朝霧 (創元推理文庫)
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朝霧の感想・レビュー(511)
★4 再読。いよいよ最後です。やはり何度読んでも好き。北村作品の特長ともいえよう言葉の美しさが随所に散りばめられていて、とても満足して終わった。加茂先生の私的な謎で始まったこのシリーズは、「私」(の祖父)の私的な謎で幕を閉じる。鈴ちゃんの投げかけた謎がロマンティックで素敵だった。時間は確実に流れるのだ。
「・・・本の場合には、読者の方がそれぞれ演者になるわけでしょう。読者が、本を深いものにする。・・・」なんていわれるとこの作品に多少難癖をつけたところで、所詮は作者の手のひらの上な気がする。おそらく、この作品に対する疑問があっても答えはすでに作中に書かれているのであろう
ついにシリーズも完結。これまでの四巻に比べ、非常にテンポが早かったが、いろいろな種類の推理があり満足。期待させるような余韻が残っていて、想像する楽しみが残されている。
女子大生と噺家シリーズの最終だからか、前作の記憶を思い起こすような、部分が所々にあり、何と言うか、主人公は一番始めに比べても年を重ねたんだなと思った。それは、年末に一年を振り返る時みたいな感じ。なんて言うか、あぁ終わるんだ。そう思った。読後感はいつも悪くない。好きな作品。
ほっとするような、綺麗な物語だったな(^-^)シリーズで。次回作があるような、解説者のコメントがあったけど、またいつか復活するのかしら〜
初めて読んだ時はなんだかこんなに引っ張って釈然としない終わり方だと思ったけれど自分も相応に歳をとって読みなおすと違った印象。1作目、2作目よりも登場人物たちが成長すれば自然と作品の内容も後味も変わっていくのだろう。含みを持たせるラストも変に終わりがなくていいのかな。永遠に続きを待つみたいな・・・・
ほとんど偶然手に取った<円紫さんと私>シリーズ、2ヶ月足らずで全部(5冊)読んでしまった。本格推理の魅力に久しぶりに触れたということもあるが、やはりこの<私>という無垢で上品で理知的な女子大学生(本作では社会人1年生)という設定の魅力が大きい。現実にはありえないということはわかっているが、おそらく北村氏がこれらの作品を書いていた頃の年齢に近い自分の父親的視点(若い人への期待)が共感させられるポイントかもしれない。ロッジの「交換教授」などこのシリーズでは珍しく(笑)自分の親しんでいるネタがあってうれしい。
何度目かの再読。シリーズを通じて時の流れ、人の心の流れ、変わらないものなどないのだということが肯定的に胸に沁みる読後感。自分の加齢によって時々に新しい感想を持ったり、たぶんこれからも「色褪せない」作品になっていくのだろう。お気に入りは(今現在は)「山眠る」。
「私」が出版社で働き始め、正ちゃんが高校教師、江美ちゃんは九州へとそれぞれの道を歩み出す。そして、美しすぎる姉に子供が生まれと、これまでに比べて時の流れが少し早い。最終巻を迎えて一抹の寂しさがあるものの、「私」は友人たち、職場の同僚、円紫さん、そしてまだ見ぬ恋人と素敵に年を重ねていくのだろうと想像できる。このシリーズはこの先何度か読み返すと思います。そのためにも、落語に文学と自分の知識を増やしておきたい!
ここで終わるんかい!レクイエムの君との再会を楽しみにページを捲っていたのに、残りページが全部解説だと気づいたときのがっくり感といったら。しかも続編なしとかマジか!再会シーンがない方が想像の余地があるのかもしれないが…読者としてはやはり気になる。この<私>がどんな恋愛をするのか、非常に興味があるのだけれども。まあこの先は生々しくなりそうだから描かない方がこのシリーズらしいのかな…。 三篇の中では、「走り来るもの」が一番面白かった。リドルストーリーの結末を考えるのは、結構性格が出そうで面白いかも。
鈴ちゃんの手紙への凝りっぷりがちょっと凄まじい。さすがに47人の墓碑に刻まれた文字の一文字目を覚えていたわけはないと思うので、泉岳寺のお墓の前で「私」のように一文字一文字何かに書き写したのだろうか。情景やその時の彼女の心情が想像しづらい。
「六の宮の姫君」から引き続いて、作者が"円紫と私シリーズ"を使い自分の文学趣味・文学解釈をひけらかしているような、宣伝しているような野暮さを感じる。ミステリーの技巧は研ぎ澄まされているぶん、少々残念に感じた。
たまたま4巻を手にしたことから、読み始めたシリーズでしたが、すごく面白かったです。でも、最初に手をとった4巻のインパクトにはかなわないかなあと思います。
★★☆円紫さんと私シリーズの第5作目ですね。 ラストの”私”の恋を匂わしているけど続編はあるのかな? 「走り来るもの」のラスト2センテンスを考えるのは面白い発想ですね。 余談だけど、『女か虎か』の結論も知りたくなっちゃいますね(笑)
再読。旅先(松島・仙台)にて。 松島→芭蕉→俳句のつながりや、近々友人の結婚式があることなど、色々関連もあって。苦いお話が多いので、社会人になってから読み直して、良さが改めて分かった気がした。
今作は「私と円紫さん」シリーズの最終作。今作の最後に次回作で「私」の恋の話があるのかなと、思わせるような記述があったので期待しながら次回作の事について調べてみたら、次回作は無いとの事。噂すら無いみたいです。非常に残念です。今作最後の「朝霧」で、私が専攻していた「万葉集」の話が出てきた時はとても嬉しかったですし、注釈本で口語訳を調べるシーン等はノスタルジーな気持ちにさせられました。思わず自宅にあった他の注釈本で違う口語訳を調べたりしてしまいました。今作で終わりなのは非常に残念ですが、今まで楽しい時間を過ごさ
続きは??「山眠る」などを読んでしまうと、これを最終作とするには少し露悪的というか・・・。「走り来るもの」で紹介されているリドルストーリーも読んでみなくては。出てくる作品が多岐に及んでいて太刀打ちできないなぁ。「私」の恋の予感もとてもいい風。けれども、こんなに素直な女子大生、あるいは若い女性は絶対存在しないだろう。とってもドリームだわ。
『朝霧』に書かれてる、歌舞伎と落語の関係は、小説も同じ事なんでしょうね。今回なら『山眠る』の岩見重太郎。正直「誰?」です。それと『朝霧』に出てくる由良之助。以前テレビで多分『ちびまる子ちゃん』を観てると「遅かりし由良之助だよ」ってセリフが有りました。音の響きだけで記憶に残ってましたが、今更ながらに「これの事か!」と理解しました。何でも楽しめる知識が欲しい! 説明されると『万葉集』って良いですね。1度読んでみたいです。 《私》が《お母さん》や《お婆ちゃん》になるのを読んでみたいです。続きを御願い致します。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 06/20
これだ、とはっきり直線的に書いていないのに分かるような描写があったりするので、想像できる部分で胸を痛めたり甘い気持ちになったり、色んな要素があるなあと楽しめました。例えば「山眠る」円紫師匠が言いにくいことを、言葉を選んでゆっくりと解き明かすところ。探偵役のひとの性格によっては、身も蓋もなくなってしまう。大学生だった「私」が社会人になって、どんな毎日を送っていくのかとても興味があります。レクイエムのあのひとと再会できますように。
シリーズ完結。久々の短編集。「走り来るもの」から「朝霧」にかけて始めて『わたし』が恋愛路線を走り出した流れが印象的。読書を通して自分まで成長できた気分になれるシリーズでした。(実際に成長したかは…)
「わたし」と円紫さんの日常の謎シリーズ5作目。これで最終巻・・・になるのかな。最後まで名前の出てこない「わたし」も大学生から社会人へ。沢山の文学作品が登場したこのシリーズは、自分の無知さに呆れつつもこれからちょっと文学に触れてみたくなる、そんなシリーズでした。
<円柴さんと私>シリーズ最終章。北村薫らしい、読みやすいとは一味違う、読み心地のいい文章。優しすぎる世界に不意に現れる闇。その闇を一蹴する円柴師匠のひらめきと<私>の実直さに「はっ」とする。きっと<私>のような女性は現代にはいない。あんなに頭の切れる落語家はもっといない。でもそれでいい。「山眠る」を読みながら、このシリーズのテーマは「Life goes on」なのかもしれないと、ふと思った。この先なにがあろうと<私>は成長していく。そんな予感がした。こんなにも素晴らしい成長譚に、私はもうきっと出会えない。
数年ぶりの北村薫。昔はただ触り心地のいい文章としか思っていなかったけれど、改めて読むと自在で力強い筆だなぁ、と感嘆。日常の謎というけれど、日常を舞台にしているがための与しやすさよりむしろ、身近な人々が平生の顔の下に潜ませた毒や凄みが際立つ印象。もっと和歌や俳句がわかったら味わいも一入だろうに。落語も、芝居噺はあまり聴いていなかったけれど、これを機会に忠臣蔵ものも聴き込んでみようかな。
「空飛ぶ馬」から順番に読んできて、やっぱり短編がいいなと思いました。時間の経過にはちょっとびっくり!卒業して就職して、周りにはオメデタイこともいっぱい。その中で「私」は「私」らしく着々と成長している。シリーズを読んだ自分は成長したか?もちっと古典・近文・海外と幅広く読書しなきゃと遅まきながら思っています。「物事には巡りあわせというものがある…」と円紫さんが言うように、このシリーズに私が出会ったのも何かの巡り合せ。そんな幸福。砂糖まぶしのピーナッツ食べたいな。
再読です。結婚式に出席すると読みたくなるので、今回は後輩の式に出席する為、片道600kmの道を元同僚3人で交代しつつの運転中に読みました。円紫師匠と私シリーズの現時点での最終巻です。切なくなったりやるせなくなったりと、辛い部分も多いのですが、それのこの作品の味なので毎度続けて読んでいます。何度読んでも楽しい作品です。実は自分の結婚式の時も持ち込んで読んでいました。なかなかしゃれたスピーチを実際に聞く事はありませんが、自分にお鉢が回るような事があったら参考にしようかと企んでいます。
最終巻、になってしまうのかなあ。円紫さんと〈私〉シリーズもこれで一段落、ということで読み終えてしまうのを惜しみながら、それでもページを捲るのが止まらないのである。作者の読ませる力に感嘆するほかない。どの話も面白いけれど、あえて一番を挙げるなら、やはり表題作の朝霧かな。解き明かされる謎が、とても切なく愛らしい。
古今東西の文芸、落語、俳句など様々な作品を巧みに用いて、鮮やかなミステリが組み立てられている。本書の下敷きとなっている作品群の半分も触れていないわたしにとって、このシリーズは発掘しきれていない宝の山のようなものだ。10年、20年後にもう一度読んで、今と違った味わいを楽しみたい。それまでにちゃんと教養が深まっていればいいのだけれど・・・
このシリーズの中でいちばん好きな作品、何となく再読。大学生が社会人になる瞬間ってドラマチックです。しかも社会の仕組みと縁遠い文学部生が自分のペースで歩いて行くのが良い。卒業論文、最終講義、そして「好きになるなら、一流のものを」という老文学者のことば…本筋の「謎」も知的好奇心をくすぐるし、のんびり年末年始に読み返すには最適な本かも
前作からの流れが好き。 特に、なんともいえない淋しさと少しの残酷さを放つ、(少なくとも自分にはそう思えた)『山眠る』が好きだ。ただ、やはり、まだ、私の乏しすぎる脳では、味わえきれていない箇所が多々あり。知識を増やして、もっと味わいたいと思う。
私と円紫さんシリーズを読んだ後は、落語が聞きたくなります。このシリーズを知るまで、上方落語しか聞いてなかったのですが、東の落語家さんもイイです!
今回再読してみて、前作『六の宮の姫君』とのつながりが明瞭になった。もう一作、「私」の成長が見てみたい。
借り本。前巻より文学知識に追われなかったので、少し安堵。解説の文学誌ミステリーは言い得て妙だ。それにしても、謎は解決しても、その人を語りつくしたわけではないのでそこにモヤモヤした。次の巻は借りれるのかな?「私」の恋の話は少し気になるところだ。
朝霧の
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