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訪問者の感想・レビュー(1012)
恩田陸はこの作品のように、ひとつの場所で話が進んでいく設定のものが上手だなぁと思う。「ネバーランド」とか「木曜組曲」が近いかな。これも別荘の中だけで(庭とか近くの湖とかはあるけど)展開していく話。次々に新しい“訪問者”がやってきて登場人物たちにとって思いもかけない状況になっていく。老人たちもひとりひとり個性があって面白い。各章の1行目をそろえているのが印象的。
読み始めてすぐに話に入り込むことができた。次々起こる展開にハラハラドキドキ。の割に、ラストが少し軽い感じがしたりしなかったり・・・。まぁミステリー初心者の私には充分◎舞台を観ているような感じで、勝手に俳優さんをキャスティングしたり、朝霞家の家系図作ったり、と楽しませてもらった。各章のタイトルが何を意味しているのかが気になる。
恩田陸さんの「戯曲好き」で「ミステリ好き」なところが表れている作品。話が二転三転するのが面白く、あっという間に読み終わった。文章全体の雰囲気がどことなく戯曲のような趣で、舞台上で演じられそうな話である。恩田陸さんの、冷たくて乾いているけれど、堅くはなく、女性作家らしい文体を久しぶりに堪能できて良かった。
最初から引き込まれっぱなしでした。小野寺君が切れすぎな感が気になりますし、千次は出来すぎ、あの終わりはどうなんだ?と思いながらも、「事件にしたがっている」的な台詞にドキッとしました。「何かあるはずだ」と思い込みたがっている自分に気付いて…
序盤から中盤までは、資産家一族の秘密や外部から切り離された状況、館に大きな湖など推理小説的要素たっぷりでしたが、ラストはやはり靄がかった恩田テイストで〆。物語全体を通してはっきりしないもわもわ感が漂っているところが恩田作品らしいなと思いました。そのもわもわがまた心地良くて、恩田さんの本を手にとってしまうのかも。中盤以降は小野寺のまさにトリックスター的な在り方が際立っていて、やや異質に感じられました。
閉ざされた舞台でのいかにも怪しげな人たちのやり取りが実に面白い正統派なミステリー。ちょっと予想していたのとは違う終わり方だったが、少し意味深な部分もありモヤモヤするところがまた良い感じ。
印象に残った部分。「子供というのは、自分がどんな役割を求められているか、本能的に察知しているものなのだ。」ーp198)愛華ちゃんが一人遊びに夢中で大人たちが自分の話をしていることに気づかないという描写がありますが、私はそれは違うのではないかという気がします。遊びに夢中な振りをして、本当は大人の話を一言一句漏らさず聞いているのです。私も大人に囲まれて遊ぶことが多かったので、なんだかそんな気がしました。
第五幕までは、ハラハラゾクゾク疑心暗鬼でとっても私好みの展開だけどラスト、種明かしが呆気なさすぎて拍子抜け。
小野寺のキレ具合に違和感はあるものの、彼のセリフの度、ドキッとさせられる。いいキャラだと思う。
★★★★☆
徐々に明らかになる人物像と事件の真相は訪問者によって劇的に変化をとげる。読んでいて若干ストレスがたまる感じがしました。後一歩というところで物語に入り込めない雰囲気がありました。なんでだろう??探偵役が妙に浮いてました。列車。
「真実は小説より奇なり」(小説だけど 笑)的な作品だったかな。小野寺君が鋭すぎ。普通そこまで考える?ってぐらいまで考えてて違和感。最後まで結末がわからなかったので楽しめた。
一気に読んでしまうほどのおもしろさはありますが、登場人物たちが嘘をつきまくっていて、作品自体は好きになれません。それぞれの謎の真相ももっとすごいのを期待していたので、ちょっとがっかりです。小野寺が登場してからは、イライラしてばかりでした。どうしても、好きになれなかったんです・・・。
久しぶりに読んだけど、細かいところは忘れていました。相変わらず「隠し事」をする面々が勢揃いしていて本当のことを言っているのはだれなんだ?ばかり考えて読むはめになります。
やはり、恩田さんはすごい。引きつけられるというか途中でやめられない何かがある。登場人物もごちゃごちゃしてるし、いかにも、謎の死があって、ワンパターンではあるのだけど、やめられない。やはり、すごい。
【今月のテーマ・ミステリーを読もう!5冊目】恩田陸ミステリーは久々。彼女の作品はオチがイマイチなものが多いので不安だったけど、なかなか楽しめた。山奥の洋館、過去の不審な死、不思議な雰囲気を醸し出す兄弟たち。そこに現れる「訪問者」とは…?設定がいかにも恩田陸!最初は、語り手である井上が事件をもたらして一波乱あるのかと思ったら、逆に巻き込まれる側になっていくのにドキドキした。新たな訪問者である小野寺が探偵役として踊り出てきたところも引き込まれた。彼の「プライベート・アクター」としての物語が読んでみたい。
館を訪れる訪問者が次章への扉を叩く。登場人物の腹の探り合いにハラハラしつつ、視点と立場の優劣の変化が目まぐるしくて、お芝居を見ているような気持ち良さです。久々に感じた、面白い小説を読んだと思える読後感です。
閉じられた空間、血縁関係、過去の事件の推理など、恩田陸らしい要素が詰まってる。そして、恩田陸の登場人物は頭がめちゃくちゃキレるけど、今回のKYな小野寺君のキャラクターが新鮮で良かった☆最後の最後まで気が抜けず、こわい。想像力って無限なんだなぁ。
恩田陸によくある、物語の4分の3のところがすごい盛り上がって、終盤は尻すぼみになるかと思いきや(そんな物語でも彼女の話は面白いのですが)、ラストも中々。驚きはしなかったけど、よかった。本当の真相はどうなのか。あと、ちょっと人物が薄いかな。特に、長田という人物はいらなかったのでは??
山奥の湖畔に佇む洋館を舞台に思惑を持った人々が描かれている。事故とされている二人の死は本当だろうか。この中に犯人はいるのか。ベルが鳴る度に新たな謎が増えていく。推理に次ぐ推理で誰もが怪しく見えてくる。最終的に解決はするのだけど、それまでの推理がひっくり返される展開を読んでいると本当にそうなのか、とどこまでも疑えてしまう。とにかく推理合戦が楽しい作品でとても面白かった。
面白く読み進めることができた本。人の表面と内面が綴られているのが面白い。私は自己紹介されたらそれを疑いもせずそのまま受け取ってしまうし、何か話をされてそれが辻褄がおかしかったり怪しんだりしなければすんなり聞き入れてしまうから、要所要所の展開もすんなりビックリした。
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