シャドウ (創元推理文庫)
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シャドウの感想・レビュー(1500)
以前読んだ「片眼の猿」「向日葵の咲かない夏」と比較して、格段に洗練された文章になっているのには驚いた。 文体の子供っぽさがとれて、いい意味で大人らしくこなれている。 ただし、最後のエピローグ部分だけ、また子供っぽい文体になっているのが残念。 力尽きたかな?
誰が、何が、おかしいのか?迷いながら進むと最後ですっきり。気持ちの良い小説でした(内容は暗いですが)。凰介に救われますね。
そのミスリードには騙されないぞ、と思いながら読んだけど、結局騙されてしまった。いろいろなことをよく知っている頭の良い小学生たちに、ちょっと違和感を覚えた。
久しぶりにすっきりした本に出会えました。 悲しいエピソードもありますが、読後感は悪くありません。 主人公、凰介の成長に目を細めてしまいます。 ギミックにもしっかり驚かせれました、良いミステリーと思います。
シャドウは非現実的な何かなのかとホラーのような想像をしていたところ、いい意味で見事に裏切られた。人は本当に大切なものを守る為に戦うことがあるのだと思う。それは正義とか理性とかより先にある、もっと人間らしい生々しい感情の上にある行動なのかもしれない。まだ小さい凰介が成長していく姿や、逃げられない傷ややるせない現実の中でも前へ進もうとする人間の姿が心に残り、読後感がよかった。他の作品もぜひ読みたいと思える作家さんにまた出会えたと感じた。
道尾秀介の作品には毎回驚かされる。今回の作品も期待を裏切られる事なく驚かされた。途中までの流れでは小学生の亜紀が洋一郎に悪戯されたんでしょ?とありきたりな流れを予想してたら全く違った。物語の途中ではあからさまな伏線は感じさせないのだが真相がわかってからはきちんと納得できる所はさすがだと思った。
「敵を騙すなら、まず味方から」ということか。それで読者も騙されることになるのである。ただし重大事実は隠蔽しておいて、その伏線も見せず、最後にポンとそれを出す手法は「向日葵の咲かない夏」と同じで、ややアンフェアな気もする。しかし登場人物の精神が、誰が異常で誰が正常なのか分からないまま進行するストーリー展開は、不安が不安を呼んで読み手を惹き付ける力があり、なかなか面白い仕上がりになっている。「精神的マスカレード小説」と言えるかな?
「シャドウ」とはどういう意味か?と気になり読み進め、ラストでなるほど。ダブルミーニングとして”影”ですね/複数キャラクター視点を切り替え進められる物語構成。A視点で「B怪しい」と思ったら次はB視点で...物語の裏を読ませる/お子ちゃま2人の成長っぷりがすごい。途中で”これ時間軸ずれてる叙述トリックじゃね”と思ったほど/事件の真相は予想できるが、ラスト・屋上のシーンから後日談にかけての流れは想定外だったな。とても好み。全編通して『絆』の物語といったところかな
謎が気になって、時間を見つけては読みました。この方の作品はこれで3作目なのですが今まで読んだ作品の中では一番推理小説っぽくて面白かったです。あと、こんな感じで視点が変わる作品って好きです。
道尾秀介さんの作品、おもしろい。やっぱり一気に読んでしまった。まさかの展開はさすがです。人間の心理描写は、ほんとかな~と思いつつ、あり得る気がするのがすごい。今のところ少年が主人公が多いなぁ~。他の作品も読んでみたい。
小学5年生の凰介は、母を病気で亡くして父洋一郎と二人暮らしに。父との幸せな生活を願う凰介だったが、父の友人の妻で幼馴染の母が突然自殺し、さらにはその幼馴染の少女亜紀までが交通事故に遭ってしまい・・・。 「向日葵」ほどの衝撃はなかったものの、細部まで緻密に練られたミステリ的なプロットが導く先がこの「救いの物語」をより強固なものにして行き、「親子の再生」へとつながっていく様は道尾さんならではで「さすが」と思いました!
さすがミステリ大賞受賞作。緻密に計算され尽くしたストーリー展開。読者は迷路に入りこんで右往左往した挙句、読み終えて出口に出てみると、あぁ、ここに出たのかと、しばし呆然。堪能しました。
最後まで全然分からなかったし、面白かったです。ただ、最後の手紙でいろいろな仕掛けを説明するのがちょっと残念。説明ではなく、読者が察するようにリードしてくれると良かったなぁと思いました。スイカの話は『プロムナード』に書いてあったような気がするなぁ~
何回騙されたんだろう?(笑)面白かった。序盤がやや暗くて、、読むのストップして、かなり間開けて再開した自分が情けない(泣)
予測した展開をことごとく外してくれたのには感服。まぁ〜っ私如き読みの甘さでは話になりませんが... それにしても小学五年生とは思えない鳳介くんにもこれまた感服です。清々しくエンディングが迎えられたことにホッとしました。
本格ミステリ大賞とわかっていて手に取っているのに、最初はホラーを読んでるかと思いました。完全に作者に乗せられ、ミスリードにしっかりはまり、どれが本当の事なのかさっぱりわからなくなり完敗。裏にある事件が生々しく気分のいいものではなかったので読んでいる間は自分にはこの作家さんは合わないかも、と思っていましたがあまりにも見事な伏線の回収のせいなのか事件後の彼らが清々しかったからなのか読後感は悪くなかったです。この作家さんのホラーなど他の分野の作品も読んでみたいと思いました。
読後の感想は素直に面白かったです。少ない登場人物のなかであるにもかかわらず、僅か数頁先しか予想出来ないストーリー展開の上手さに驚きました。まぁ江戸川コ〇ンばりの凰介の切れ味はちょっとアレですけれど……家族愛とか人の尊厳とか色々テーマも盛り込まれていて是非読んで欲しい一冊ですね。
とりあえず道尾氏の他作品も読まねばね。
どんでん返し、ミスリード、伏線の回収など、とても道尾さんらしい作品といった感じ。母親の死や、亜紀の過去など暗い話なのに、この読後感はちょっと不思議。まあ何にしろ生きている登場人物はみんな救われていて良かった。
ミステリなのかそうじゃないのかよくわからんかったが、その辺は解説読んですっきりした。子供しっかりしすぎじゃろ。同級生の小林が嫌らしくてゾクゾクした。いやでもやっぱりミステリとして楽しく読んだな。次々繰り出される伏線ミスリード種明かし、テンポのよい漫才のような。
ちょっとひねりすぎか…?と思う。面白かったんだけども。ミスリードを誘うための真相、という感覚がよぎってしまって。本当に面白かったんだけども。
きちんと明示されている全ての伏線。にも関わらず最後まで真相に辿り着けないもどかしさ。極上のミステリでした。少年がいくつかの死を乗り越えて逞しく成長する物語と読むなら、まさに救いの物語かもしれない。
この人たちの誰かが嘘をついていて悪いことを企んでいるんだ!それは一体誰なんだ!!というドキドキ感を持ちながら読み進め、気付けば結末へ。あっという間に読んでしまいました。ラストを読んでいて、あぁ、あの人のあの言葉はそういう意味だったの?!と気付かされることがたくさんあって、もう一度読み返したくなる一冊です。
「人は死んだらどうなるの?」という問いに、舞城王太郎は「煙か土か食い物」と答えた。道尾秀介ははたしてどう答えたのだろう。ミステリ小説としての内容を簡潔にいえば、東野圭吾の『流星の絆』にも似た構図でさらにこの著者特有の叙述トリックを用いた作品になっている。しかし決定的に異なるのは、すべての登場人物を疑いながら、そして裏切られながら読まざるを得ないその構成だ。読者はそのために緊張と弛緩を繰り返すことになる。この小説のもっとも面白いところはそこで、作品としての趣旨は著者の近作にでも見たほうがいいだろう。
なんだかよくわからない不協和音がずーっと続いて、途中で読むのを止められない。そして、いつものとおりやられた~。道尾さんはこの作品で救いを与えたようだけど、私は全然救いを感じられなかったよ。よだかが幸せだったのかわからないのと同じように、凰介や亜紀が幸せになれたのか、私にはわからないなぁ・・・。
三作目。道尾作品において先を読むことはもう諦め始めてる。よかった。ただ細かいけど、ちょっと皆うっかりしすぎじゃない?とも思った。あの機能ってそんなに忘れる?私が基本見られたくないものだらけで徹底しすぎてるだけ?
いつものように道尾氏にあっさりとやられてしまった。登場人物も少なくてわかりやすく一気に読み進められた。読後感がよい。ゴミ箱はちゃんと空にしておかないとね。
全体的にとても丁寧な構成で未消化のないところが小気味よい.解説で新保さんは「道尾氏は読者に勝手な補助線を引かせる」と評していたが,まさにその通りで,読者は名探偵になったつもりで作者に"引かされた"補助線をもとに真相を吟味してしまう.さてなによりも魅力的なのは登場人物の心理描写の妙技である.作中で凰介は様々な場面に出会うが,その時々誰を信用してよいのかわからない,不安な感情の描写には臨場感があり,読者にも同じ感情を抱かせてしまうほどである.「人間の感情を描きたい」という作者の熱意は様々なところで感じられる.
久々の道尾作品。なんとも道尾先生らしい作品でした☆道尾先生好きなら必ず楽しめるのでは♪向日葵〜よりも読みやすく受け入れやすいかと思います(*^∀^*)
うまいこと読者を引っ掛ける材料を至る所に書かれていて、さすが!と思いました。 悲しい話なのに、最後はそれぞれの親子をシャドウから光へ導きだした描写が サラリとしていて、またまたうまい!と唸らせる作品ですね。
話が見えてきたと思うと何かおかしい?が続き、中盤まで勢い良く読める。自殺の真相が解ってからさらに真実、これはやられた。暗い話だけれど子供達の前向きな姿勢に救われる、凰介に料理の才能があると言っているが探偵になったほうが良いと思う(-.-)y-~
「人は死んだらどうなるの?」小学5年生の鳳介の母が癌で亡くなり、連鎖のように次々と不穏な出来事が起こる。鳳介、鳳介の父、父の友人水城、水城の妻恵、水城の娘亜紀、視点を変えながらストーリーが進み、少しずつ真相が明らかになっていく。途中仄めかされる諸々が、いや~な気分になるものばかりで、これはあからさますぎるからミスリードを狙ってるに違いないと半ば言い聞かせながら読んだ。それでも明かされた真実には結局驚かされたけど。鳳介くんがかわいらしく頼もしい。「生きなさい」の台詞がとてもよかった。
シャドウの
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