黒冷水
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黒冷水の感想・レビュー(240)
<<完>>のオチも釈然としなかったけど(なんで殴りっぱなしの兄がまた殴りに行くんだ?と思って)、エピローグを読んで戦慄した。「正気」っていう名前は自分がつけたのか。自分は正気だ、弟は狂っている、それが当然だって思いこんでいるのが本当に怖い。最後の一行で本当に怖気が…もう登場人物全員狂ってる気がした。狂気に満ちてる。
羽田圭介さんのデビュー作。とにかくインパクトが凄かった。自分は兄の立場だけど、弟ってこんな感じなのか。異常だと思う部分ももちろんあるけれど、弟・修作のあさりなんて可愛いものでしょう。兄・正気の行動の方がよっぽど異常に思われる。兄弟間の争いは面白く興味深く読めるのだけれど、こんな関係になってしまったそもそもの理由が分からない。凄く弱い感じがした。とりあえず、兄弟なんだからずっと仲良くしていきたいと思う。
自分にも兄がいるけど、アサリの経験は余り記憶に無いな。仲が良かったわけではないけど、それぞれの性格だと割り切って、冷めた兄弟だったから、お互いに干渉はしあわなかった。それが良いのか悪いのは意見分かれるところでしょうが。でも、あれだけ暴力的になれるものかしら? それにしても薬物中毒は怖いですね。正常と狂気の境界が簡単に入れ替わってしまうもののようです。注意しましょうね。
兄弟姉妹は先に生まれた者勝ち!とワタシは信じているので、主人公の兄達が中途半端に弟に情けを掛けてしまったのがちょっと消化不良。長子は常識を超えられないトコロがあるから、どうしても最後の最後で止めてしまうんだよなぁ。
ある兄弟の行き過ぎた憎悪が描かれている。少しネタバレになってしまうが、小説の内でも外でも、この人物たちの自分を信じて疑わない盲目的な思考がこれでもかという程に、文章にびっちりと練り込まれているのが怖かった。現実に、起承転結は無い。そんな終わりが見えない日々に怯えて、『黒冷水』という世界をつくった兄の気持ちは何となく分かる気がするけれど、実際は、黒くて冷たい、さらさらとした水…果してそんなものが胸中に流れているだろうかねぇ。やっぱり、色んなことを一人で考え過ぎるのも良くないですなぁ。
◎ 後からぞわぞわくる。この兄弟も嫌だが、母親に嫌悪感。どんな子にでも「何でこう育っちゃったんだろ」は言っちゃいけないでしょう。そんな風に言われてたら、誰だって歪むよ…
兄がいる自分にとってはものすごいリアルリティ・・・ラストはどう転んでも問題ではなく、テーマと全体の温度感が自分には衝撃だった。17才だからこそのテーマか?兄にはとても勧められない。
途中まで弟の異常性ばかり際立っていたかと思ったら、何だか後半に近付くにつれて兄の異常性へと展開。救いようの無い形で完!と思いきや、最後の最後にひっくり返す。もしかして、異常だったのって正気だけ?そう考えると、正気じゃない兄を正気(まさき)とネーミングしたのが、悪い冗談のように思えてくる。
4.5 うわーうわー。これはまずい。なんていうか気まずい。兄弟いる人なら一度はしたことあるんじゃないだろうか、部屋あさり。なにはともあれ人間考えすぎちゃだめだなと思いました まる それにしても17歳か・・・ゴクリ・・・
「気持ちが悪い」「恐ろしい」「おぞましい」。ぴったりくる形容詞が見つからない作品だった。兄の部屋を覗き見する弟、それに気づいて野放しにする兄。弟の異常性がクローズアップされるものの、おそらく「覗き趣味」は程度の差こそあれ、誰にでもある要素なのだと思う。後半部分で「弟が異常になった理由」が語られるけど、兄の行動の方がはるかに異常だった。と思ったらラスト30ページ程で「なーんだ、そういうことか」という展開に。と思ったら最後にまた「えー!」という展開に。最後の1行にぞわっ!とした。狂ってるのはアンタだわ。
兄の留守中にこっそり部屋に入って物色する弟。物色されていることに薄々気づき、その痕跡を残す手荒な弟にうんざりしながら逆に罠を仕掛ける兄。お互いがお互いを見下げた兄弟の確執を描いた話。第40回文芸賞受賞作。どっちもどっちというか、兄弟のどちらにも共感はできませんが、スピード感ある展開でグイグイ読めて面白かったです。彼らがどこに辿り着くのか。次第にエスカレートしていく彼らの行動に不謹慎ながらもワクワクしながら読んでしまいました。それにしても最後の一行にはやられた!★★★★
血がつながっていてもこれほどまでに疑心暗鬼になれるものか・・・。ひっじょーーーうに後味が悪うございました・・・それでも最後まで一気に読めてしまったのは、やはり作者の文章の巧さゆえなんでしょうな。
読みやすい、おもしろい。青野の発言で主人公の「世界」が崩れたので、いい意味で緊張感がなくなって、味がすごくでたと思う。この話に終わりがあるのか?と途中疑問に思いましたがありました。けどある意味ありませんでした、人生長いですからね。とにかくオチのつけかたがおもしろかったです。ここまで引っ張られていたことに、全く気付かなかったです。そして最後の一行が私にとっては笑わずにはいられませんでした。これから読む人は、最後まで読んでください。最後までです。
再読。初めて読んだのは高校生の時だったか。大人になって改めて読むと、兄の厨二病っぷりが目につきますね(苦笑)しかし、これを17歳で書いたとは…いやあ、巧い。何かの書評で「作者に弟がいたら、気まずいだろうな」って書いてあったのが印象に残っております。
ウチの兄弟も仲が悪かったから、10代の頃に読んでたらまた違った感想を持ったに違いない。それにしても、兄弟の憎しみ合う心情や細かいあさりの描写はうまいと思った。ただ、兄弟には読ませたくないと思った。なんとなく変な空気になりそう・・・。
黒冷水の
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