パレード (幻冬舎文庫)
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パレードの感想・レビュー(2042)
怖いという評価が多いのですが、個人的には全く怖いと感じませんでした。日常を生きているとそれぞれの自分を作ることは自然なことではないでしょうか。誰彼構わず自分をさらけ出せるわけもなく、自分の思う自分も不確かなのですから。
『あの部屋用での自分』を演じて、当たり障りのない日々を淡々と暮らしていく男女。あり得ないようだけど、実は私達も気付かないうちに自然とやってのけていることに重なる気がして…そう思うと余計に怖くなりますね。 舞台→映画→小説の順番で見てしまったけど、、ああー・・小説を先に読んでいたら衝撃がもっと大きかっただろうなぁ。。
読後、ゾッとした。恋と友情の青春物語なのだろうと軽く読み流していたのだが… 予期せぬ結末に思わず硬直。巻末の解説のとおり「必ず最初から読む」べき小説だと思う。是非再読したい。
読了後にすぐ読み直したくなった本。同居人5人それぞれの視点で語られた文章は、青春群像劇かと思いきや衝撃の結末が待っていた…。同居人5人は自分や知人等誰かと重なる部分があるから自分も同居人の一人になった感覚に陥る。
最後は意外な展開でびっくりした。多くの人は存在する組織毎に自分を使い分けている・・・というような事がたびたびでてきたがこの本ははそういうことを言いたかったのだろうか。よく分からない、難しい。だけどもしそうなら読者側からその二面性とやらを明らかに持っていることを示してくれたのは直輝だけだったような。みんな再読してるので自分も機会があればしてみよう。
再読です。人は二面性を誰もが持ってるんでしょうけど。そして、現実でも日常茶飯事なこんな出来事。自分は悲しい世の中に住んでるんだなぁ、って虚しくなりますよね。映画、サトルがすっごくよかった!
映画→舞台→小説の順に。舞台のラストが衝撃的過ぎて、原作の終わり方はこんなもんかーって。でもやっぱ、小説が1番面白いな。最近の若い子ってみんなこんな感じなんかな…って怖いなーと思いつつ、自分にも少なからず彼らに共感出来る部分もあるな…と思った自分が1番怖かったり。
時間をあけて、もう一度読たい。見た目のかわいいお菓子が、実は着色料まみれで、口にするのがおぞましいことを知った子供になった気持ち。つまり、こわい。
B いまを生きる、僕らの物語。悪人も良かったが、作品の恐ろしさや現代性という意味では本作の方が勝っている。共同生活を営む若者五人が、自らの本心を晒すことなく、何となく楽しい日々を送る。ごくたまに、押さえられない本心を見せても、相手はそれに深入りすることがない。テン年代の今では家族すらも同じような状況であろう。いま目にしている現実の後ろにはいくつもの「マルチバース」=異世界が広がっている。深淵な問題を見て見ぬ振りをし、それよりも何となく幸せないまを生きる。そのおぞましさがラストシーンに見事に現れている。
2LDKのマンションで共同生活を送る5人の若い男女。一緒に暮らしていても本心を出さず、共同生活を送るための自分を演じている彼ら。決して遠い関係ではないが近いわけでもない。奇妙な人間関係はそれでも現代の若者から見たら珍しいことでも何でもない。だからある人にとっては、最後まで何も起きない小説かもしれない。それでも私のような古い感性の人間にはぞっとする関係だ。通じあっていないのに一緒にいる意味は?など考える。意味なんて必要ないのだろうけど。「何かよくわからないけど楽しい」サトルが言う、それが答えなんだろう。
暗部を隠しキャラを作って共存する若者たち。でもそれって普通じゃない?と思った自分が怖い。気安く本性を見せずに「自分」を演じるとか、敢えて相手を理解しないとか、結構大切なことじゃないのか。ルームシェアという不自然な環境では普通なことも異常に映るだけで。
題名から受け取るイメージと全く違った本でした。 何か現代的なホンワカした本かと思いましたが、読んだ後にザラッとした感覚が残る本です。よく考えれば、吉田修一さんの初期の本ですもんね。 何となく気になって、引っかかる部分を読み返すことが分かる小説でした。
後輩が面白いと言っていたのでやっと読んだ。途中まではただのほのぼのした「阪急電車」や「プリズンホテル」みたいなものかと思いきや、最後…!素の自分ではなく、「○○な自分」というキャラを演じ、互いに深く知り合うことはない。現実に置き換えると非常によく当てはまる。演じることは悪いことじゃないけど、もっと深い繋がりを持ってくような関わりをしようと思った。なかなかに怖い。
自分は、考えさせられる本だと思う ただ、…人を選ぶ作品ですね。
現代の若者の姿…なんですかね。仲がいいけれど、心の大事な部分には踏み込まない。自分も、この現代に生きてるんだよな-と思ったら、うすら寒くなりました。笑えたり、微笑ましい所があったからこそ、現実味帯びていて、なおさら。時間をおいて、また読みたい作品。
怖い怖いとみんな言うけれど、私には恐怖は感じられませんでした。逆にいつも笑顔で、肝心なところは干渉し合わないルームシェア生活はとても理想的で羨ましい。例えばこっそり一人が抑えられない破壊願望を抱えているとして、それでも別の誰かに希望を与え、本気で向き合わなくても誰かの決断を助けているのなら、それでいいように思えてしまう。むしろそれでいいと思える自分の感覚が一番怖いかも。登場人物がみんな結構どうしようもない人たちなんだけれど、魅力的で、幸せになってほしいと感じるのは筆者の巧みな人物描写の賜物でしょう。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(1)
- 12/18
これはホラーだと思う。この物語の怖さは、2度読みすることで実感できました。にぎやかで都会的で楽しげな男女5人のルームシェアの雰囲気が、2度目になると仮面に思え、表紙の絵ですら怖く感じます。とても奥行きのある物語。読後感は悪いけど、おもしろかったと言いきれる。
★★★
最後ゾワッとした。5人の視点で書かれてるのに、結末になれど皆の考えは分からず…
二度と初読時の気持ちでは読めない。
※ネタバレします。注意して下さい。衝撃度を友人にススメられて読んでみた。最後のパートはとても衝撃的だった。読み終わったあと、各パートを思い返すとゾクッとした。しかも、最後の部屋の光景はただでさえ気持ち悪さを感じるのに、思い返した後に読み直すと非常に狂気に満ちた光景に見えた。腰を振ったピンクパーサーの滑稽な描写が狂った嘲り笑いに思えて、ホラー映画のようだった。共同生活が生んだ魔物とは、親密さを装った無視にも近い非干渉で直輝の破壊(殺人)願望もその魔物だと思う。みんなが平静を装って何か狂っていた。
ルームシェアをする5人の視点で順に話が進んでいく構成で、同居人一人一人の表面上のつきあいの良さを感じさせながら、一方でその化けの皮の下にはどんな本性が潜んでいるのか疑わずにはいられない。ユーモアたっぷりに読みやすく描かれているからこそ、どこか信じきれなくて、ずっと読み心地が悪かったけれど、最後に納得。読み終わった直後は消化不良な感じだったのが、深く考えていくうちに怖さがじわじわと腹の底から湧いてきた。再読の際は、絶対初読のときとは違う風に読んでしまうだろうし、そうなることで面白みが増すはず。
最終章を読んで納得。ネタバレになりますけど、気狂いな犯罪を犯しているとはいえど、自分達はおかしいと感じられる直樹は割りとまともなんじゃないかとさえ思えてくる。それとも皆に黙認されているというのは、彼の妄想でしかないのか。確かに、もう一度読んでみたくなる。
チャットをしているような居心地の良さを感じる場所は、舞台となったちょっと特殊なシェアハウスだけではなく、私たちの身の回りにもあって、そこでときどき本当の私ってなんだろうとか、やっぱりいろいろ演じているのだろうかとか、急に足元がふらつくような感覚に陥ることがあって…。そんな雰囲気を、一見軽薄な文体で、でもしっかり切り取っているところが、ああ、すごいなあ、面白い小説だなあ、身につまされるなあ、と思わせるんだと思います。ここ最近で読んだ本の中で一番面白かったし、みなさんにお薦めしたいです!ぜひぜひ!
【再読】干渉しない現実は、個々の存在すら危うく感じさせる。心の奥深い自分だけの聖域を、絶対に見せることはない・・・そう、創られた人間同士の親密を装う気薄な現実社会はまさに仮面舞踏会なのだ。結末を知るだけに、そこに至るまでのそれぞれの描写に薄ら寒い感覚が付き纏い、時々の行間に背筋が凍りつくよう。重複する時系列を辿れば皆<知っている>のだ。悪意も善意も干渉しないという選択で存在しているという境界線が危うくなる。人間の深層に於ける自己防衛機能・・・事なかれ主義・・・自分の心に潜むこの真理にはたと人間が怖くなる。
お互い干渉しないで共同生活をしている若者の話。皆それぞれの生活を送って何もお互いの事をわかっていないと思いきや実は・・・。かなり最後はぞくぞくしました。さらっと読み進めた後のぞくぞく感。二度三度読むとまた新たな発見ができそうな小説だと思います。
そんな風には見えない直輝が問題行動を取ること、未来はともかくもちょっと天然すら入った琴ちゃんや良介がこの直輝の本性を知ってて知らないふりをしていること、果ては「みんな知っている」と言ってそう見えるように仕向けたサトルが実はペテン師なのではないかということ、全てが「こわい」。しかしこれだけの「こわさ」を見いだせるこの物語の奥行こそが、本当は一番「こわい」んだろうなあ。
こわい小説の一つでしょうか。一般人、普通というコスチュームに身をまとって歩調を合わせて進んでいく。一緒の空間に生きているからといって同じことを思っているとは限らない。よくある「あの人がこんなことをすると思わなかった」というインタビューを思い出しました。伏線がこういう繋がりになると思わなかったけど、皆さんが感想にあるような怖いというほどのどんでん返しではなかったのですが、それよりもそれでもいいんじゃない?と思える自分がいるのて、無意識を自覚させられることの恐ろしさを感じました。パレードというタイトルは秀逸
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 11/02
パレードの
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感想・レビュー:617件
















































