赤朽葉家の伝説
赤朽葉家の伝説を追加
赤朽葉家の伝説の感想・レビュー(1667)
第一部の不思議な神話的世界が好きだ。第二部の、はちゃめちゃで、でも一生懸命な毛毬も捨て難い。百夜との関係も良い。第三部は少し失速気味だったけれど、すらすら読めた。登場人物たちの会話が面白くて良いなあ。
赤朽葉家の大河ドラマとして登場人物の生きざまが抜群に面白い。でも第三部でそれまでの勢いが失速。ミステリ仕立てのわりには、すでにわかっていることの補足であり、新たな真相も驚きには繋がらない。非常にもったいない。
赤朽葉家の4台にわたる女性たちを戦後の高度成長時代から現在にいたる時代を背景に印象的な登場人物をちりばめながら描いているとても大きな流れと魅力を感じる物語。特に千里眼という特殊能力を持つ万葉の健気な生き方に打たれる。字が読めなかったために一人の死を阻止できなかったと悔やむ彼女のせつない気持ちはなんともいえない。キャラクターすべてが愛すべき魅力的な人物たち。それは赤朽葉家の女性が根底で寛容ですべての人を受け入れているからだと思う。
女三代記。 おもしろかった! やっぱ、昭和たくましいわ。 っていうか、好きだわ。昭和。 タツ、万葉、みどりちゃんが最強過ぎてもう。 毛鞠ちゃんとかもすごいけど。トーコちゃんは...現代はねぇ...むずいよね。 タツ、万葉、みどりちゃんには絶対叶わない。 素朴で、力強く、たくましい。 めんどくさくて、力強い時代。っていう感じ。 国営放送の朝ドラで全然やれると思うなぁ、これ。 どんどん女優さんたち変えちゃってさ。 ....国営じゃあんまりおもしろく仕上がらないかな...
図書館レンタル。戦後の日本から平成にまで至る時代を背景に語られる、鳥取の旧家"赤朽葉家"の女三代の話。ネタバレ回避で申しますと、桜庭一樹に対する印象は"少女には向かない職業(ご紹介はまた、いずれ)"等の一人称視点による独特の視点やそれに伴う心理描写が魅力と個人的に思っておりました。そのため、まさか三人称でくるとは!とこれだけでも驚愕です。三代の女たちの生き様を描き切った本作の内容も勿論ですが、著者渾身の三人称による一大叙事詩にご関心のある方にお勧めします
「時間の比較社会学」と並行して読んだせいか、もうひとつの時間の流れを毎晩少しづつ楽しんだ。「罪と罰」や「富士に立つ影」のような、時間を重ねた感動にはつながらなかったけど、帯にある「せかいは、そう、すこしでも美しくなければ」のことばの出た瞬間は震える。
女三代を通して、その時代のカラーが生き生きと感じることができた。ほんと、映画を観ていたような時代の息吹に圧倒された。面白かった! 今作が桜庭作品初見だったのですが、また他の作品も読んでみたいと思った。
【再読】まさに、伝説。教科書の歴史でもテレビの歴史でもない「こういう歴史が読みたい人が望む歴史」ファンタジックで劇的、時代の息吹を感じるフィクションでリアルな歴史。瞳子と同世代・最後の昭和生まれである私も、歴史を持たない、瑣末でありながら海のような個人的な悩みでぎゅうぎゅうの凡庸な女(でも瞳子が語る仕事に対する虚無感は現実の20代前半とは違う気がする。どんな仕事でもするしプライドもないけどなあ。私だけ?)この世界はどこも時折、ビューティフルワールド。
繋がっていく血と、時代と、赤い家に翻弄される女たち。それぞれに背負い、苦しみ、悟り、生きづらさを感じながらも前を向こうとする姿にぐっと胸が詰まった。「家」という小さな世界を描きながらも時代背景にまで思いを馳せさせる壮大さが素晴らしい。赤い家と製鉄所の黒い煙と、色合いがリアルに脳裏に映し出されていい意味で酔った。ラスト、全てが終焉するのではなくビューティフルワールドへ向かい、まるで何かを掴むために未来へぐっと手を広げるような気分で本を閉じられるのも良かったと思う。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 01/10
面白かった。
特に二部が好きですね。自分と対極にある荒くれ者が好きなんです。
三代にわたる女の話。時代とともに変わる女の姿…。
しかし最後まで万葉と豊さんの関係は切なかった。
とある部族の悲しみの話が印象に残りました。
独特な雰囲気を持つ小説。終盤が秀逸なのはさておき全てにおいて素晴らしい。読んでいて若干のわけのわからなさに飲み込まれていくのが心地よい。気性の荒い長女が私は好きだった。
読み終わってから、あぁこれミステリだったけ、と気づいた。第三部にいくまで、まさに伝説を読んでいる感じで、圧倒的でした。一部、二部が三部で出てくる謎の下地になっていて、何気なく読んでいた設定が生きていて吃驚しました。名前の印象が鮮烈。やっぱり、私は桜庭さんの文章が好きだなと思える一冊でした。
文学だった>< 第三部が本編で、第一部、二部は背景みたいになってるが、第三部だけあまりに残念すぎた。第一部、二部はとても面白かった。「何もない」女の子は、過去に縛られていては物語になれないんだ。。。でも、いい小説だと思います。
なるほど。これがベースだったのか。製鉄天使を先に読んでしまったから、話しがかぶるとこがあって面白かった。読み応え抜群です。
読み応え抜群!おもしろかった!!赤朽葉家の女三代、万葉・毛毬・瞳子の戦後から現代にかけてのお話。目まぐるしく変わっていく世界の、どの時代も等しく懸命で等しく生きづらい。けれど、世界はあたたかだと感じた。私も「足りてると思って」生きたいと思う。
P222「ミクロネシアのとある部族には"悲しみ"という言葉がないんだ。いちばん近い言葉で"ファゴ"というのがあるんだが、それは人の苦しみを見て同情したり、自分も苦しむという意味なんだ。自分の心の痛みを表現する言葉はないんだ。必要ないからだよ。(略)人の悲しみを憂えるという概念はあるのに、自分の悲しみを悲しむほうはないんだよ。人間なんてみんな、自分の悲しみに無我夢中の生き物のはずなのにさ。」本当にいるのだろうかこの部族は。なんてやさしいんだ。
(★★★★☆) フィクションとノンフィクションが入り混じる独特な雰囲気。今までに読んだことのない世界観。断片化された万葉の千里眼が,読んでいくうちにぽつりぽつりと答え合わせされるよう。 万葉の痛みは少しだけ理解できる。きちんとすべてを見せられる分,彼女の方が辛いだろうけど。 戦後から平成まで。赤朽葉家の3代を通して山陰のムラの歴史書を読んだ気分になった。
時代に翻弄され未来に呪われた万葉・業と死に囚われ生き抜いた毛鞠に比べると瞳子のエピソードは弱い様にも感じられるが、瞳が生きているのは過去でもなく今。母親や祖母の時代にはなかった「自由」を手にし21世紀を生きていく瞳子の姿を見ながら、私たちもこの現代(戦)を生きていくことの難しさを痛感する。それでもいたるところに愛が溢れているこの作品には、そういえば悪人が出てこなかったなぁ…製鉄天使は先に読了することをオススメします。
赤朽葉家の三代の女性の話で、戦後の日本の風俗史も絡めながら描かれていて、最後には謎解きもありました。作中で千里眼とされていましたが、未来予知の中でも人の死が分かるのって辛い能力ですね。三人の中では毛鞠が漫画家になった頃が面白かったです。
母の万葉、子の毛毬、孫の瞳子を中心にした、名家赤朽葉家の小説。家族の1人1人の一生をみているような、戦後から現代の日本をみているような…。年代がハッキリしていて、時代の出来事とも沿っているので、赤朽葉家が実在するような気までしてくる。毛鞠は生まれて死ぬまで、存在感が強い典型的な丙午な女性だったけど、万葉は千里眼にしては普通?孫の瞳子に至っては、語り部&万葉の残した謎解きの為に登場させられただけな気がする。万葉は豊寿、毛毬は蝶子、と母娘には特別な存在がいたけど、瞳子にもいつか特別な存在が現れたりするかな?
赤朽葉という名字もさることながら、泪・毛毬・鞄・孤独、万葉の子供たちの名前が印象的です。万葉とみどり、泪と三条、毛毬と蝶子、各時代に様々なドラマがあって読み応えがあるけれど、鞄と孤独の人生ももう少し掘り下げて欲しかったです。あと、女三代に渡る長い物語が最後あっさり終わってしまった気がします。まあ語り手が“自由”だからしょうがありません。
マルケスの『百年の孤独』がおそらく作品の原型で、桜庭一樹版『百年の孤独』を読んでいる感じで途中までは楽しかった。けど、最後の最後でミステリー要素とか入れられてなんか台無しにされた気分。。。
先に『製鉄天使』を読んでいた。こういうことか!毛毬の章が一番かな。最後は一瞬謎解き?赤朽葉家の人物の名前が独特なのが良かった。百夜の怖さ!
瞳子の時代は若干ミステリータッチだったように、世代によってわりと違った手触りの雰囲気があって、なかなか飽きさせない作りになっていた。個人的には万葉の時代が一番好みで、しかも最後まで影響を与え続けたことを考えると、三世代の物語ではあるけれど、ここはひとつ万葉の物語であると言い切ってしまいたい。意外とタツの物語も気になる。山陰は結構マジックリアリズムと相性の良い土地なんだなぁと思いながら読んでいたが、田舎はどこだって多かれ少なかれ神話の時代を感じさせるような、そういう顔を持っているのかもしれないと思い直した。
ミステリーとしては弱く他にもやや難があるものの、良作であることに異存は無い。作者の力量を感じた。神話の地である山陰にはマジックリアリズムがよく馴染む。それぞれの部で色合いが異なり面白いが、個人的には第一部が一番好み。他と比べて第三部のキャラが薄いのは、これが現代というものなのだろうか。
女系一族の物語。男がみんな線が細い。一読してから初めに戻ると空を飛ぶ男のことが良く理解できる。戦後の各時代のことがなつかしく感じられた。
赤朽葉家に嫁いだ千里眼奥様こと赤朽葉万葉、その娘で人気少女マンガ家の赤朽葉毛鞠、その娘の瞳子の三代記。面白かった。ただ、もう少しページ数減らせたのでは?と思ってしまう。高度経済成長期~現代までの日本人の過ごす環境・志向の変化を辿るのがフィクションであっても面白い。
「あの作家に会いたい」児玉清さんの対談集で何人かの作家がお勧めしていた本書。山陰の戦後から現代に至る女性たちのお話。千里眼を持つ山の女万葉、一家を取り仕切るタツ、万葉の娘毛毬、その娘の瞳子。それぞれの時代と共に展開される人生が味わいがあって惹かれます。
児玉清の「あの作家に会いたい」でこの本に出会う。鳥取で製鉄所を営む旧家の女三代、ひろわれっ子の万葉、元レディースから人気少女漫画家となった毛毬、語り手でなにひとつない瞳子の約50年を描いた大河小説。この長編には、毛毬を含め、波乱万丈の人生を送った女性がたくさん出てくるが、やはりこの物語の中心は、辺境の人に捨てられ、読み書きもできない万葉が、望まれて赤朽葉家に嫁ぎ、千里眼奥様として旧家を守っていく姿だ。でも万葉ように自分の子供が見える千里眼はつらいだろうなぁ。気になる毛毬の物語は製鉄天使で読むことにする。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 10/08
赤朽葉家の伝説の
%
感想・レビュー:518件







































