TAP (奇想コレクション)
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TAPの感想・レビュー(219)
何でこの人の書く本は長編短編問わずこうも面白いのか…。奇想、の名に恥じないアイデアの詰まった短編集。特に「銀炎」という短編は、似非科学に踊らされてる現代人は一度は読むべき作品だと思う
グレッグ・イーガンが活躍するようになったのは、私があまりSFを読まなくなって久しい1995年頃からなので、作品世界に入っていきにくいところがあるが、何冊か読んで評価が高いことには納得している。
TAPという変てこな機械を頭に埋め込むことによって便利になった未来社会の話なんだけどまあ面白い。 自然言語が石器時代って。 でも自然言語はいつまでも使っていきたいぜ。
初読みイーガンにこれを選んだのは、失敗だったか?退屈なところもあったけれど、おおむね楽しめた。やはり「銀炎」と「TAP」が抜けている。全体的にとっつきにくいけれど、SFアイデアとしては秀逸な気がする。「銀炎」とか、もっと長いので読みたかった気も。
地震のあと、政府や東電の会見の合間に読んでいたためか、「銀炎」の言葉が次々と刺さった。【人間の脳は、パターンを発見する能力に長けすぎている。厳密な統計学的手法抜きでは人間は無力で、ありとあらゆるランダムな風の流れに意味を見出すアニミズム信者になってしまう。】【道徳はわたしたちの内側にのみ由来する。意味はわたしたちの内側にのみ由来する。わたしたちの頭骨の外にある宇宙は、人間になど無関心だ】
科学や技術のみならず、宗教、メディア文化、サブカルチャー、地理や政治経済の問題などなどの社会的ガジェットの放つとんがった魅力が散りばめられ、しかもそれをひとつの濃縮された短編として提示する鮮やかな技巧もイーガンの凄さ。背景世界がどんな社会かを散発的に描写しつつ主題全体をネットワーク化することで、ただ語り手の視点からだけでは背景でしかなくなりがちなものが生きてくる。あと、本筋ではないが『N空間の四肢分離エンパス姉妹』で笑った。それと<ポストモダニズムが愛しのわが子を食べちゃった>はいったいどんなゲームなの?
日本オリジナルの短篇集。長篇しか読んだ事がなかったので、色々な作品に触れられるお得感が。ちょっと今までのイメージと違う感じの、ホラーっぽいお話もチラホラ。話が短い分、イーガンなのに読みやすい(笑)。いくつかのいつものイーガンの長篇を読んだ後にオススメ?初イーガンで読む作品集ではないと思う。
☆×4.0…なーんかワトスンのそれを見ているような感じだなぁ。この手の海外作品特有の難解じみた作品は何作品も読んでいるからそんなに違和感はなかったけど、これ入門書とはお世辞にもいいづらいですぜ。気に入った作品は「ユージーン」「悪魔の移住」「銀炎」「森の奥」だなぁ。特に表題作候補になった銀炎はこの病気、本当にそのうち現れるんじゃない?とぞっといたしました。「森の奥」の思わぬ最後にも驚きましたけどね…SF読みなれていない人には勧めません。
アッパラパーでポンポコピーな私には本来のイーガン流ハードSFなどわからないので、読んでみました。うむむ……これはこれで微妙だなぁ。『新・口笛テスト』とか序盤の数編は好みでしたけど……。
そこにいることに絶対的な意味や理由は無いって、やっぱり恐怖だ。「悪い子は天狗に取り替えてもらうよ」と言われるのはむちゃくちゃ怖い。イーガンを読んで、むかし天井を眺めながら耽ったこと、自分に感心を持たない世界や、自分自身の存在の不確かさへの恐怖を思い出しました。類似したレスポンスの蓄積を個性としているだけ?とか、消滅することがわかっている人格の相対的価値には意味がない?とか、ある観念や思考のパラダイムを人格のオリジナリティに結びつける事は幻想?とか・・・。松尾たいこさんの装丁画もステキです。
短編集なのに一編をちびちび読み進めたためなかなか終わらず。そのため感想も散漫したものなのだが、目次を見、パラパラとめくるだけで収録作すべてが思い出せるというのはなかなかすごい。外れはなかったので特に気に入ったものを。『TAP』『銀炎』『ユージーン』『自警団』『視覚』…と挙げていったら全部になるよ。
★★★☆☆ む、難しいっ!!まず専門用語や言葉が解らない。物語のオチも自分には難度が高く理解できない部分が多かった。理解できなかった部分を、脳みそフル回転させ理解しようとするのが面白かった、精神的に疲れたけど…。雰囲気は好きなんだよな~。奇想コレクションシリーズは3作目、ついつい読んでしまう。
SFや奇譚系の話の入った短編集、どの短編にもある種のグレッグ・イーガンの思いが強く書き込まれている気がした。中でも気に入ったのは、耳から離れない猥雑な音楽の恐怖の話の「新・口笛テスト」。超天才児の取った奇想天外な顛末の「ユージーン」、ある者が語りかけてくる「悪魔の移住」、カルト宗教の心理を書いた「銀炎」。
視覚のラストシーンに思わず感動してしまった。表題作のTAPは万物理論のラストのような状況をもっと簡単な方法で実装しようとした話、かな。探偵役が調査を続けているうちに「悪の組織」に捕まって……というのは、もはやイーガンにおけるお約束展開なのかもしれない。銀炎の舞台となっている2008年は、日本でもスピリチュアルブームが隆盛を極めていて、ここまでではないにしても近い状況だった。94年に発表された順列都市の時も、すでに仮想PCやクラウドに近いものを予測していたっけ。イーガンの未来予測ってのは結構バカに出来ない。
イーガンを読むには勇気がいる。だって難しいんだもん…。でもこれはとっつきやすくてよい。「ディアスポラ」でくじけてしまったあなた!おすすめですよ。どの短編も秀逸。特に気に入ったのは宝くじで大金を手に入れた夫婦が自分たちの子供として天才児を得ようとする「ユージーン」。イーガンなりの幸福観がみえるような気がした。全体的に読みやすい、イーガンにしては「物足りなさ」を感じる向きもあろうかと思うが入門としては良いのではなかろうか。各短編とも「イーガンっていい人ね」と思えるような、コムズカシイ作家のわりに真っ当な主張に
短編小説。[新・口笛テスト]耳につく音楽の話。[視覚]幽体離脱の話。[ユージーン]優生学の話。[悪魔の移住]<ある>物が自分について語る。少し強引な感じがした。[散骨]猟奇殺人の話。[銀炎]病気の原因を探る話[自警団]<ある者>の欲求。終わり方が上手いと思った。[要塞]弁護士の男と法医学者の女の日常。[森の奥]殺されそうな男と殺し屋。[TAP]探偵もの。全体的にネガティブで欲深さや拠り所を批判してるように思った。話が逸れるときの内容が作者の影を感じ上手く入り込めず残念。
初期作品らしい物足りなさも感じるが、やっぱりイーガン凄い。ホラーでも「自警団」に出てくる少年の言動なんかは、イーガン作品に共通する鋼の精神を感じる事が出来て興味深い。個人的ベストは「森の奥」。
TAPというギミックや、ユージーン、銀炎等は読めたが、後味悪いのが多いのはいまいち。。「イーガンのSF」を期待していたがそれはお門違いだった様子。/短編はまあこんなものかな、と。
奇想コレクションと言われると、なるほど、と。ただ、個人的な感想では全体的に後味が悪い。アイディア先行で「おお!」と思える以上に・・・・という気がした。
国内作家の某短編とどっちが先だろう? とか思いつつ読んでいたら、ちゃんと翻訳者あとがきでフォローされてた。短編としては「森の奥」が、SFとしては表題作がよい。「銀炎」が印象に残る。
イーガンによるショートショート集といった趣。少ない文章量の中に濃いアイディアが詰まっています。読んでいる最中は正直物足りなさも感じましたが、トリの表題作はいつものイーガン節全開ですごく良かった。
あら、これで終わり?って感じの終わり方のものが多いが、例えば「要塞」など、読んだあとにじわじわとくるものがあり、よほど印象的かもしれないなと思い直す。というかイーガンってそもそも書き込みすぎなんだよね(笑)。非SF小説が混じっているが、それよりもSF度の高い作品のほうがよほど怖いのがイーガンらしい。彼の“科学的真実は、好むと好まざるとあるようにある”という確信は、楽観的でも悲観的でもなくそれ以上のイデオロギーを持たないぶん暗澹としている気がする。
TAPの
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感想・レビュー:86件














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