なぜ絵版師に頼まなかったのか
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なぜ絵版師に頼まなかったのかの感想・レビュー(146)
明治初期。日本贔屓のお雇い外国人ベルツ先生と弟子の冬馬君が、個性豊かな仲間達と事件を解決してゆくお話。
推理よりは独特な雰囲気が印象に残る一冊。全体的に仄暗いです。明治って文明開化の明るいイメージがあったんだけど、確かに急な改革が続く世の中は不安でしょうがないでしょうねぇ。
明治を生きる日本人の期待と不安、文明開化の中に生きつつ斜めから日本を見る外国人達、それらを文章から見る平成(現代)の私。みんな良き日本の未来を願って必死なのは同じですが、果たして今の日本が彼らの願う未来になってるのかなー。
タイトルは名作のパロディだけど「九枚目は多すぎる」と「人形はなぜ生かされる」の元ネタが分からなくて悔しいww 曽祖父の厳命で明治も13年になるというのに未だ髷頭の少年冬馬。松山の田舎から帝都に出てきてベルツ先生宅で住み込みの給仕となる。 どんどん変わって行く世相の中で成長し続ける冬馬と時代の波をスイスイ泳いでる風の改名マニア、揺るがないベルツ先生の絶妙のトリオで事件を解決していく。
短編推理小説集。タイトルが全て過去の名作のパロディになっているが、内容は元作とは全く関係がない。明治初期の大学、外国人教授という設定はいいが、トリック、謎解きはいまいち。でもこの作家の新品がもう読めないなんて本当に寂しい。
有名なミステリーのタイトルをもじったタイトルが、笑えます。ベルツ先生が意外と普通で、いや日本贔屓で、振袖を部屋着にしていて、花瓶を徳利変わりにしているところは、変ですけど、それ以外は普通です。名前と職業を出世魚のように変えるキャラがおもしろかった。ミステリー的には、あまり驚きはなく、普通。
柳広司氏の『漱石先生の事件簿~』や『百万のマルコ』と通じる雰囲気がある。舞台は明治、維新の混乱が収まるや軍靴の響きが遠くから…、という背景。不穏な空気を感じ取りながらも、日常を日常として精一杯前向きに生きようとする庶民の健気さが、時に愛おしく、時に切ない。北森氏が存命なら、きっと今の日本や世界の状況とも通じるこの時代の空気を掬いとって、その後のベルツ先生と仲間たちの活躍と躍動と哀しみを描いてくれただろう。
毎回、歌之丞が次は何者になっているのかわくわくしながら読んだ。 基本はコメディタッチだけれど、時々当時故の海外から日本を見たときのおぼつかなさなどが感じられて考えさせられたり。 この著者の本はこれが初めてだったのだが、著者が存命の内に知り合いたかった。
明治のお雇い外国人ベルツ先生の給仕となった冬馬が、先生が好奇心から知りたがる事件を元武家の出で会う度に名前と職業が変わっていく歌之丞(最初の名)と一緒に解いていく。謎解きよりも、最初は米国人と英国人が同じ言葉を話す事さえ知らなかった冬馬がベルツ先生を始めとした東京帝都大学の先生方の教えで東大予備門のトップに成長していく話がメインって感じ。明治の風俗やお雇い外国人達の勘違いぶりなどが面白くて楽しめた。続きがないのが残念。
『これって、クリスティーの…?』と思って手にとって読んでみたら、表題作以外もモチーフにした作品(の題名)があって楽しめました。明治という激動の時代が徐々に暗くなっていくのを引き止めているようなベルツ先生が素敵です。
☆☆☆昨年急逝された北森鴻の作品。以前かなり読み漁ったのだが、まだ読んでいない本を図書館で発見。置き土産っぽくて嬉しかった。内容はYA向けなので少々物足りないが、それでも楽しめた。もう新作が読めないのだと思うと寂しいなぁ。
激動で変わっていく明治期の雰囲気がよく伝わりつつ、さまざまな不穏なことも多々起こる。お雇い外国人ベルツと書生トウマ、会うたび名前の変わるイチカワ某のコミカルな物語。今一つ物足りなさもありつつ楽しく読みました。
明治初期の外国人講師と弟子の話。時代背景がストーリーに上手く生かされているし、軽快なキャラ設定で、どこかコミカルで、楽しく読めた。続きを予感させる終わり方が、今となっては残念でしょうがない。
タイトルで思わず笑ってしまった。クリスティ好きにはたまらないでしょう。生前、著者の公演会に行ってこの本にサインしてもらいました。もっと長生きして欲しかった、切実にそう思います。
ほんの数年前まで髷を結って上様の武士道の、と言っていたのに、いざご維新が成れば、ざんぎり頭にももんじ屋もなんのその洋館でダンスも踊る。節操のない逞しさがあってこその短期間での発展だったんだろう。第二次大戦後を見るにつけ、どうやらそれはお国柄らしい。ミステリ部分は単なるスパイスで、物語の中心は明治元年生まれのトウマの成長?それにしてはちょっと焦点がブレてる気がするなぁ。影の主役は、文句なしにイチカワナニガシでしょう。トウマのその後が語られていないが、二十七年には日清戦争がある。もしかして…?
北森作品の中で読み残していた作品。明治初期を舞台にした、少しユーモアを交えたミステリー。明治政府から帝国大学の医学の雇われ教師として招聘されていた、エルウィン・フォン・ベルツ先生(実在)とその弟子冬馬が次々に難しい事件を解決する物語。モースやフェノロサなど、明治期に日本を訪れていた様々な学者も登場し歴史好きのミステリー愛好者には受けるだろう。「裏京都ミステリーシリーズ」のようにシリーズ化したかったのかもしれないが、残念ながら北森先生が亡くなられてしまった。ただ、他の作品と比較して歴史的な掘り下げは薄い。
図書館:お雇い外国人ベルツの給仕に雇われた少年トウマ。その成長とともに明治という時代も進んでいく。近代化とともに深まる闇は『暁英』にも流れこむものだったのだろうか。「そういって男は立ち上がった」が名残惜しい。
この作者は始めて読みました。大きなうねりがあった明治維新時代です。良くも悪くも日本人の資質が産んだ極端さが読み取れました。でも今でも変わらないですね。冬馬くんはどうやって生き抜いたのでしょうか。
元号が明治になった年に生まれたという13歳の冬馬が、当時の東京大學に招聘されていた変わり者のドイツ人ベルツ氏の給仕となり、怪しげな新聞記者やベルツ氏の友人たちと様々な事件の謎を、おちゃらけながら解いていく。当時の背景や文化が興味深い。庶民の食生活も垣間見えて「へぇ~」の連続。事件は時代の事情からのもので、謎解きはおまけっぽい。副題に《異国助人(おたすけガイジン)奔る!》とあるけど、ベルツ先生はいっつもお酒ばっかり飲んでいて、走り回るのは冬馬と怪しい某氏だったな。でも楽しく読めました。
よむよむ@灯れ!松明の火<文庫フリークさんに賛同>
文庫フリークさん、ありがとうございます!そうなんです。この作品の最後でも「その話は次に」なんてありましたが、「次」はなくなってしまいました。本当に残念です。
ナイス!
-
06/19 14:44
文庫フリークさん、ありがとうございます!そうなんです。この作品の最後でも「その話は次に」なんてありましたが、「次」はなくなってしまいました。本当に残念です。
ナイス!
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06/19 14:44
明治初年の東京。帝國大学に招聘された外国人教師が謎を解く。語り手は松山出身の葛城冬馬。狂言回しは新聞記者・市川歌之丞。ベルツ、ナウマンなど明治初期の日本に影響を与えた外国人達はそんな日本の「焦り」を心配している。日本をこよなく愛する外国人達の奇妙な言動や服装を描きつつ、日本社会の歪みもさりげなく描く。各短編のタイトルも凝っており、「執事達の沈黙」は「羊たちの沈黙」を想起させる。続きが読めないのが返す返すも残念。
明治になりたての頃のお話。主人公は冬馬なのか市川某なのか。(笑)軽いコメディタッチなんだけど謎解きも面白かったかも。冬馬のその後が知りたかったなぁ。
久しぶりの北森作品。ちょっぴりバカミスっぽいところがありました。一部鯨統一郎に通じるところが…。北森氏亡くなってしまいましたね。香菜里屋シリーズとか大好きだったのでとても残念です。ご冥福を心からお祈りいたします。
各タイトルの元ネタの中の、「人形はなぜ殺される」を知りませんでした、私は無知です。有名な諸外国人たちが総出演で盛りだくさんです。もっと自分に知識があれば、もっと楽しめたのだと思います、これからも一層精進します。
もうちょっと長尺で読みたかったきもするが、この長さだから良いのかもしれないと思ったり。しかし花瓶で酒を飲むとは、酒豪過ぎますよセンセ。当時のガイコク人の立場は微妙だったようですね。
コミカルで軽いタッチ、読後感もよし。キャラも設定も細かいところまで面白い(花瓶がツボ←意味不明だな)サクサク時代が進むのじゃなくもっと書いて欲しいな。シリーズ化希望。
キャラと着眼点がいいのに最後が惜しい…! なんだかすげー色々勿体無い内容だな、という気がします。微妙なオチが多いなぁ…でも、お雇い外国人のキャラが非常においしい。花瓶で酒飲んでるのがたまらん(笑)
明治維新直後の東京とか、とっても設定の目のつけどころがおもしろかっただけに、活かしきれてないのが悔やまれます。。。
ベルツ先生や市川などキャラクターは良かった(笑)事件は(--;)なんか話を大きくするよりも小さい事件の方が良かったんじゃないかなか。北森鴻の本って結末が少し寂しいと言うか微妙な感じが多いな(--;)続編でるなら読むけどね(笑)
なぜ絵版師に頼まなかったのかの
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感想・レビュー:48件















































