リア王 (光文社古典新訳文庫)
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リア王の感想・レビュー(155)
まさに悲劇だ。誰一人救われない。でもここまで王道の(?)悲劇の舞台を観たりして、昔の貴族の方々は横に座ってる美人をより大切にしようと思うのかな。いや、その逆なのか?ともかく「他人のふり見て我が振り直せ」的なことかな。 まあこんなひねくれた感想になったのは話が良くできていて面白かったのになぜあんなにまで悲劇に仕立てあげたんだろうと思ったからで。
娘に裏切られたと思い込んだリア王が疑心暗鬼の果てに病んで手に負えなくなるおはなし。半数の人物が死んでしまう悲劇。後半の激動っぷりには感動。道化の歌はすごかったな。ケントとエドガー、すごくかっこよかった。
責任は放棄するけど権利は温存したい王様の転落物語。王様を愚かというのは簡単だけど、では自分は賢く老いることができるのか。晩節が難しいのは今も昔も変わらないような気が。
『泣くべき訳は山ほどある。だが、たとえこの心臓が百千に千切れようと、泣くものか!おお、阿呆、おれは、気が狂う。』“阿呆”をはじめとして、かなり口が悪い王様。娘を呪い、罵るために尽くす言葉はページを半分も埋める勢い。やんちゃで気のいいお爺ちゃんなんだけど。臣下も負けていない。『この、散髪屋に入りびたりのニヤケ野郎』とか、威力は測れない。色とりどりの台詞にワクワクして、どん底のさらに底を掘る人々から目が離せなかった。親は大事にしたい。
リア王読了!登場人物がどこかかしら人間くさい人なお陰で異国の王や公爵達の物語なのに隣の家の出来事みたいに身近に感じられた。あとがき解説も興味深い。個人的にはエドマンドとエドガーの話がかなり良かった!
凄くストレートな物語なので大凡誰が読んでも楽しめると思う。悲劇の切欠となるリア王の行動は「愚か」としか言いようが無いのだけれど、本当の悲劇は何だったんだろう。「正直者が馬鹿を見る」ということだったんだろうか。コーディリアやケントなど、およそ忠義者が報われていないのは何故なのだろう。彼らは革命の対価として支払われた悲劇の主人公達だったんだろうか。
尊敬する父親であり王であるからこそ、コーディリアは彼がゴリネルとリーガンのおべんちゃらを真に受けるわけがないと期待していたのではないだろうか。率直さを美徳とする若いコーディリアの気持ちも、二人の姉のように世の中には上辺だけの優しさが必要な場合があるのも分かる。その後突き放すようなことさえなければ、姉たちの言葉が上辺だけであっても、リア王は幸せを感じたのだから。その有名な箇所だけではなく、ケントやエドガーの変装、妙に真理を突いてくる道化など、読み応えは十分だった。
○シェイクスピアの登場人物はみんな変装・芝居上手でボロを出さない。それによって話がややこしくなったり悲劇がうまれたりしているような○悪人は大勢いるが、結局本当に愚かだったのは王でした。でもそこが人間くさくて共感しやすい。シェイクスピアの(特に悲劇系の?)主人公はみんなそう○appearance/realityはここまで広がる!道化の歌がいちいちすごい○記憶と食い違う部分が多くて焦ったが、解題読んで安心した○「死んで、動かぬ。鏡をくれ。息で曇れば、もしもそうなら生きておるのだ」鬼気迫っていると感じた。
名前はリア王、されど非リア充。度重なる裏切りでついに発狂。空に宙に雨の中に放たれる呪詛はまさに魂の叫び。エドガーとエドマンドなど脇役も激アツで文句なし、今年の読書ナンバーワン。
初シェイクスピア。すごい素敵。グサッとくるようなパワーを持つセリフ、複雑な心の動きを伝える詩情豊かなセリフ、それをのみ込むような壮大なプロット。もっと読まなきゃ。
さすがに楽しめた。しかしこのケルト人らが騙されやすすて笑ってしまった。初めにリア王が娘の家で迷惑かけまくってたので憐れみを覚えるまでにはいかなかった。
人間の醜い面(頑固、嫉妬、出世欲)を押し出し、美しい面(忠誠心、愛)を対比させる。シンプルだからこそ、舞台栄えする物語なのか。演劇の舞台を見に行きたい。
話が終わってからの巻末の文章の容量が思いのほか多かったです。それにしてもコーディリアとかが「敵の犬でも、嵐に打たれてるようなら家の中に入れてあげましょう」とか言ってるのに対して、どうせほんとに憎いやつならそんなことはしないだろうなぁと感じてしまった私は、性根腐ってますか?そうですか。
リア王は狂うことによって正気になった。真実を見分け、みすえられるようになった。真理をいえるのは「阿呆」の道化だけなのだ。世の中をうつす鏡は、パーシヴァルのようにいつだって狂人なのである
『領土と権力を失い、家来と忠臣を失い、自分の影であった道化を失い、そして最愛の娘を失い、最後には己の生命を失う王。全てを失った代わりに悟ることのできた真実。』
当時、これだけ欺瞞を暴く、ぶっちゃけた話を書くのはセンセーショナルだったんだろうなー。妬みや欲に人がとらわれてるさまを読むのは刺激的。訳もなじみやすくサクサク読めたけど、抑揚を想像しなくてはいけない分、やっぱり舞台で観てみたいかな。
リア王の
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