影踏み (祥伝社文庫)
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影踏みの感想・レビュー(484)
短編集ではあるが、出所後の真壁修一の周辺に起こる事件を繋げて描かれていて、読みやすかった。こんなに賢い泥棒がいるのか?かっこ良かったな。中耳にいた弟の啓二がいなくなり、久子とどうなったのかな?
人が寝静まった深夜に住宅に忍び込む、通称「ノビ師」と呼ばれる泥棒である真壁修一が主人公。一話完結で読みやすい。母親に焼き殺された双子の弟啓示の意識が修一の頭の中に棲みつき、修一の挙動に口出しをしてくる設定が異様だ。ノビ師として生計を立てる修一を探偵役に、身の回りで起こる事件を解決していく。双子として生きることの難しさについても考えさせられる内容だ。「双子というものは、互いの影を踏み合うようにして生きているところがある」。双子の相手の存在を常に意識する生き方の苦しみは、到底当事者にしかわかりえないであろう。
物凄いリアルな描写の中にちょっとした非現実。全くありえないこともないかも、って思えるのは身近に双子がいるからなのかな。一つ一つの話はホロリときたり痛快だったり。色んな味が楽しめました。主人公は犯罪者。…なはずなんだけど。読後の余韻は少々切ない、渋めな大人のファンタジーでした。
不思議な設定だが、すんなり受け入れられた。相変わらず業界(今回は泥棒)に詳しく登場人物も細かく描かれている。ただ、短編集なためか謎解きがあっさりしていたのが残念。半落ちやクライマーズハイほどには好きではない。一匹狼のハードボイルド小説と言ったところか。
考えてみれば主人公はかなり悲惨な境遇の人間だが、超能力ともいえる頭脳と泥棒の技術をもつスーパーマンなのである。「影」である弟といつも一緒という設定がおもしろい。登場人物がことごとく不幸でアウトロウ。現実感はないのだが、切なくて感情移入してしまう。この表紙いいね。主人公は彼女の自転車で移動するのだ。
本作は警察側の人間を書くことが多かった著者が、全く正反対の犯罪者を主人公にした連作短編集。家人が寝静まった家に侵入して、盗みを働くノビ師というのが主人公の言わば職業である。家に侵入して物を盗む時の緊迫感は凄かった。実際著者は入った事があるんじゃないかと勘繰ってしまう程である。警察もヤクザも権力者も恐れない強面の主人公で、ハードボイルド小説的な雰囲気も内包している。犯人探し、ダイイングメッセージ、ホワイダニットなどの要素もあり本格ミステリとしても楽しめる秀作である。
双子の弟の声が聞こえるということで病気なのかと思ったけどファンタジーだったんだ。裏家業の世界が多すぎて最初は読みづらかった。久子が幸せになれればいいけど…。
死んでしまった双子の弟が兄の中に入り込んで二人で一人みたいになってる設定にまずビックリした。横山秀夫もそういうの書くのか。そして長編かと思ったら連作短編なのかぁ。なんかどの話も不完全燃焼的な感じちょっと残念だったかも。
二人で一人・・・バロムワンみたいなww 一口に泥棒つっても 色々あるんですなぁ。 隠語がバンバン飛び出して面白かったです。 スマートにワイルドに色んな問題を解決してくとこなんて 結構な爽快感でした。ただ女に関してだけはイライラした。中耳の声と同じ心境で読んでました(笑)
おもしろい!この人の本は大好きだなあらためて。一話完結でサクサク読めて、読者をあっと言わせる展開満載で面白かったけど、それが続くとなんとなく先読めちゃうし、長編の方が好きかも。シリアスさに人の情熱と性分を乗っけて、それを長いストーリーに散りばめる感じがたまらないので。
忍び込みのプロ真壁の中には火事で焼死した双子の弟がいる。周りで起こる事件を2人の記憶と冴える勘で解明していく。犯罪者が殺されても、警察もマスコミも誰も関心を寄せない、そんな世間に驚かされた。そんなもんなのかな?横山氏にしてはめずらしく警察内部の話ではないが、こういうディープな感じ、相変わらず好きです。
連作短編。本のタイトルと各短編のタイトルが同じじゃないのがいいな。自分の周りにも双子はいたけど、本当にこんな感じの事考えてるのかなぁ。この表紙は最終章で啓二の話を聞いてるとこかな?やっぱり久子との今後が気になる。
裏の社会「泥棒」を表舞台に描いた作品。泥棒には各自専門とするやり方がある。主人公真壁は深夜寝静まった家に忍び込むプロ「ノビ壁」と呼ばれていた。ある日侵入した家の寝室で真壁は殺意を感じた。直後に真壁は逮捕されるが出所してすぐあの日の殺意を調べ始める・・・。泥棒社会をここまで詳しく書けるのは流石だと思う。真壁は様々な事件と遭遇するが、泥棒なりの流儀を通しているのは単にその辺の泥棒とは違うからだろうか。真壁の心の中で生きる「19歳で母に焼き殺された弟」啓二と言う存在も非現実的だが、作品の重要なシメとなる要素だ。
緻密な伏線と描写が冴え渡る犯罪小説。 章ごとに異なる謎が明確に解決されるのも素晴らしい。 濃い人物達とその設定に基づく行動、そして表紙にも拍手をしたい。 傑作。
「ノビ師」という泥棒を主人公とした連作短編集。犯罪小説というよりもハードボイルド小説という感じです。伏線も多く張ってあり、最後の最後まで楽しめます。
ミステリだけじゃなくて人情要素もあり。中耳に取憑いた双子の弟の意識とか、横山作品には珍しい設定だと思った。こういうのも書けるんだと、素直に感心した。文章は端的で美しい。
ずいぶん以前に読んだ本の再読。初読のときも、「陰の季節」とか地味目な警察小説のイメージが強い横山さんらしくないなぁ、と思いながら読んだけど、再読するとさらにその印象が強い。それにしても泥棒が主役ということと、双子の弟の意識が云々、ということ以外、全く忘れていて驚いた。心に残る内容ではない、ということなのかも。習作というかチャレンジ作品と言う印象。いまいち。(図書館より)
震度0から横山作品に入ってるだけに、「・・・」と思いながら読み進んだ。泥棒の半生というところでは、共感しづらい。でも、淡々と読める。最後の双子の隠れた思いがわかったときに、やっと読んでみてよかったかと思えた。
今までの横山作品とはちょっと毛色が違った。嫌いではないけど、ちょっとファンタジーが過ぎてる。あと閉塞感があって読んでて頭が重たくなった。幻聴オチの方がまとまりがいいのに。ありきたりだから避けたのかな?何回も書いてるけど、文章力があるだけに惜しいと思う。
ちょっと毛色の違う作品。各省の繋がりはいい感じで、面白く一気に読めたが、オチはこれでいいの?という感じ。ちょっと消化不良かなあ。
女の人が脇役に徹している分、読みやすかった。いつもと違うような設定に「ん?」となるが、慣れれば便利。各話にちゃんと起承転結があるので、やっぱりうまいと思う。
初 横山さんでした。短編集ですが何となくリンクしていて、1編の作品として一気に読めました。ミステリーでもありハードボイルドっぽく面白かった。久子との幸せを祈る。
影踏みの
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感想・レビュー:81件














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