刻まれない明日
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刻まれない明日の感想・レビュー(588)
「失われた町」と同じ世界観なのかな。少しずつ違うようなので、パラレルワールドのように読んだ。蝶の存在が好きです。こちらの方が、わかりやすくて読みやすかったな。
消えてしまった人々には、刻まれない明日であっても、残された人には残酷なまでに刻まれていく日々。この物語にあるのは、絶望ではなく希望と前進。残された人にとっての希望は、忘却ではなく昇華なのであろう。忘れるのではなく、受け入れ、前進していく事の大切さを感じ取った。その昇華の表現に飛び去る青い蝶を使うのは、非常に美しい。この小説は、空想科学的ではあるが、現実世界でも大切な人を失い残されていった人は沢山いる。そんな人に読んで欲しい作品だと思った。
いつも通りの三崎作品の世界観。十年も前に3095人が消え去った場所を巡る、不思議な町の物語。「失われた町」の続編ですが、4年前に読んだ前作の内容をほとんど忘れていた自分でも全く支障なく読めましたし、本書から読んでも大丈夫です。一応、長編ですが連作短編集に近い構成なので、個人的には「失われた町」よりも読みやすく、心に響く作品でした。居留地、西域など著者の他作品でお馴染みのフレーズも登場し、三崎ファンなら押さえておくべき一冊。 6点/10
10年前に3095人が消え去った場所で、消えた人からハガキが届くラジオ局・図書館などがある、そんな設定にとっても魅かれた。そうなった謎の説明も書かれていたが、今ひとつその世界に入り込めなかったが、大切な人を失った残された想いを凄く感じるストーリーだった。「-たとえ自分が失われても、誰かの思い出に残るのっては、結構悪くないのかもしれない-」というセリフが心に残った。
最初はうまく世界に入れなかったけれど、読んでいくうちに『失われた町』を思いだしつつ、三崎ワールドに引っ張られていった。鐘造りを人に例えた谷本さんの言葉がじわりと染みる。『序章』から始まり最後が『新たな序章』なのが素晴らしい。失って失って傷ついて、哀しんで痛くて苦しくて。それでも少しずつ過去になって、最初はかろうじて光っていたような光が強く沢山になって。とてもいいラストで勇気をもらった。
『失われた町』を最初に読んだ方がよかったのかな?開発保留地区のシステム?はイマイチ理解できなかったけど、それぞれの大切な人への想い、人間模様は胸がぎゅっとなる部分があった。「歩く人」と「第五分館だより」が好き。あ、黒田さんも。泉田さんと谷本さんも。大切な人が死ぬのは悲しい。突然いなくなるというのはまた、どういった気持ちなのだろうか。わずかばかりの望みがあっても、10年たったら自分はどうだろう?そろそろと思えるだろうか。今は見る影もないわが故郷に思いを馳せた。まだみつかってない人達が沢山いる。
毎度のことだけど、ページをめくるたびに神経がすり減る。それでも、作家買いしてしまう矛盾。「一番大切に思える人の顔がわかる方が、大事に決まってるじゃないですか」には参りました。たった一人でいいから味方がいることの大切さが、じんじん伝わってきます。これまでは超独自の世界観だと思っていたものが、実は身近な出来事の置き換えに近いというふうに受け取ってしまうようになった自分の変化にも驚き。★★★★
とてもこころに響く話でした。あるとき同じ地域にいた人が突然姿を消してしまい、残された人々はきえた人々をずっと大事に思いながら生きていて、でも前を向いて明るく生きていく。愛に包まれ、愛に溢れた良い本でした。
突然に、姿を消した人々。突拍子もない話。でも、それって人生そのものだ。前触れなく、抗うこともできずに、人はみなその人生に幕引きを余儀なくされる。消える者と残される者。はかなく季節を過ごして、次の季節へと願いを託す。そうして過去から現在そして未来へと、「人」はその歩みを止めることがない。なんだかすごく良い話でした。また読み返したい。
みんなが心に消えないせつなさを抱えながら、未来に向かって踏み出していく、哀しいけれど希望のあるお話でした。この先も気になりました。
秀作。 著者の本は3冊目。 一番良かった。 もしかして、何かの続編? うっすらそんなことを思いつつも、これ単体でも充分。 各章ごとに主人公が変わり、そして、主人公が他の章でも登場して、話にからんでくる。 こういった展開が好きなのでとても面白く、読ませる。
(母の本・届)2011.3 中盤まで読了。この世界をイメージしづらかった。序盤、何となくおもしろそうなにおいがしたけれど、読み進めても面白いと感じず・・・飽きてしまった。
一言で言えばつまらなかった…。 ほとんど、ジャケ買いでしたが、なんだ、ちゃんと写真集になっている作品を使っているだけじゃないか!! この方の作品を読んだのは初めてだったけど、台詞が下手糞なので、ちっとも物語が入ってきません。 なんか、途中からアドベンチャーゲームみたいなのりになるし…。 この方の作品はもうお腹一杯です!!
忘れてしまうがいいのか、忘れてしまわないほうがいいのか。人によって答えは違うけど前を向かなきゃダメなときもあるんだよね。この独特な世界、やっぱり好きだなぁ~。そして三崎さんの本は、出版順に読んだほうが楽しみが増す(笑)
10年という月日は長いのか短いのか。。。突然、失われた大切な人たち、あちこちで感じられる彼らの痕跡は痛ましくも優しい。不思議な現象とも言えるけど、人の思いがあれば起きそうな気もする。先に進むキッカケと出会いに溢れた物語。たくさんの新たな出会いが微笑ましい。
「失われた町」同様に最初から置いていかれるのだけど、読みすすめるにつれて引き込まれていく。また読み返さなければいけないだろうな。
文章が自然と心に入ってくる感じ。不思議がある中でも現実として自然に読み進んでしまった。失われた町の続編だと知らずに読んだので、次は失われた町も読みたい。
圧倒的な力によって、なす術もなく消えてしまった町と人々。消滅しなかった「1人」と、消えた人と町に思いを残しながら生き続けなければならないたくさんの人たちの物語。いつも通りの三崎ワールドです。それぞれの愛情、苦悩、新しい明日を刻むために必要なだった葛藤等々がリアルに描かれています。どうしようもない事実を受け入れることのむずかしさ、受け入れて思いを昇華させた人たちの強さ。忘れるのではなく思い出と一緒に新しい明日へ進む彼らに、幸多かれ!と心から祈る。過去作品を読んでいた人にとっては「にやり」な場面も多々。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 06/18
「失われた町」を読まずに本書を手に取ってしまった!でもとてもよかった!なので失われた町、早く読みたいです。希望に包まれるラスト、すべての話が美しく結びつき、最後は本当に涙が出そうなくらいにあったかい気持ちになりました。世界観がすごい。もう、圧倒的でした。摩訶不思議短編集よりも、こうした長編のスピンオフのような、続編のような連作短篇集だいすきだなあ。恋愛色が強いなあと思いましたが、失われた町を読んだらまた印象が変わるのでしょうか。本当にはやく読みたい。
失われた町の続編と聞いて。この本の恋愛色が強いのは、決してハッピーエンドにしたかったわけじゃなく、ひとが立ち直るという行為が、まず過去の人との決別にあるからではないだろうか。そして目の前の人達を慈しむ心。それは決して弱さや逃げじゃなく、強さであるような気がします。三崎さんの世界観にはまって抜け出せそうにないです。
表紙好きです。雑然としてるけど生活している感があって。明かりって偉大だな。でも節電。 みんな新たな出逢いで幸せに・・・くっつきすぎやーん!とも思うけど。見える繋がりはなくなってしまうけど心の中の想いは消えません。 忘れなくてもいいじゃない。 7階は撤去済みで笑い☆
「失われた町」から10年、残された人々が不安と悲しみを乗り越えて、明日を目指す物語。序章の「歩行技師」から始まり、「異邦廓」「居留地」など、この著者らしい言葉が響く。断ち切られた過去を精算しようとする人達が、痛々しくも力強い。そして「新たな序章」が新しい一歩を踏み出した、爽やかで素晴らしい締めくくり。三崎ワールドを堪能させてくれる一冊。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 05/08
謎は謎のまま、ぼんやりとした世界。なぜ、どうして、理由ははっきり明かされない。失われた街の、人々の、喪失感を抱える人たち。彼らの再生や希望が、全編新たな恋愛に結びついているのは残念だった。
失われた人々と、惹かれ合う男女と再生の物語。恋愛色強し。朝の埼スタ南門で一気に読了。わんわん泣きたい場面がいっぱいあったので、家で1人の時に読まなかったことを少し後悔。『失われた町』を読み返したくなった。
失われた町を読んだ後、読みました。大切な人を失った人たちが、悲しみや葛藤があっても、また一歩前に踏み出せて、切ないんだけど、よかったと思いました。これまで読んだ他の話とのつながりがいよいよ気になって、全部読み返して、相関図とか地図とか年表を書きたい気がしました。
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