皇帝のかぎ煙草入れ (創元推理文庫 118-11)
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皇帝のかぎ煙草入れの感想・レビュー(220)
タイトルの皇帝のかぎ煙草入れがキーとなる本作はいい意味でカーらしくない作品。シンプルでなおかつ驚愕のトリックはさすが。主人公イヴが可愛くてやばい。
表題の通り「かぎ煙草入れ」が重要な殺人事件。これは巧い。ごく単純な事件を心理的な仕掛けで巧妙に騙してくる。短いながら、どんでん返しもあり楽しめた。カーと言えば不可能犯罪という印象だったので、どんな超絶技巧なトリックが仕掛けられているのかと期待していたところを良い意味で裏切られた。犯人は予想通りで驚きはないけれどトリックは予想外で別の意味で意外な展開だった。なるほど確かにクリスティが好みそうな推理小説。物語としても読みやすく冒頭から引きこまれた。特に男女の確執が迫真。ヒロインの男運の悪さには同情するしかない
テーマが皇帝の…何てくるものだから、壮大な話を思い浮かべてしまった。何てことはない。単なる本格ミステリー。皇帝の…は、道具立ての1つ。で、この作品は名作と謳われるだけの出来ではあった。驚愕でではないにしても十分及第点である。何がすごいのかとなると、まったく犯人が読めないのでスリルが持続されるという点をあげる。予想もしない展開が繰り広げられ、その後次々に秀逸で無駄のないロジックが展開される。個人的に言うと、ちょっとXの悲劇に雰囲気がにてるかも。
トリック・ロジック共に一点突破型のインパクトがあるもので、なかなかに驚かされました。翻訳が古いわりには読みやすかった(初版が1961年で、改訳はされているのかどうか書かれていない)ですが、やっぱりキャラの書き分けには時代を感じるかも。この本に限ったことではないのですが、昔の翻訳では性別・年齢で口調が書き分けてあれば良い、という節があるように感じます。
本日読了。トリックは実に単純。解答を導き出すための伏線もわかりやすく提示してあり、話自体の面白さを損なうことなく伏線の回収もこなしている。傑作だと感じた。この作品はミステリだけじゃなく、ロマンスとしても読むことができるのでは?と感じた。
犯人が予想外でしたが、手がかりがきちんと提示されているフェアな作品だと思います。ただ、訳のせいなのか、登場人物の口調に違和感を感じるところがあり、それが残念でした。
子細な情景描写と冷徹な筆致で描かれるシーンの一つ一つが、登場人物の心理的変化を見事に表しています。男の嫉妬、疑うことをしらない幼気な女性の恋心、ラストに待ち受ける驚愕のトリック。物語に描かれている全ての事象が、完璧な体を為しているのです。このたった一つの不可能な犯罪を、犯人はいかにして成立させたのか…。読了後、恐るべき心理トリックに感嘆の声を上げること間違いなしのミステリの金字塔です。
海外作品は読みなれていないせいか、少し読みづらかったです。トリックについては非常に単純ですが、単純な故に盲点。個人的にはあまりスッキリしませんでした。
10年程前に読んでいましたが、きれいさっぱり内容を忘れていたので再読。率直に面白かった。とにかく男女の争いというか、口喧嘩はいつの時代も変わらないんだなぁとしみじみ感じた。トリックは、なるほど~やられたという感じで気付けなかったのが悔しい。
カーの古典的名作。犯人が用いたトリック自体は単純なものなのに、叙述と構成の巧みさで見事に騙してくれる。ストーリーテリングの妙も相まって、翻訳もの特有の疲れを感じることもなく、グイグイ引き込まれた。トビイのヘタレぐあいも嫌いじゃない。
初めてカーの作品を読みました。なんで今まで読まなかったんだろう!すごく面白かった!!密室密室と言われているけれど、トリックもさることながら、人間描写が素晴らしい!「打ち上げ花火みたいな女」、名言。あぁ本当に面白かった…幸せ。
これでカーは三冊目。「クリスティが脱帽したトリック」ということでしたが……確かに見事に騙されました。思ったよりスッキリとした結末。男女間の言い争いが多い。
人間観察とさりげない描写が素晴らしい。脳内で映像化しやすい。展開がまったく読めず、手紙で呼び出された先に待っていたあの低俗な男女との対決が非常に面白かった。主人公は徐々にただのお人好しから、知性があり、それを体言することができる貴婦人へと成長した。あるだろうと予測がついたロマンスは、犯罪の暴風雨にさらされながらも打ち勝った主人公への御褒美に見えて、素敵な終わり方だ。端々にユーモアが除いていてカー氏が読者に対して陽気に手を振っているように感じた。
ストーリーテリングが秀逸。殺人の目撃から、主人公が知らぬ間に容疑者にしたてあげられるまで、非常にスムーズだし、その間の伏線も自然。複雑そうに予想させて、シンプルなトリックでいい意味で綺麗に裏切られた。愚かな男たちの会話も、その痛さを楽しませてくれる。なるほどの名作。
再読。単純明快なプロットが優れている佳作というべきだろう。人間の性格や心理、行動が重視される作品なので、これをテーマにしたクリスティが気に入ったと言うのは、非常によくわかる。どちらかと言うとカーらしくなく、彼女が書きそうな作品だ。トリック自体は手堅いと言うか、平凡。ただ、アリバイトリックを構成するある要素は、読者を納得させるには少々弱いかもしれない。それじゃヒロインがあまりにアホではないかと思うのだが…いや、頼りになる彼に守ってもらって、一生アホでいればいいか(笑)。
桜庭一樹さんがディクソン・カーをめちゃめちゃ推していたので読んでみた。最初,翻訳調やら会話が時代めいて読みにくかったけど,それもどんどん気にならず,一気に読んでしまいました。
一見複雑なトリックがあるように見えて、実は人間の心理を利用したシンプルなトリックだったという意外性とその発想力に驚きと感心を覚えた。最後に伏線をきちんと回収して解決まで持っていくあたりが秀逸だった。名作
名作だった。登場人物に愛着を持てたのは大きい。ストーリーも良い。トリック、犯人共に分かってしまったがそれを差し引いても素晴らしい。キンロス博士がいい男過ぎる。いいところを持って行った。
一気に読んでしまった。完璧な状況証拠。様々な人物や思惑が入り乱れる中物語が進んでいく。そして判明する意外な犯人!大満足の本作品。ラストもハッピーエンドで良かった。
初カー作品。傑作でした。一つの手掛かりからアリバイトリックが瓦解する流れはまさに秀逸。仕掛けられた心理トリックの妙。堪能させていただきました。あと皆さん書かれてますが、一つのロマンス小説としても楽しむことができ、単なる推理小説としては語れない良作でした。
確かに、密室のトリックは驚きます。でも、男女のどうこうというか、結局誰もが不誠実などうこうみたいのが煩わしい、と思うのは私だけでしょうか。
傑作。70年も前に書かれた作品とは思えないほど、最後まで心から楽しんで読めた。決して派手でないものの、端正に作り込まれたストーリーは、本格ミステリのひとつの完成形だと表現しても過言ではないように思う。物語としてのプロットとミステリとしてのトリックが絶妙に融合し、そのどちらについても、もう片方の邪魔をまったくしていない辺りがもの凄い。あとから思うとヒントは誠実過ぎるほど露骨に示されていたにも関わらず、まんまと騙された。優れたロマンス小説としての風格も備えており、あとに余韻を残すラストも見事だった。堪能した。
傑作という言葉につられて、初のカー作品読了だが、印象は特になし。最初に提示された謎が探偵に解かれるのをたんたんと眺めるという感じ。現代の小説なら無実の容疑者が追い詰められるところをもう少しサスペンスフルに描くだろうな〜。
様々な思惑が交錯し、複雑化する事件。しかし、それを解く鍵はただ一つ。その一本の鍵でこれだけの物語が構築されているいうというのがすばらしい。そして、何より秀逸なのはラストだろう。
初めてのカー作品。状況証拠がばっちりで、単純。しかし単純だからこそ見事に騙された。二重三重とどんでん返し、最後にああなるとは……。ロマンス小説としても読め、署長が最後に『花火のような女だ』と呟きながら去っていく様子が哀愁漂い、同情を誘いますね
シンプルイズベスト。クラシックの名作でもあり、カーを代表する作品でもある。わかりやすい展開と読みやすい筆致で話は小気味よく進んでいくが、これはカーの小説としては珍しいだろう。犯人像やトリックは今となっては典型的だが、一点突破のロジックにより謎を紐解く美しさがある。現代のミステリにも綿々と受け継がれている長所が際立っており、馬鹿に出来ない作品だ。
よごれちまった悲しみなのか、犯人はもしかして。。。と思って当ててしまう読書子も多かろう。でも、それを筋道立てて証明しろ、といわれたらキンロス博士のように答えられるだろうか。美女の被疑者のためであっても。背表紙の「向かいの家で、婚約者の父親が殺されるのを寝室の窓から目撃した」とあるが、もうこれが立派なヒントなのだ。なんてシンプル。なんて誠実。
初めてディクスン・カーの作品を読んだ。こういった作品の上に今のミステリィがあるんだなぁと、感心した。昔の作品を次々読んでいこうと思う。
皇帝のかぎ煙草入れの
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感想・レビュー:72件














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