長い長い殺人 (光文社文庫)
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長い長い殺人の感想・レビュー(1639)
財布目線で進むお話。ミステリーで謎を解く、というよりは、宮部さんらしい人情?人の感情や性格、行動を深く書いた作品。この本を読んだ後、自分の財布にもこんな感情があるのだろうか、とじんわりした。
誰もが必ず持ち歩く財布。様々な持ち主の多種多様な財布達が、連作形式で物語を語っていく。これまた斬新な語り役に脱帽です。しかし、語り役と言っても、持ち主とは会話ができない。事件の真相を知る財布達が、胸ポケットで見守ることしかできないもどかしさも伝わってきます。その事件の真犯人には心底腹が立ちました。途中から早く捕まれとの思いで、ページをめくってたくらいです。それにしても、読み終えてみて、こんなにも財布に対して意識させられたことはなかったです。今の財布とも長く付き合えたらと、愛着が湧いてきました。
この作品の面白いところは、視点が財布にあるところです。物語は、いくつかの章に分けられ、各章の主人公の財布が語り手となります。ただ、このような工夫があるものの、題名を悪い意味に取ってしまうほど、イマイチ盛り上がりに欠ける平凡な作品だと思いました。初期の作品ということもあるでしょうが、「火車」、「孤宿の人」などを読み、いろんな意味で著者の凄さを知ってしまった後だと、どうしても見劣りしてしまいます(*_*)
何度読んだか分からないくらい読みました。いつも、詳細を忘れた頃に読み直します。初読みの時に、財布が語る、という凄い発想に衝撃を受けたのを毎回思い出します。仮に財布がなくても、ミステリとしても一級です。
語り手が財布。それぞれの持ち主がいる財布が物語を語っていく。目線が財布であるので、見え隠れしている部分もだいぶある。それ故に、読み手は、どきどきがあり、先が気になってくる。
これは面白いと思うが、実行犯が明るみになっていく終盤の展開はずっこける。かろうじて踏みとどまったという感じ。10年の積読状態をようやく卒業。宮部みゆきも同じく。
映画を見てたので避けてた作品だったのですが読み終わりました。宮部作品の中ではそんなに目立った作品ではないと思うが、かなり良かった。この作品がもっと評価されてほしい。
面白かった。宮部みゆきの話のおもしろさは安定している。 財布を持っていない人はたしかに少ない。 まぁ、持っていない人を登場させる意味はないからなぁ、とか勝手に想像して楽しんだ。
刑事、強請屋、少年、探偵、様々な財布が語り、やがて事件は形を表し出す。事故に見せかけられ死んだ男。その妻にちらつく男の影。新婚の叔母に伸びる魔の手。全てが一本に繋がって行く。財布は黙って聞いている。一番近くで、人間の厚い皮の下の本性が、自分勝手に暴走していくのを。善人な持ち主が悲劇の輪に入り込んでいくのを。財布が語る形は斬新で、しかも個性的で魅力的。読みやすく短めなので、普段本を読まない人にもお勧めな一冊だな、と思った。
宮部みゆきの作品を見るのはこれが初めて、がこれずいぶん異色である。 なぜならここで起こる事件は財布視点で語られるからだ。 刑事、目撃者、犯人などそれぞれの持ち主の財布が主人公である。 普段とは違うサスペンス小説を見たいというかたは是非読んでみてください。
ある殺人事件を10個の財布達が物語を語っていくという自分が今まで読んだことのない形の本でした。内容もそれぞれの財布達が、バラバラの性格を持っていながら語っているのに理解しやすいし緊張感わくわくして読めました。 あらためてミステリー 推理 などの本は面白いと再認識です。
我輩は財布である…。財布の目線って斬新。財布が語り部なのに、各登場人物のキャラクターが浮き彫りになってて、すごい!これが宮部みゆきか!私の旦那様の財布と語り合ってみたくなった(笑)
一連の事件に関係する人の財布が事件について語っていく設定。物語の最初の方から犯人はわかっているのに証拠がなく逮捕できない。動機も犯人も予想外でした。
犯人は(おおよそ)分かっている…なのに、証拠が出てこない! このタイプのミステリーを久しぶりに読みました。財布の視点から語られているとは思えない臨場感。面白かったです。
高校生の頃にはまって読んでいた宮部みゆき。この前ドラマで「火車」をやっていたのをチラ見したのだが、なんと全くストーリーを覚えていなかった!あんなに読んで、面白いと思っていたのに…。ということで、宮部みゆきを敢えて読む。やっぱり面白い。この人は長編になればなるほど面白くなると思う。事件の全貌、登場人物の背景、全てがラストで結びつく。そこにたどり着くためにページをめくる手が止まらないのだ。宮部みゆきの作品は、本が分厚ければ分厚いほどワクワクする。
最初、数行読んだ時には主とメイドの痴情絡みの殺人かと思った。いやはや低俗で下世話な想像をした自分に恥じ入り、一喝して読み進めると、本当に面白い。 如何せん財布主体の話なので、所有者始め会話相手や状況が微妙にぼかしが効いていて想像力を書き立てられる上、いい感じに感情移入してきたところで次の財布の話になるから、何だかモゾモゾして続きがどんどん気になる。 だが話全体は王道の起承転結を踏んでるのでとっても読みやすい。
お財布の視点から、それぞれの主人公の物語が進められていき、ビックリしました。犯人は意外な人物だったし、先が早く知りたくなるお話しでした。宮部みゆきワールドへ引き込まれます!
財布が語るという斬新なスタイル。最初は財布がかなり語っていたが、最後のほうは章のはじめだけチョロッと語るだけになっていたような。財布が語ると少し主語が分からなくなって読みにくいところはあった。 この作品は「模倣犯」より前の作品?犯人の思考回路はピースそのものだった。
久々の再読。一連の殺人事件を10の視点、それも財布の目線で語るという新機軸。語りが上手いので読みやすく、極端すぎない適度なキャラ作りが素晴らしい。犯人達の動機が「金めあてでなく、自意識を満たしたいから」というのは、最近多い「自己評価が高いため、世間から不当に低く見られていると感じている肥大した自意識の持ち主」への嫌悪もあるんだろうなぁと思いました。これをデビュー2年目で書いたという、宮部みゆきの筆力に圧倒されます。
轢き逃げから始まる、長い長い殺人事件の話。登場人物の財布目線でストーリが進んでいく感じが、面白かった。刑事の財布、少年の財布、目撃者の財布等々。犯人の財布を読んだ時、模倣犯に似てる感じがして、犯人に対する嫌悪感が倍増した。宮部さんは、物語に引き込む力が凄い。
どの財布も健気で性格良すぎ!財布が持主を思う気持ちや、登場人物達が大切な人を守ろうという思いが常に漂っていたので、なんとなく温かい気持ちで読み進める事ができて面白かった。けど、よくよく考えると動機が腑に落ちない。自分勝手過ぎて哀しい…
事件に関わる人たちの財布が、各々の持ち主について語っていくというなかなか面白い視点での話でした。とっかかりやすくするすると引き込まれてあっという間に読めました。
主要人物のお財布が、それぞれの持ち主について語っていくという斬新な設定。持ち主にあわせてお財布にも個性があり、最後までとても面白かったです。宮部みゆきさん、初めてだったので他も色々読んでみたくなりました。
なによりもまずアイディアがすごい。一気に読み終えた。財布の視点、という奇想天外な設定。「財布だからそれが聞けちゃうのね!」とわくわくするシーンがたくさんあって面白かったです。
登場人物達の財布が語る物語。 初めはなんとなく読み進めていたが、色々な人物たちがここで繋がるのか!と、夢中で読み進め、気が付いたらドップリ引き込まれていました。 最後まで、夢中で読めた作品でした。
被害者、関係者の持つ「財布」からの視線で物語が進行するミステリー。作品自体が古いので時代背景が古いけれど、殺人の種類?としてはとても新しく、模倣犯の思考に近い。全編お財布からの視線で語られて、持ち主に対しての財布の気持ちとかがつづられているので、3日間読んで自分の財布を見るたびに苦笑したいような気になりました。お財布の中身だけじゃなくて、お財布自体を大切にしたくなるようなお話でした。宮部さんらしい事件の進み方でとても面白かった。
財布視点のお話というかなり特殊な設定なのでどんな内容なのか不安でしたが、それを吹き飛ばしてくれるぐらいに面白かったです。財布だから知ってること、知らないこと。主人の性格と財布の性格の違いと共通点。他にもたくさん面白い表現の仕方があって、とても楽しく読めました。自分も財布に自転車や家の鍵を入れてしまうので、そんな自分は財布からどう思われているのだろう・・・と気になりました。
ミステリー連作集。視点は財布。人が普段感じないような表現や感覚があっておもしろい。ごちゃごちゃ考えずに、すっと物語の中に入り込めるのはさすが。犯人の意外性やすっきり感を求めず読む、ミステリー初心者にオススメ。無口な警察手帳とコンタクト取ってほしかったなぁ。財布がみんな、持ち主のことを想っているのが印象的でよかった。私は彼?彼女?にどういう風に思われてるんだろ。カバンは窮屈じゃない?みんなと仲良くやれてる?もっと財布を大事にしよう。
財布が物語を語る、という設定がとても面白い。財布が語ることしか読者は知り得ないのだけれど、そういう情報量の少なさはあまり感じなかった。事件そのものも最後の最後であっと驚くどんでん返しがあり、これぞミステリーという感じでした。
再読。あれだけめまぐるしく語り手が変わるのに、すんなりストーリーに入り込めるのは見事すぎる芸。持ち主への愛情表現がそれぞれちょっとずつ違った形で、でもみんな一様に深く優しいので、ファンタジー世界にほっこり癒される。それと現実サイドの凄惨さとの対比もまた見事。やっぱこれが最高傑作だと思う。
宮部みゆきさんの作品、実は初めて読みます。特に理由はないんですけど、なぜか不思議と縁遠かったです。そんなこんなで初めて触れた宮部作品。ある事件の語り手がなんと‘財布’!!登場人物それぞれの財布が語り手となって物語が進行していく。財布だからもちろん見えないものや、聞こえないシーンもあって。面白かった!あとがきにのってた「火車」に次の機会では挑戦しようとおもいます。
10話の短編なんだけど、ひとつの事件を通して つながってます。それぞれの財布が、主人公。 財布が主人の財布になったいきさつ… 財布の形状などの紹介のあと“ 事件へのかかわり ”が進められる。着眼点は面白いと思うけど、財布にこだわり過ぎて(?)、話の進め方が微妙のような… 最後もバタバタ、解決してしまったような気がします。
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