魚舟・獣舟 (光文社文庫)
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魚舟・獣舟の感想・レビュー(387)
表題作「魚舟・獣舟」はすでにアンソロジーで読んでいたけど、この作者の本を買うのは初めて。人間の闇の部分を描いているけど、文章から思い浮かぶ風景などのイメージが非常に美しい。特に「くさびらの道」が印象的でした。
SF読みを自認していながら今まで上田さんの作品を読んでなかった自分に地団駄を踏みました。傑作。短い物語なのに長編を読んだかのように濃密で、科学がいくら進もうが説明のつかない命の神秘とか霊とか妖怪とか人間の業とかが描かれていく物語にどれも鳥肌が立ちました。「くさびらの道」が一番鳥肌ものでした。救いのない話ばかりでみんなには薦めづらいけど、とにかく傑作。他のも読みます。
全体的に異形の物の描写が細かくてとても気持ち悪い(良い意味で) いつか来る未来なんじゃないか、と思わせるような、納得したくないけど納得出来る舞台設定が、ちょいちょい背筋を凍らせました。。 くさびらの道が特に・・・私は拒否出来る自信が無いよ・・・
短編5作と、書き下ろしの中編。SFであり、幻想譚の側面も。 全てテーマや趣きが異なるが、なかでも「小鳥の墓」が秀逸。 主人公と勝原、表面的には相反するが、魂は非常に近しいのかも。 「おまえは、たぶん理性だけで人を殺せる」と勝原に言わしめた彼は、何処へ辿り着くのだろうか。
「小鳥の墓」は、外に、内とは異なる世界があるというモチーフ。なんとなく懐かしい感じがする。外に行くと、実は内で語られていた通りではない別の外の世界がある。という。
「高度に発達した科学は魔法と区別が付かない」を逆手にとって、SFと物の怪の類が出てくるお話を上手く融合した「真朱の街」が秀逸。続きが読みたいです。
「くさびらの道」が強烈でした。好きだけどこういうの! 解説にも書かれていたけれど、「九州でどんなに被害が広がろうと東京はのんびりしたもの」って本当に、現代日本の性格をリアルに読んでる感じがします(文庫の発売も2009年ですが、口蹄疫とか震災とか、まさにこんな感じという気がしたのです) あとは真朱の街も好き。なんとなく妖魔夜行シリーズを思い出した。もう一歩踏み込んで読みたい、と思った瞬間に物語が引いてしまう感じがしたので、今度はがっつり長編読んでみたいです。とりあえず『火星ダーク・バラード』を。
私にとっては新しいジャンル!基本的には怖かったです…!これがSFというものか…。ものすごい世界観です。世界観が深いから短編というのがちょっともったいなく感じました。もっとこの世界で読みたい!と思うものもたくさんあります。小難しい説明も多々ありましたが、頭のいい方がよんだらもっとこの世界に入り込めるのかというものばかり。でもちょっとグロかったのが…。でも他の作品も読んでみたいです。
前から気になっていた上田早夕里の短・中編SF。読んだ感想は「凄い」。圧倒的ですらある。表題作の「魚舟・獣舟」「くさびらの路」「真朱の街」が好み。巨大海棲生物、毒茸、妖怪というSFにそぐわない題材を、近未来と先端テクノロジーを交えて書ききるという離れ業。特に「真朱の街」は、妖怪の能力が科学的に解析されている場面があり、成程、妖怪とSFとはマッチして当然かと、目から鱗がこぼれた。世界観の構築も見事であり、久々に凄いSF作家に出会えたと思う。
短編集。SF設定はおもしろいんだけれど、登場人物に魅力を感じない、のは短編のせいなのかなあ。新本格の、トリックのための登場人物、みたいな上滑り感がある。登場人物たちの悲哀がこちらまで届かなくて、設定は好きなのになあ、とちょっと残念に思った。アンソロジー所収なら仕方ないのかもしれないけれど。どの設定のお話にしろ、長編、もしくは連作短編といった形で読みたい。
短編集。最も短い『饗応』が最も好みにあった。表題作や『くさびらの道』もそうだな。存在しないテクノロジーの生む、それなしではあり得なかった情感を描き出す。これぞSF。
上田作品2作目読了。表題作を含め5短編と「小鳥の墓」中篇(?)のSF。ジャンルはミステリーとSFと違いますが、以前読んだラ・パティスリーより一皮も二皮も剥けた印象です。世界観、表現力とも素晴らしかった。5短編それぞれ惹きつけられる魅力を感じましたが、「小鳥の墓」に至っては5短編は前座だったのか?と思ってしまうほどの凄みがあるように思いました。日頃SFはあまり読みつけないのですが、これから上田早夕里さんの作品は注目して行こうと思います。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 01/02
SF短篇集。SFの良い読者ではないけど、面白く読めました。でも、生臭い感じがするというか、自分が理学やってたのもあってなのか、表題作もグロテスクさが目立ってしまいあんまり楽しめなかった。ストーリーテリングのうまさというのはすごく関心するんだけど。うーん、そもそもこういったの生肉的演繹世界はあんまり好きじゃないのかもしれない。でも、こういったのを面白くよめるように修行する必要もあるのかもしれない。ちょっとまだ態度保留です。
凄い!とにかく凄い!日本SF大賞を受賞した『華竜の宮』に連なる「魚舟・獣舟」(別の話だけど)も他の短編も☆生物としての人間に対する容赦ない視線に読者のワタシもビシバシ斬られてる(>_<)「小鳥の墓」も読み応えあるね!デビュー作も読まなきゃ!
以前読んだときは途中で止めてしまったんですが、今回は面白かった。昔の私は今以上にアホの子だったのか……。『ブルー・グラス』が上田節って感じでした。
☆☆☆☆ 陸地の大半が水没した未来世界に存在する魚舟と人間の関わりを描いた表題作。そのほかにも「くさびらの道」などすばらしい短編集でした。 その世界を構成描く力と叙情を旨く描く力がすごい。
再読。やっぱり凄い。全6編の短編集なのだが、外れがない。外れがないどころか、どれをとっても傑作。SFを読まない人にもすすめたい1冊。
図書館の予約待ちで、順番が回ってきた。カバー見返しで「ショコラティエの勲章」の人と知って「げっ!しまった!」と思ったが、とりあえず読んでみたら……この本の方が全然いい。SF短編集。文章は読み易い。ただ、円城塔パワーで、意味が通じるだけで読み易いと思ってしまっただけかもしれない。巻末にある、各遍に対する解説が嬉しい。ライトノベルを読むことが多いからか、解説がある本は久しぶりだ。
未来世界での人間と異形の生物との関わりを描いた表題作を始めとして、短編ながら力感溢れる素晴らしい作品の数々に胸を打たれた。プロットのみ、世界観のみを取り上げてみれば必ずしも斬新と言えるものばかりでないにも関わらず、これほど圧倒的な物語を作り上げてしまう作家の才能に畏敬の念すら抱く。痛みや悲しみを通して人間という存在を真摯に見つめ、大きな感動を与える傑作短編集である。上田早夕里が二十一世紀を代表するSF作家であることは、もはや疑いようがない。
書き下ろし中編1作と、短編5作の短編集。幻想・伝奇モノとSFモノをきっちりと融合させた興味深い作品群。1つの作品の中でiPS細胞と妖怪が共存してくるという楽しさ。しかしこういったガジェットや世界だけを楽しむものではなく、いずれも共通して心にずっしりとくる、人の心の影や闇が良かった。短編のいくつかは「異形コレクション」に収録されていたと知って納得。文章も端正で一気に読めた。
どの作品も暗く重い独特の雰囲気があり引き込まれます。もしかしたら似たようなことが現実にも起こりうるかも...と思える話がいくつかありますね。ダークファンタジー・SF作品が大好きなのでどの話も楽しく読めましたが、キノコ嫌いな自分には「くさびらの道」は読むのが少しキツかったです、あんな世界だったら発狂しそうだ...。
どの話も不気味でどんよりした雰囲気が楽しめた。「小鳥の墓」のおかしな人との繋がり方と、客観的に考え過ぎて人間関係がただの取引になっている感じが良かった。どの話も長編につながる世界観があって良くできてる。妖怪と共存する話もいい長編が出来そう。
先に「華竜の宮」を読んでしまったので、表題作には大きなインパクトなし。とはいえ、どれもグロくてなかなか楽しめた。特に「くさびらの道」が良かったかな。「小鳥の墓」の閉塞感も素晴らしい。ああいう近未来の描き方は伊藤計劃っぽくて、センスを感じる。とはいえ、暗くてグロい世界観なのに、妙に筆が軽いのはいただけない。もっと読みにくい方がいい味が出るんじゃないかな。ま、そこは今後に期待か。
個人的に上田早夕里は短編のほうが優秀だと思っているが、表題作の「魚舟・獣舟」は各界で絶賛されたというだけあって、著者のセンスが如何なく発揮されていたと思う。バイオハザードSF『くさびらの道』も妙なリアリティがあって良かった。中編『小鳥の墓』はわりとよく見る管理都市の話だが、友人のキャラが印象的だった。
何故か今まで縁がなかった上田早夕里さんをようやく読了することができた。読み始めると「いままで何が問題だったんだ?」というくらいにするすると進む。読了感は重いし、なるほど異形コレクションだなぁ、と。どれもこれも題材はヘビィ。特に最後の小鳥の墓は読後「どよ~ん」とすること間違いなし! と、変な折り紙付けますが、これくらい印象強い本も仲々ないなぁ。次の華竜の宮も楽しみにしよう。
「魚舟・獣舟」「饗応」は異形コレクションで既読。「魚舟・獣舟」に関しては、さんざん各所で評価されているので、もはや特に言うことは無い。この表題作以外のものもかなり高水準で、なかでも「くさびらの道」はホラーのいいところを上手く取り込んであり、印象深い作品になっている。
よそのアンソロ本で著者のことを知り購入。くさびらの道が一番印象に残ったけど、魚舟・獣舟のヒロインが容赦なく吹っ飛ばされるところには色々な意味で少し感動した
《★★★★★》もの凄いヘビーだった。ハズレはなし、全て面白かった。饗応の空気感がすごく好きです、表題作は言わずもがな。独特の肉感というかバイオな感じがグロい、けど不快ではなくハマってしまう。
表題作は、展開した長編と合せて凄い未来像だ。311のことを考えると、海洋の問題が彷彿とする。『くさびらの道』はパンデミック系なんだけど、「放射能、汚い」事件と併せて考えると背筋が凍る。
魚舟・獣舟の
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感想・レビュー:176件













































