つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)
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つむじ風食堂の夜の感想・レビュー(1167)
何でもない日常が何とも愛おしくなる。あたりまえだと思ってる身近な人間関係がとっても大切なものに思えてくる。月舟町という懐かしい感じのするまちのつむじ風食堂をとりまく数人の人たち。そのゆったりとした日常を描いた良質な作品である。物語に寄り添うように何の気負いも感じさせない美しい装幀にも感じ入る。
年始にテレビで映画が放送されいて、なんだかまた読みたくなってしまった。こころに響く言葉もたくさんあった素敵な一冊だった。物語も素敵だったが、なによりグッときたのは、装丁。読んでいたら、ふと素晴らしい装丁に気がついた。やわらかい書体、行間、余白のとりかたが素晴らしい。文字だけの文庫本で、こんなにも物語の世界観が表現できるのかと、驚いた。袖を見返したら、著者は夫婦で装丁の仕事もしていた。なるほど、納得。ファンになりそう。
月舟町の人々が話す言葉が、ぶつかりはせずに、追いかけっこをするようにからまりあって、ぐるぐるぐる、ふっ、と納得できたりそのまま消えたり…気ままに"ここ"にやってくるつむじ風のように過ごす月舟町のお話。オレンジの灯のお話が好き。
白い食器、銀色のエスプレッソ・マシーン、光を反射するオレンジ。。登場する小物の色が印象に残って、また魅力的に感じる。何度も読み返したくなる本。
月舟町のつむじ風の吹く十字路の角にあるつむじ風食堂を中心にしたゆったりとした日常。読み終わるのが勿体ないくらい。アルクーツクに行きたい果物屋の読書家青年主人に共感できました。各々の登場人物が個性的で読んでいて飽きない懐かしさ。
不思議で心地いいストーリー。何回か読み直したくなる。ゆっくりしたいときにいいかもしれない。
月の舟とはどんな乗り心地でしょう?月舟という町のほよ~んとした空気が心地よい。ワタシもそういう事、わりと思ってるよねって事が書かれてたのが、読んでて嬉しかった。
No9071@灯れ松明の火(-人-)
「食べながら誰かと言葉を交わすうち、難しいことが簡単に思えてくることがある。食堂とはそういうところだ」とあとがきにあります・・・同感です。そして、ここ読書メーターも同じだなと思います。
ナイス!
-
01/11 11:35
「食べながら誰かと言葉を交わすうち、難しいことが簡単に思えてくることがある。食堂とはそういうところだ」とあとがきにあります・・・同感です。そして、ここ読書メーターも同じだなと思います。
ナイス!
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01/11 11:35
どこにでもありそうで、でも童話の中にも思える食堂が舞台。何でもない言葉だけど日常ではあまり使わない「つむじ風」の語感と相まって、不思議な雰囲気のストーリーだった。シンプルな装丁がいい。
タイトルに「食堂」とついていただけで、何となく買ってみた。読んでいて不思議にほんわかしてくるストーリーで、いっきに読み終わった。こういうテーストの小説は好きだなぁ。ちょっと変わった登場人物とすべてを説明しきらないストーリーで、それが良い方向の想像をかきたてるのかもしれない。
果物屋にしても食堂にしても、どこにあってもおかしくないのにどっか違う次元にあるような不思議な町。電車に乗れば10分で着く隣の駅が、違う星でも成り立ちそうな、宇宙みたいな場所。時間感覚も空間感覚もいつもと違って感じる。というか今自分がいる場所も宇宙なのか。
300万円と200円の差。ここと果て。宇宙の果てをあいまいにすると、ここ、もあいまいになる。うーんなるほど。わからなくなる。<二重空間移動装置>、オレンジ、エスプレッソ・マシーン、帽子・・・宇宙のどこかでキラキラと鈍い光を発している。つむじ風食堂は、そんな宇宙の果てにあるのだ。と、いうことは、ここかもしれない、ということなのだろう。
何度めかわからない再読。食堂で交差する登場人物が全員素敵。雨を降らせる研究、虹を作る手品、星を描く仕事、二重空間移動装置、、、、オレンジの灯りに照らされる街かど「タブラさん、エスプレーソ。砂糖はいらないよ」
小さな町、そこで暮らす人々、それぞれに物語がある。そこに料理がプラスされればすごく味のあるやさしい物語に。一息ついて伸びをする感じで読む本。
『ここ』にいながら『どこか』を夢想し、その途方もなさから『ここ』に愛着して寂しさと楽しさを味わう生活。誰しもに平等に雨は降る。ろくでもないことを考えてしまう夜に描かれた一つの星が、まさしくこの一冊そのものなのかも、とひっそり思う。
エスプレッソマシーン、袖口だけの手品師、つむじ風食堂、オレンジが印象的な果物屋さん どれもやさしいお話だった。 しかし、自分の中で芥川龍之介の短編のような感触がした。
それからはスープ~がよかったので、この作品も読んでみたけどちょっと期待はずれ。キャラクターが弱く、また月舟町の別世界のような不思議な魅力がスープほど完成されていなかった。降雨を研究する先生とか、手だけの手品師の父親とか、つむじ風の吹く食堂とか設定は良かったのだけど。
ほっこりするような切なくなるような…すごく不思議な気持ちになる作品でした。気付いたら作者の世界観に引き込まれている。エスプレッソを飲みながら、もう一度ゆっくり読み直したい。読めば読むほど新たな発見がありそうです。
精巧に、でも素朴な温度を逃さないようにと組まれたミニチュアの町へふと入り込んだらこんな感じだろうか。いつか行ったことあるような、でも決してご近所には無い街角と、建物と、そこに生活するちょっと個性的な人たち。本を閉じると、今度は勝手に心の中で動き回って好き勝手喋っている。/まるでここではない“ここ”で我が物顔をしているかのように。
本を読んでいない時も、ふと、この本の世界感を思い出す。今すぐにでも、本を開いて月舟町にトリップしたくなる。映画を先に観ちゃったのは失敗。本から先に読めばもっと浸れたかな。
セピア色した映像が脳裏に映し出され まるで昭和初期の映画を見ているような感覚でした。これは、ひとえに作者の表現力の力量のなせる技なのでしょうか?つむじかぜ食堂で供せられる しろい湯気の向こうに暖かさを感じる洋食 なんだか心がほっこりなれるような食事ができそうで 行ってみたいなあ。あったらいいなあ。木枯らしの冬の日の夜長 ストーブの前でココアでも飲みながらもう一度読んでみたい。
読み終わって、この表紙のデザインの意味がわかった。 やさしい夜に、主人公の先生みたいに「宇宙の果て」のことを考える。 外は真っ暗だけれど、その黒は宇宙までずうっとつながっていて、そこにはきっと綺麗な星がまたたいているのだろう。
特に不思議なこともあり得ないようなことも起きてないんだけど、なんだかファンタジックというかまったく別の世界に行ったような気分になった。登場人物も個性的すぎず、個性的で心地よかった。
懐かしい童話風のお話でした。このお話を読むと、読者は誰だって、クロケット定食を食べたくなって、エスプレ−ソを飲みたくなると思います。最後のページにたどり着くのが惜しかった。もう少し月舟町に居て、十字路のくるくるつむじ風を眺めていたかったです。
柔らかく優しい文体。アンティーク雑貨を思わせるモチーフ。詩的な表現。毎夜一話ずつ、味わうように読んだ。ノスタルジックな気分にさせてくれる、これからの季節にぴったりの一冊。
なんだか星新一のショート・ショートみたいに昔はよく読んでいたけれど大人になってから読まなくなった物語の感じがして、夜に読むのに最適です。現実の世界に似た少し幻想的な空気が童話調の語りにとてもあっています。他の作品も読みたいと思いました。
読みながら気づいたら寝てるってことが2回ほど笑 時間がゆっくり進んでいって、分厚くはない本なのに詰まってるというか散りばめられているというか。 机2こ、同じものが並べられてるの。お願いをするためにぺたんこ靴を買って履いてくるの。そういうところが、すごく好きです。エスプレーソ、果物屋。オレンジ。帽子。どれもこれも素敵。余話もまた良くて この人にとって「書く」っていうのはこういうことなのか、と。夜が長い日に読みたい^^
疲れている心に優しく語りかけてくれます。ゆったりとした時間の中で暖かい気持ちになれました。月船町は実在するのかしないのか。それでも、いつか月船町を散歩して、帰りはつむじ風食堂でクロケット定食を食べながら、先生達と語り合いたい。
小さな世界「月舟町」での人々を画いたお話。人々の屈託のなさが心休まっていい。田舎育ちの私には、このお話に出てくる小さな世界の過干渉とも言える生活には、懐かしさすら感じてしまう。街の皆が知り合いで、何をするにも一声かけてという環境は、いま現在、たとえ田舎でも考えられないのかもしれない。すでに失ってしまった世界をもう一度見たように思う。著者の作品を読むのは2作目だが、くつろげる作風で日常の小さな幸せに気がつく。お話に出てきた星マークが本に入っているのも洒落ている。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(4)
- 09/15
もしかしたら、これから先何十年も残っていくのはこういう作品なのかもしれない。てらいのない作風で、派手さはないものの、得がたい普遍さを感じた。万人受けの作品などない、というのが持論だが、これはそれに限りなく近いだろう。自信をもって薦められる一冊
つむじ風食堂の夜の
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感想・レビュー:431件



















































