日本SF精神史----幕末・明治から戦後まで (河出ブックス)
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日本SF精神史----幕末・明治から戦後までの感想・レビュー(73)
SFの歴史もそうだけど裏話ネタが非常に豊富でどちらかというとそちらが嬉しかった。乱歩についての話とか非常に共感できました。あとはSFは文学ではない、あんなものを何故書くのか、と批判する人間に星新一が「現実に生じていない問題は思考の外に排除すべきだという世界に住んでいるわけですか。文学が想像力を否定するものとは知らなかった」と切り返したという逸話が素晴らしい。
01/02:hits_y
SFという切り口だけれど、幕末・明治期から日本にユーモアやエンターテイメントの精神がしっかりあった(もちろん江戸期にも黄表紙などあったわけだが)ことが良く伝わってくる。日本人にユーモアのセンスがないなんて幻想もいいとこ。一方で、そんな精神を権威主義的な立場から叩き続ける歴史も描かれている。いまでもそんな偏見は決してなくなったわけではない。そんな「恨み節」も読みどころだと言えるだろう。
12/12:つるぎ
明治から戦後までの日本SF史、濃い一冊。SFも古典になりえる。なんか昔は未来があったが、今は未来がない気がする・・・・
11/22:satsuki
文学と政治、社会状況は抜き差しならない関係を持つ。児童文学やSFの歴史においてもそれは例外ではなかった。本書は江戸時代末期の未来的想像力を持った政治小説から『日本沈没』までを追う。手に負えない現実を反転させるための想像力の系譜は断絶なく続いてきたのだ。
09/16:yoppie7
08/01:すう
海野十三を高く評価しているのが好感が持てる。大江健三郎や北杜夫が熱中したという「火星兵団」は古書で購入し二年ほど積読状態。今年あたり読もう。それにしても柴野さんひどい目にあっていたのだなあ、当時ネットが存在したらたたかれまくりだったのかも。気の毒に。
三条実美、森鴎外、漱石、逍遥、尾崎行雄らがそこらかしこでSFとそでふりあってきたのは、もはやそれ自体大河ロマンの様相。
06/04:kama
確かに(明治の)日本は後発の近代国家であったのかも知れないが、少なくともSF精神(発想)においては世界の最先端をいっていたという主張は興味深い。現代の想像力を一方的に押し付けていては見えてこないものが描かれている。それまであまり好きではなかった幸田露伴(元電信技師)や政治小説の中に芽生えていたSF精神は非常に面白そうなので読み直してみようと思った。参考文献に挙げられている、『明治メディア考』と併読すると、メディア(当該書籍の定義する意味での)と想像力の在り方がぼんやり見えてくるのではないだろうか。
04/24:mrrssy
私なぞは、「竹取物語」もSFである、と言っている人間なのだが、それでも、幕末から、意図せずとも「SF」を書いている作家がいた事に単純に驚かされた。実は、ヨコジュンの本も未読なので、このような本が出版されれば嬉しい限りである。
03/04:ふノ字
03/02:斎藤
02/23:あるれん
タイトル通り、幕末から明治そして戦後までの日本のSFを追う。SFとはあるべき未来を想像することで、逆説的に現実の欠落を描くという主張かな? 具体的な作家やタイトルが多く、またそのほとんどがSF者ではない私にとっては初めて見たものだったので少々退屈でもあったが、実際に読んでみたいと思えるものもいくつかあった。19世紀の海外SFは今でも図書館なので容易に手に入ると思うが、同時代の幕末のSFは読もうと思ってもなかなか読めそうにないな。
01/29:我門隆星
星雲賞・日本SF大賞受賞作。歯科医でらっしゃる長山先生、この仕事を『日本SFこてん古典』のよこじゅんこと横田順彌氏から託されたとのこと。ほんの200ページ超の本の中に150年の歴史が封じ込められている。このサイズだからこそ日本独特のSF思想史(精神史)の概略が各時代の特徴とともに見事に概観できる。しかし他の皆さんのコメントを読むと福島正実氏を悪役と理解した人が多いことに驚く。福島さんの抱えていた使命感については少なくとも氏の著書『未踏の時代』ぐらいは読まないと。
01/01:へろりん
福島正実がSFマガジン編集長として新人を「宇宙塵」からスカウトし興隆に成功するが、晩年、強権発動で失脚したというのは、はっきりは知らなかった。勉強になりました。
戦前の豊穣な国内SF史が圧巻の文献量で紹介される。せいぜい戦後の簡単な流れしか知らなかった身には大変勉強になった。海外の戦前SF史についてもこのくらいの分量で概観できる本があるとありがたい、大日本SF史も見てみたい、と好奇心は広がる。
12/19:モルモル
12/14:Ta283
11/26:ねんそ
11/17:u_noda
11/14:trash
11/05:chojim
幕末期から戦後までのSF文学史。未来・冒険・探偵・科学小説など、当時は爆発的に売れ、夏目漱石も軽い嫉妬をこめたコメントを新聞に書いていたとか…人間の未来への希望はかくも大きいのか!昔の小説は古典ばかりだと思っていた。戦前の一面を教えてくれる書。
10/08:レドリィ
08/14:motoshi
幕末期や明治のSFが政治小説であったことに当時の日本人の欲望や関心の傾向が見えることや、ジュール・ベルヌ以前/以後のSF的想像力の変化のあり様が興味深かった。戦争を経験したことで、価値観の転換を経験したことが、単一の思想や価値観に身を置かず、ユーモアをもって相対化する方法を執った安部工房や小松左京らのSF作家としてのスタンスに、日本におけるSF小説のアイロニカル性や批評性が現れているという指摘は慧眼であると思った。森鴎外や直木三十五等の純文学畑の人たちもSFに関心を持っていたというのもおもしろい。
SF「精神史」というにふさわしい内容。幕末から明治、大正、そして現代へと断絶なく受け継がれ、変遷してきたその精神が今のSFとなっていると思うと非常に興味深いです。昔のSFを見ると、当時の作家たちが何を背景として何を思い描いたのかが、「今」という視点から見れる(というか見えてしまう)ので不思議な感覚があります。「今」を知っているからこそ、未来を描くその想像力に脱帽せざるをえません
07/20:CHIE
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感想・レビュー:37件














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