洋梨形の男 (奇想コレクション)
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洋梨形の男の感想・レビュー(188)
マーティンのホラー系等の作品を集めた短篇集。個人的には表題作よりも「子供たちの肖像」がツボに入りました。読了後にぞわっと来たのは久しぶりだったよ・・・
あまり期待してなかったけど、いい意味で期待外されました。やっぱり、最後の「バリエ-ション」が1番かな。「子供たち」はおのが人生も作り事ってことでしょうか。
「子供たちの肖像」が強烈すぎてなかなか後の話が読み進められなかった。ホラーという点では、話の作りとしてはベタではあれども表題作が素晴らしくよく出来たおぞましさだと思う、のだけれど、とにかく「子供たち」の、底冷えがする静けさで締めくくられる凄まじさに全てを持っていかれた。
ホラー4編、SF1編、ファンタジー1編といった感じか。どれも面白く読めた。特にホラーは生理的な嫌悪感あふれる気持ちの悪さだったが、最後のSFでそれまでに蓄積された負の感情を吹き飛ばすことができ、そのおかげで解放感にひたれた点がよかった。
『子供たちの肖像』は小説が本来持っている危うさについて考えさせられた。主人公の立場が一転してしまう構造は見事。『成立しないヴァリエーション』のラストの爽快感そのままに本を閉じたので、続けて他の奇想コレクションやマーティンの作品に手を伸ばしたくなった。
未読だが「氷と炎の歌」シリーズのG・R・R・マーティンの短編集。どれも印象深くていいですね。 時間SFでもありチェス小説でもある巻末作がやはりベストかな。341ページ
後味の悪い話がいくつかあるけど、どれも楽しめました。個人的には『子供たちの肖像』が好き。書けなくなった作家の不安と、愛娘に憎まれることになった理由が明かされる過程が、絡み合って気持ちいい。ただなぜ肖像画が他人の手によるものだったのか、その必要性は理解できませんでした。
「成立しないヴァリエーション」を読んで、エヴェレットの多世界解釈をはじめて理解できたような気が(あくまで気が)しました。表題作は、もはやこういう主題を無邪気に面白がったり怖がったりできる時代ではないなあ、倫理観の進化に感慨を覚えました。「子供たちの肖像」は名作。ただし最後の一文は解釈に苦しみました。
大河歴史絵巻〈氷と炎の歌〉の作者として近年話題のマーティン。いや違う面もあるのですよと、編訳者の中村融氏が、名短篇集『サンドキングズ』アゲインとばかりに編んだ、中短篇集。ホラー4篇、ユーモア・ファンタシー1篇、時間SF1篇収録。ホラーはいずれも夢に出てきてうなされそうなものばかりで、ダイエットの悲劇や女性の怖さ、地下室の不気味な男の話など、どれも自分の身に降りかかってほしくない作品ばかり。時間SFはチェス小説にもなっていて、緊迫した場面が延々語られるが、ルールを知らない僕には楽しみ半減。でも集中のベスト。
ゲームのシュタインズ・ゲートを終わらせた直後に、すごく読みたくなった一篇、「成立しないヴァリエーション」。シュタインズ・ゲートを面白いと思った人ならば絶対に気にいるはず。
6編の中短編が収められているが、どの作品も外れなしに面白かった。ジャンル的にはSFとかホラーにあたるのだろうけど、先入観無しに読んだほうがより楽しめると思う。構成がうまいんだろうなあ、飽きさせずに一気に読めます。特に『成立しないヴァリエーション』は傑作。この作品読むだけでも読む価値があるのでは。その他も甲乙つけがたいけれど、ゾッとするような話が多い中での『終業時間』のくだらなさ(勿論、良い意味で)が良かった。まさかのラストに麦茶吹いたよ(笑)
「終業時間」のバカっ話っぷりは好きだなあ。 「モンキー療法」「思い出のメロディー」そして極めつけの「洋梨形の男」の追い詰められ方。怖い。いや~こんなにビジュアル化して欲しくない話も珍しいのでは。逆に「成立しないヴァリエーション」のどんでん返しの良くできていること。追い詰められた果てに最後の最後で奥さんからの助言で立ち直る主人公。うんうん、よかったよかった。
ある種ミステリの『成立しないヴァリエーション』はマスト。『モンキー療法』もこういった類の作品は同じようなオチになるものが多いけど、珍しい綺麗な落とし方で好みです。
理不尽で不条理な物語ほど怖いものはない。表題作の『洋梨形の男』なんて生理的に受け付けられません。「ぶよぶよ」「蛆の這う肌」って…、描写だけで吐きそう。そんな男に言い寄られたら、主人公じゃなくても無理気持ち悪い。追いつめられて狂っていくところが「あ、ホラーだ」と思った。その他5篇もファンタジーだったりホラーだったり、SF的な要素もあって、とても楽しめました。特に『終業時間』は最後のオチに「あ、SFだ!」と叫んだくらい(『SFが読みたい!(2010)』から、手にとったので)。満足できました。
どれもまさに「奇想コレクション」って感じの傑作揃いの短編集だったけど、特に「子供たちの肖像」と「成立しないヴァリエーション」が良い。気味の悪さの見せ方がとても上手い。
ほとんどの短編が幻想小説に見えるのだけど、婉曲的な仕掛けにのれば一転してホラーになる。『子供たちの肖像』の娘となって人生を送ってみるとどうだろう。多くは加害者の視点で書かれているので、嫌悪や苛立ちの対称として語られている側に読者が入り込み、自分なりに追体験する必要があるのかもしれない。表題作はその構造を実地で描いたものだ。『成立しないバリエーション』では、写真的記憶という言葉が出てきただけですでに怖い(わたしだけ?)。
「成立しないヴァリエーション」が出色の出来。ジョージ・R・R・マーティンの本はどれを読んでも外れなしなのがすごい。現在編集中のSF短編集も早く読みたい!
さすがに一篇一篇がうまくまとまっていてすばらしい! お気に入りは「子供たちの肖像」。創作と現実がごっちゃになった身勝手な作家が主人公。作者がどういう姿勢で物語を書いてるのだろうと深読みしたくなり、意味合いの深さを感じてしまう。「成立しないヴァリエーション」は過去の無限にあるifに対して、それでも自分はベストを尽くしたと信じればどんな過去も肯定され、未来へむかえると力強い気持ちになれた。「モンキー療法」「洋梨形の男」などのホラーは肌にまとわりつくような気持ち悪さ。
短編集。イタイ女の「思い出のメロディー」、チーズスナックが食べたくなりそうな「洋梨形の男」。ホラーっぽい話が個人的には好き。中でも「モンキー療法」が一番よかった。・・・スゴいダイエットだw
どの作品も非常にリアリティがある。特に表題作の菓子や男の描写が、読者に嫌悪感を与えることこの上ないものになっている。ラストがバッドエンドだったら、読後感最悪の一冊になっていたと思う。
負け組への転落の恐れや、成功者の後ろめたさをダイレクトに恐怖のモチーフにしている。作者側からすると80年代初頭という執筆年代ゆえの、読者側からすると現在の自分や社会の置かれている状況ゆえの、切実な痛ましさを感じさせるところがあって、読むのを止められない。 ベストは「成立しないヴァリエーション」。
ホラーありサスペンスありSFありで、どういう系統とは言い難いのだが、どの短編も面白い。芸術家の業の深さと絶望を描いた『子供たちの肖像』、え?ちょっと、こらーっ!とツッコミを入れたくなる『終業時間』、そしてラストに『成立しないヴァリエーション』を持ってくるという構成の良さ。途中の不気味さや悪意を持ち越さずに読み終えられる。ああ、でも最後に表紙を見ると表題作を思い出してうへえ、となるかも。最初はポップでキュートな表紙に見えたのに…。
このシリーーズの二冊目。とても面白い短編集。最初は肥満の男,最後は落伍者だった男の復活の話。エッと思うような驚きがある。最後の短編は,うーんとうなってしまった。このシリーズのほかの本も読む値打ちがありそう。
★★★★☆ 奇想や妄想関連の話は苦手なジャンルなのだが、この本は面白かった。「子供たちの肖像」のオチをどう解釈していいのかわからなかった。最初から全てが妄想なのか、それとも娘は実際に存在してああいう事をしたのか、どっちなのだろうか。「成立しないヴァリエーション」は、今年読んだ物語の中ではかなり良かった。こういう物語を読むと読書っていいな~って思える
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感想・レビュー:91件














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