ラヴクラフト全集 (4) (創元推理文庫 (523‐4))
ラヴクラフト全集 4巻を読んだ人はこんな本も読んでいます
ラヴクラフト全集 4巻を追加
ラヴクラフト全集 4巻の感想・レビュー(211)
「狂気の山脈にて」は今「クトゥルフ神話」として読まれているものの原型が見えてて興味深かった、しかしまあ、短編はいいのだけど「狂気の山脈にて」ぐらいの長さになると相変わらず読みにくい…
読んだ。良くも悪くも古い。地下探索の際にとても便利な最新鋭の科学機器として“懐中電灯”が出てきたり、電気的刺激によって脳を操作できる可能性を示唆したり、そういう当時としては最先端の技術を取り込んだ小ネタが多く、これを70年前の発表当時に読んでいれんば思い切り惹きつけられたと思う。人類未踏の地に潜む恐怖の描写なんて冷静でいられないほど興奮しただろう。でも技術が大幅すぎるほどに進み、南極を踏破どころか宇宙空間から大抵の地形、そして地下までも調べられる今、その楽しみは大幅に色あせてしまってる。
「宇宙からの色」が読みたくて再び手に取ったのだけれど、他のも面白いから結局全部読んでしまった。「狂気の山脈にて」は、最初に読んだときには圧倒的なイメージの奔流に押し流されて終わってしまったので、今回は気合いを入れてじっくりと読んでみた。ラヴクラフトの原神話の興味深さを改めて感じることができて、良かったと思う。
途中で挫折して長らく積みっぱなしだったのだが、ようやく読破した。評判を耳にして、この巻の購入のきっかけにもなった「狂気の山脈にて」のじわじわと迫ってくる恐怖のリアリズムは圧巻の一言。大変面白かった。しかしあの可愛らしいペンギンを「グロテスク」と表現してしまうあたり、化け物の恐ろしさも過大表現混じってますよねーと疑ってかかってしまうのは仕方ない。冒頭の作品は昔読んでいたのだが、ずっとキングの作品だと誤って記憶していた。
この巻の目玉である『狂気の山脈にて』は、かなり壮大な話として印象に残りました。遺跡から分かる旧支配者の技術力や生活の様子などがかなり詳細に描写されており、一時は怪奇小説であったこと忘れてしまったほどです。また、短篇の中では『冷気』が好きです。内容もオチも他と比べてシンプルですが、怪奇小説のツボを押さえていると思います。テケリ・リ!
長編の「狂気の山脈にて」は怖いというよりもワクワクする話だった。旧支配者の残した遺跡から彼らの歴史が明らかにされていく展開は燃える。怖かったのは「宇宙からの色」と「ピックマンのモデル」。「ミッドナイトミートトレイン」を見てクトゥルフっぽい話だなあと思っていたら本当にそのまんまな「ピックマンのモデル」が存在していた驚き。
うーむ、作品解題にてラヴクラフト流に科学へ取り組んだ作品をまとめたのが本書だそう。そのためかラヴクラフトの独特の雰囲気があるものの結末を予期できるものがほとんどで、それほど楽しんで読むことは出来なかった。特に『狂気の山脈にて』は長くて長くて、『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』や『時間からの影』はその長さがまったく気にならなかったのに、この話はいつ結末に辿り着くんだと残りのページ数を何度も確認してしまった。それでもどれか一つ選ぶなら私は『彼方より』が好きです。境界を境に普段気づかない存在を垣間見るのは…。
「狂気の山脈にて」はさほど怖くはなかったけれど、旧支配者の興亡の様子が丁寧に書かれていて面白かった。あの文章で長編なので最後まで読むには根気がいります。個人的には「宇宙からの色」が好き。
これまでは、とても説明できないとか、説明する勇気がないなどと言って、そのものを描写することはほとんどなかったのが、狂気の山脈では旧支配者がひどく丁寧に描かれていたのにびっくりした。彫刻を解読しながら物語られる、旧支配者の歴史がおもしろかった。ただ、4巻の中では宇宙からの色が一番好きかな。
言葉になかなかしにくいが、今作におけるラスボスの 狂気の山脈にて において、旧支配者のなんともいえないオーラ、さらには長い年月からの彼らが至った領域といったところの描写が完成されてるなーと思った。
相変わらず恐怖感ゼロの全集第四巻。第一巻からこれまでの中では最も評価できる。つーか三巻まではつまんなかったし。自分がSFが好きってのもあるんだけど、執拗に同じ言い回しを作中で繰り返すことが他に比べて少なかったような気がする。あとは舞台が現代人にとっても身近だったからかな。街の中の描写もそうだし、「狂気の山脈にて」なんて経緯と実際の南極地理の描写がしっかりしてるから実際に調べながら読むと面白かった。個人的にザコキャラだと思ってたショゴスが活躍してて見直した。やるじゃんショゴス。
『テケリ・リ、テケリ・リ』「狂気の山脈にて」ラヴクラフトが持つ宇宙観が南極という舞台にねっとりとまとわりついた話でした。映画化するという話もあるんですが、この壮大な世界をどう描くのか?人類が誕生するよりも前に、生息した彼らと彼らの生み出したショゴスの存在を。それ以外の話では、「宇宙からの色」が印象的でした。光が一気に空へ上る場面など、想像しただけでも…
「宇宙からの色」は鮮やかな情景描写に引き込まれました。映像化したら面白そう。しかしやはり本巻のキモは「狂気の山脈にて」。齎されたのは恐怖ではなく、古代世界への一種の憧れと、憐れな<旧支配者>に対する同情でした。やはり私は、著者が産み出した他の超越的存在より、彼らや<大いなる種族>といった太古の理性的存在に興味を惹かれるようです。彼らの共通点は外的存在に「恐怖」を抱いていたこと。恐怖は人間の根源的な感情である。従って、作中のダイアー教授も語った通り、彼らもやはり「人間」なのです。親しみを感じてしまいますね。
「宇宙からの色」はものすごく怖かったです。思い出すのも嫌なほど・・・。「狂気の山脈にて」は南極が舞台で長編なんですが、ラヴクラフトの思い入れが感じられる作品でした。地球がまだ若かった頃に他の星ぼしから到来した大いなる旧支配者・・・異質な進化によってつくられた組織と、この惑星がいまだかつて生み出したことのない能力をもつ生物・・・気になる方は是非お読みになってみてください。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 11/10
よむよむ@灯れ!松明の火<文庫フリークさんに賛同>
ジャックさん、どうもです^^ ラヴクラフトお読みになっているのですねぇ グインの栗本さんが「魔界水滸伝」の中でラヴクラフトに触れていて、どんな話~?とパラパラ立ち読み・・・アウトでした。コワすぎです^^; あ、「魔界~」も挫折したままなのを思い出しました~
ナイス!
-
11/13 21:01
ジャックさん、どうもです^^ ラヴクラフトお読みになっているのですねぇ グインの栗本さんが「魔界水滸伝」の中でラヴクラフトに触れていて、どんな話~?とパラパラ立ち読み・・・アウトでした。コワすぎです^^; あ、「魔界~」も挫折したままなのを思い出しました~
ナイス!
-
11/13 21:01
短編しか読んだことなかったので「恐怖の山脈にて」は苦しかった。おもしろいのに!ピックマンの芸術家としての姿勢はラヴクラフト自身のそれに通ずるところがあるんじゃないかな。現実主義とか。そうなると、おそろしい推論もできるわけだけど。
やはり、狂気の山脈にてが凄い。ショゴスってあんまり出てきてなかったからなあ。そして、旧支配者ってなってるけど実は古のものなんじゃないかと思ったり。神話体系が頭に入ってる訳じゃないので微妙ですが。
私的にラヴクラフトは短編の方が好きですが、「狂気の山脈にて」からは、ラヴクラフトの愛というか執着のようなものが感じられました。この巻では「ピックマンのモデル」が一番読みやすい。
すでにたくさんコメントされている「狂気の山脈にて」は、恐怖の対象が重層構造になっているのが他と違うところでしょうか。最初に恐れていたものが彫刻に残すことすらしなかった何かや、彼らの敵となったもの。今までは何が危険な相手なのかすぐに分かる話が多かったので、また新しい形で楽しめました。
かなり読みにくかったのは、科学的な記述が多かったからなのだろうか。ところどころ文章が捩れていたような気がしてならない。「狂気の山脈にて」の旧支配者の盛衰は切ない。ショゴス恐ろしい。
この中では「宇宙からの色」と「狂気の山脈にて」がお気に入りです。とくに「狂気」の方は、最初は探検小説っぽくて退屈でしたが、考古学をひっくり返すような死体と、謎の都市が現れてからは圧巻。加えて、最後の最後にやってくるホラーでいう「追跡者」がやばかったです。そりゃあ、逃げますかないません。「てけり、り。てけり、り」
やはりラヴクラフトの小説は特徴的だ。インディ・ジョーンズのレベルでは終わらない探検ものや、逃げろよ形式と揶揄される手記ものなどに集約されているらしい。今回も伝統に沿っていて、しかも筋書きが異なるので単なる水戸黄門ではない面白さがあると思う。まあ、そんなことよりテケリ・リ!
941110 狂気山脈大好き! 次に飼う猫の名は「テケリリ」にしたい。人間椅子の楽曲「狂気山脈」、清水崇監督・塚本晋也主演「稀人」はよく世界観を写し取っていると思います。
やっぱり狂気山脈。旧支配者の存在を前提に読んでる読者と、あくまで現実の世界の中で旧支配者の影をだんだんと感じ取る主人公のギャップに引き込まれる
ラヴクラフト全集 4巻の
%
感想・レビュー:40件


















































