白い兎が逃げる (光文社文庫)
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白い兎が逃げるの感想・レビュー(339)
ミステリー小説を読むことは少ないけれど、これは面白かった。 言葉のゲームみたいで面白かったし、教授と小説家のコンビもなかなか良かった。
火村好きだけど、アリスも好きです。前にもイジャベル・アジャーニ出てきたけれど、有栖川先生お好きなのかな。『アデル~』も好きなのでちょっとどきっとしました。
中編・短編併せて四本収録。個人的には『地下室の処刑』が好き。斬新な動機だが、理解はできる気がする。それが怖い。そして表題作は、途中から反撃に出るストーカー被害者という意外な展開が良かった。
中編の表題作と他に短編3作。表題作は兎と亀の追いかけっこが面白く感じた。「地下室の処刑」は、動機と機会の戦いって感じがした。解決の糸口にはちょっと不満だけど、シチュエーションと動機の斬新さは見事。
個人的に一番良かったのは「地下室の処刑」。表題作はそれほどでも。火村先生の存在感が薄いという意見にも同意。でもまあ、火村先生が主役でなくても、ミステリーとして楽しめる作品ばかりでした。有栖川先生、ずっとこのシリーズ書き続けてね~。
初有栖川有栖作品。ミステリーってこういうものだよね、って言える感じの王道なトリック。でも動機や状況がちょっと変わっていて、飽きさせない。地下室の処刑がお気に入り。あぁこんな動機、とても理解できる。
視点が定まっていないせいか、いつもより火村とアリスの存在感薄かったような。鉄道絡みのミステリは特に面白いなぁと。ある程度予想してもその先思いつかない展開が待っているのが刺激的で、ミステリ読みはやめられないと改めて思った。
いつもより火村先生の影が薄い(笑)どの作品も上手く捻っていて良質の短編集。表題作もよかったけど、『不在の証明』や『比類のない神々しいような瞬間』は着眼点が面白く、『地下室の処刑』事件の設定が新しく感じた。森下さんお疲れ様です。
アリス以外の一人称では「獣性を知性で覆い隠している」とか「冷たい」とか「心を明かさない」「人間味がない」とか描写される火村先生はアリスと出会えてよかったね。でも火村はアリスの何が良かったのか、は結構ミステリー。アリスの他人に対する距離感(意外に壁を作るというか突き放すタイプ)は火村にとってちょうどよさそうではある。
久し振りに読んだ有栖川作品はやっぱりいいです。読みやすいし面白い!全篇面白かったけど、表題作が一番よかったかな。火村が探し当てた、事の真相もさることながら、真犯人のなんとも厭らしい人物像が、前半の好印象?と相俟って実に気持ち悪い。兎の亀の寓話も皮肉が効いてて素晴らしい演出だった!あと源氏香はよかったな。有栖川作品はこういう小道具がオッシャレーでいいなぁ。
「不在の証明」真相に近い想像したのに横にそれちゃった、くそぅ…。「地下室の処刑」常々Sっ気があると思っていた森下刑事の受難でちょっと驚いた(ヲイ)。森下は素直でいい子だよな。「比類のない神々しいような瞬間」ダイイングメッセージというより暗号の周囲の人々のドラマ。解決で、あ、それか!ってなった。タイトルはドルリー・レーンの作中での台詞より。「白い兎が逃げる」そんなに時刻表ものっぽくなかったかな。もっと鉄道モノっぽいの読みたいような。最近は困難らしいですが。
ある知識を有する者の前では謎とすら言えなくなってしまう趣向はエレガントさとは程遠い気がするのだが…。と言いつつ推理作家はこうやって日々の生活から謎を紡ごうと目を光らせているのかと考えるとそれすらも愛しくなってしまうから不思議だ。そう思わせてしまう牧歌的雰囲気を存分に湛えた有栖川作品って素晴らしいよなとかそう言う話。もっと猫たちが荒ぶってもいいと思うんだぜ。
すごく読みやすい文章だし、設定も複雑ではないから、簡単に謎解きができそうな気がするんですよ、読み始めは。だけど、細かい伏線が仕掛けられているから、登場人物の行動や発言を丁寧に観察していないと、火村先生のようには推理できないんだなあ。見当はつく。だけど、はっきりとトリックを指摘できない。最後まで読んで、そうか、そこだったんだ、と最初の方を読み返してみたり。ここには気づかなかったなあ、やられたなあ、と思う。これがやはり、火村&アリスコンビの作品の面白さだと思います。
火村英生シリーズの中短編集。なんとなく火村シリーズを読んでいると、「これって謎は解けたみたいだけど、犯行を立証して公判を維持して有罪に持ち込めるほど証拠固めできるのかな?」という疑問が付きまとう。そこが、どうも魚の骨が喉に引っかかった感じで気にかかるのだ。そういう意味でのリアリズムが欲しいわけじゃないけれど、「彼(彼女)ならできた」だけでなく、「彼(彼女)がやった」まで持っていってくれるとうれしいのだけど。本作は、火村の毒がほとんど見られないの巻。
火村先生の解答を聞いて、「そんな台詞言ってたっけ」「そんな描写あったっけ」と読み返して「ああまたやられた」と少し悔しくなるのが何故か楽しくて一気に読みあげてしまった。「比類のない~」のような神がかった偶然にしても、時刻表パズルにしても、ここは本件とは関係ないなと無意識にスルーしたポイントから火村先生が鮮やかに解き明かしてしまう、その精緻な作品の組み立てに今回も完敗です
うさぎ年にふさわしく!?多分再々読くらいだけど新年小説一冊目に☆比類はやっぱりインパクトあったし覚えていたが他は犯人はわかるがトリックは忘れていた。表題作はムンさんの口説くシーンいる?って感じた。解説の辻真先さんの鉄道ミステリの対談は以前読んだが面白かった。
「比類のない〜」の最初のダイイングメッセージは、偶然先日見たサスペンスで使われていたので知識はありましたが、中途半端に分かってしまったので微妙にすっきりしませんでした(笑)もっと幸せな読み方か、完全回答が出来れば良かったんですが。「地下室の処刑」はまさに思いもよらぬ真相で感嘆してしまった。そして相変わらず火村とアリス、猫たちは可愛い。百面相しているアリスを見ている火村先生や、時刻表を借りに署内を駈け回るアリスを想像してにやにや。
『地下室の処刑』が好きかな(笑)シャングリラ十字軍とは今後も絡んでいくんでしょうかね~(笑)そこもちょっと楽しみ(笑)『白い兎が逃げる』も(笑)最後の場面ではいつもはアリスと二人で馬鹿な会話している火村の怖さがちょっと見えて(笑)面白かったんですが全体としては少し物足りない感じもしましたね~(笑)
おお、安定している。どの短編もそれぞれ「なるほど」と思わせるひねりがあって良いです。佳品、といった感じ。お気に入りは有栖川有栖には珍しくホワイダニット要素の強い「地下室の処刑」かな。
ミステリの要素がちりばめられた作品集。安定して全編楽しめた。毎度毎度思うけど、氏の作品は最終シーンがドラマチックに、そして緊張感を残したまま終わるよね‥。
安定した面白さだけど、特に『地下室の処刑』が好き。その薬、あったら買ってしまうかもしれない。火村にからみつく猫になりたい。
電話中に火村にじゃれる猫ちゃんたちにノックアウトされ、電話中にアリスにクラブサンドを食べきられちゃう火村にノックアウトされた。あれ?トリック関係ないとこで楽しんじゃったじゃないの。でもまあ私はキャラに惚れてるからいいんだけどね。
「比類のない神々しいような瞬間」のラストに感嘆。アリスと電話中の火村先生にじゃれる猫たちが可愛い。シャングリラ十字軍が今後どう絡んでくるのか気になるところ。
[★★☆☆☆]安定感のある有栖川有栖の中編集ですが、少し物足りない感じです。得意のロジックは健在だし、伏線や人物の描き方もそつがない。ただ中編というのが災いしているのか、大きな物語がありません。ミステリとしては可ですが、それ以上のものがないので、読み物としてはいまいちでした。強いて挙げるなら動機がポイントになっている「地下室の処刑」が一番でしょうか。
白い兎が逃げるの
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