という設定なのにナイフ一本で野生生物をはじめ最も危険な生物(その他の受験生)との命懸けの闘争になるとは。めちゃくちゃ面白くって手が止まらなかった。大人になるってここまで大変なこと?
ジュブナイル・サバイバルSF。「十五少年漂流記」のSFといったところか。
未知の惑星に放り出された少年少女は狩りをし住居をつくり、リーダーを選出し法律をつくり、清潔で文明的な「社会生活」ゴッコを始める…。
青年が大人へと成長する通過儀礼を、「理想」が「現実」に敗北する様が苦々しくも冷静に表現され、大人社会への幻滅、そして最後のよりどころとなるはずの家族ですら安らぎの場所とはなりえない。
大人になることの痛みと辛さを描いた佳作。
ルナ・ゲートの彼方の
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