リヴァトン館
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リヴァトン館の感想・レビュー(109)
頑張って辿り着いた秘密がこれとは、あまりにも気持ち的に報われなくてつらい…。部屋やら服やら習慣やらの描写全般にそんなにわくわくできず、空気の匂いのなさが残念だった。それがあったら動きのない前半も楽しめたと思うんだけど。
98歳の老女の回想で振り返る、古き良き時代の英国とカントリー・ハウスで起きた悲劇。グレイスが再三ほのめかし怯えていた「罪」「秘密」は最後にならないと明かされない。その真相がなんとも苦い。でも現代パートでのマーカスやアーシュラ、一度は道を分かったアルフレッドのその後によって、中和される気がした。事件や嘘や戦争によって失われたものは多かったけど、同時に未来へ託された希望だってあったのだろう。たとえばフローレンスのように。
大人のための少女小説、という感じがしました。主人公は98歳のおばあちゃんなのですが。古いお屋敷と、美しい姉妹と、メイドとして彼女たちのお世話をする女の子、という設定だけで胸がときめきます。回想部分と現代が溶け合う不思議な感覚に、気が付いたらのまれていました。リヴァトン館の調度品やお嬢様たちの衣装の描写、女の子同士の繋がりにもわくわくするのですが、戦争が男性たちに与えた傷に胸が苦しくなりました。最後のオチにも胸をえぐられました…。ただ、直前の24章で救いを貰った気がします。この本と出会えてよかった。
女が昔を回想するという形で語られるのですが、肝心な事件については最後まで伏せられています。最初館の娘たちの子供時代のエピソードの羅列は面白いけれど動きが少なくて、これまでの小説と同じような気がしてなかなか先に進めませんでしたが、女性として自立したいと思う姉が、その手段として結婚し、そこでもまたある種の牢獄のようなところにいると苦悩するのに、野心のなかった妹がほんの少しの差で第1次世界大戦後の自由を得ることができた皮肉。 戦争に行くことで館で仕えることに疑問を持ってしまう召使の青年。 没落していくイギリス人
な、長かった…。忘れられた花園はもう少し読みやすいんでしょうか?
リヴァトン館に仕えたグレイスと、その主人一族のたどる悲劇に満ちた波乱の人生。前半は事件も起こらずやや退屈だが、ハンナの結婚以降はノンストップ。遠い昔の小さな嘘が、取り返しのつかない悲劇を招く(とあとで気づく)、その伏線が見事。忘れられた花園もそうだったが、この作家は「うまくいかない母娘」という関係にこだわりがあるのかな?
ボリュームたっぷりに、英国とメイド、悲恋と秘密、といった世界にどっぷり浸れて面白かった。ちょっとだけ腑に落ちないこともあるけど。。。最後のハンナの手紙で胸がいっぱいになった。レディ・ヴァイオレットはなんでグレイスを雇ったのかなあ、とか。処女作でこれってすばらしいと思います。三作目にも期待がふくらみます。
おもしろかった!これがデビュー作だなんてびっくり。イギリスのお屋敷、伯爵とかお嬢様とか設定が魅力的な上に、ミステリーまで!グレイスの抱えてきた過去が切なすぎて苦しい。何かが少し違えば、全く違う人生だったんだろうなぁ・・・と。いつか再読したいです。
忘れられた花園に感動してリヴァトン館を読みました。ゴシック風サスペンス。
98歳の元メイドが過去の悲劇を回想しながら物語が進んでいきます。
余韻の残る読後感はさすが!
前半部分は少し動きがなく読み進めるのに時間がかかりましたが、後半真相に近づくにつれて一気に引き込まれました。
3作目にも期待!
小さな嘘が引き起こしてしまった悲劇。過去と現在、行きつ戻りつしつつ、真相に近づいていく。ついた嘘に対して余りにも重い罪を背負ってしまったグレイスに訪れた最期に希望が見えた。
1924年にある屋敷の湖畔で起きた自殺事件。99歳になった屋敷の元メイドが語り手。ラストの手紙があまりにも哀しすぎる。これを抱えてその後を生きていくのはどれほどに重かったことだろう。
途中から、館で起きた事件の背景になんとなく気づいてしまうのだけれど、それでも楽しく読むことができます。長い時をまたいで、お屋敷にメイドとして仕えることになった一人の少女が、老婆になるまで抱え続けた秘密と、罪悪感は、小説の舞台になった当時のイギリス、そしてアメリカをよくあらわしているように思う。ミステリー的要素はあるものの、一種の時代小説、大が小説的要素も兼ね備えている長編です。
館でメイドをしていたグレイスの回想で語られる物語。美しい姉妹との出会いからラストまでかなり伏線があり戦争や誤解、小さな嘘など、一つでも欠けていたらあれほど不幸な事件は起きなかったのにと思わずにはいられない。ハンナの不幸な結婚あたりから読むのが止まらなくなり、グレイス自身にも隠されていた秘密、彼女のこれまでの人生、事件の映画化に込められた因縁ともいえる血の絆などラストのあたりはビックリでした。物語の最後に明かされる真相にああそうだったのかと深い悲しみを覚えます。読み終わった後に深い余韻の残るいい本でした。
最初はなかなか読みすすまなかったのですが、第2部以降、止まらなくなりました。悲劇の原因を知ると、意外とストーリーに仕込んでいたのねと後から気付かされました。
リヴァトン館に仕えていた元メイドの回想形式で綴られる物語は、とても素敵でした。彼女の罪が、物語を全て変えてしまったのがとても悲しかったです。
98歳の女性グレイスは老人介護施設に暮らす。
一通の手紙がきっかけとなり、
「最近の記憶は穴だらけ」だが、「遠い記憶は鮮明に思いうか」ぶようになる。かつて、リヴァトン館で勤めていた日々やロンドンでの出来事。
やがて、誰にも語られることなく、封印されていた真実が明らかになる。
時代背景が丁寧に描写され、グレイスと一緒に過去まで戻った気分に。彼女の初めての体験にドキドキし、語られることなく秘められていたらしき出来事より、少女時代のグレイスが気になってならない。98歳のグレイスと彼女の回想と織り
メイド萌えとゆうか執事萌えとゆうか使用人萌えとゆうか、永野護『プロムナード』で無駄に丹念に描写された「イギリスの御領主様と使用人たちの生活」がものすごく丁寧に描写されており満足。現代社会とはまったく概念の違う貴族(使用人)生活を橋渡しするのが、メイドをしていた老婆の回想による語りというのがうまい。記憶というタイムマシンは過去と現在を見事に行き来している。使用人たちは貴族様の私生活を盗み見するつもりはないのだが、貴族様は使用人たちのことをどうとも思ってないので勝手に喋りすぎであり、家政婦は見せられすぎ。
エンジェリック冥夜ー
冒頭から仄めかされつづけるハンナとエメリン姉妹の関係とロビーの死の謎は、わりとロマンチックが止まらないありきたりの内容でどーでもよかったが、彼女ら貴族たちをただ見守ることしかできない使用人であるグレイス視点の語り口もどかしさがおもしろい。プイグ『赤い唇』と同じで、ありきたりのロマンスだから語り口が生きるのかも。グレイス出生の秘密も仄めかされるだけで終わってしまうが、アルフレッドとのその後が不意打ちで明かされておもしろかった。
ナイス!
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02/23 11:29
冒頭から仄めかされつづけるハンナとエメリン姉妹の関係とロビーの死の謎は、わりとロマンチックが止まらないありきたりの内容でどーでもよかったが、彼女ら貴族たちをただ見守ることしかできない使用人であるグレイス視点の語り口もどかしさがおもしろい。プイグ『赤い唇』と同じで、ありきたりのロマンスだから語り口が生きるのかも。グレイス出生の秘密も仄めかされるだけで終わってしまうが、アルフレッドとのその後が不意打ちで明かされておもしろかった。
ナイス!
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02/23 11:29
エンジェリック冥夜ー
あと、登場人物だれひとりとしてまったく感情移入できないところもおもしろかった。因習にまみれて、第一次大戦で心に傷を負い、みんななんだかいろいろ大変だったんだろうけれど、語り手グレイスを含めて好き勝手絶頂に生きすぎ。イギリスには生まれたくないにゃーと思った。
ナイス!
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02/23 11:32
あと、登場人物だれひとりとしてまったく感情移入できないところもおもしろかった。因習にまみれて、第一次大戦で心に傷を負い、みんななんだかいろいろ大変だったんだろうけれど、語り手グレイスを含めて好き勝手絶頂に生きすぎ。イギリスには生まれたくないにゃーと思った。
ナイス!
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02/23 11:32
ラストまで、破綻のない完璧な物語、という印象。ミスター・ハミルトンなど、召使たちと主人たちの立場の違いなども、はっきり描かれていて良かった。どちらかというとディズニーで映画チックでライトな感じ。重みみたいなものはそれほど感じられなかったけれど、とても楽しめました。外国映画にしたら凄く映えるのじゃないかなあ。表紙は綺麗だけれど、もう少し荘厳な感じでも良かったかも。
エマっぽい世界観を期待して。事件がいつ起こるのか、小出しにされる伏線にじりじりしながら読み進めた。歴史の流れと一族の系譜が絡み合った、奇縁に満ちた物語。
何か事件はあったとわかるけど、なかなかその事件が起こらず、ドキドキしながら、ひたすらページをめくった。ラストの監督の素性がほのめかさられるところは衝撃的だった。
装丁のかわいらしさに惹かれて手にとりました。内容は、貴族時代終盤のイギリスを舞台にしたメロドラマ…貴族たちの、優雅かつ欲求不満に満ちた生活をかいまみるメイドの物語…ですが、抑えた筆致で、ぎりぎりのところで「ロマンスもの」になることを防いでいる。そんなに難しい文章、内容ではないのに、なんとなくゆるゆると読み続けたくなる一冊。冒頭から仄めかされ続ける、主人公の「秘密」とはいったいなんなのか、物語の本当にラストに至るまで明かされないのが憎いくらいでした。(その秘密に、ゆるゆると迫っていく途中のストーリーが、十分
グレイスが仄めかす、リヴァトン館で起きた悲劇の秘密が明かされるまでの、1914年から年代を追って丁寧に語られる物語は長い長い序章のようでした。 そして悲劇の結末に向かうことになるグレイスの言う転換点が無数に散りばめられている。。。 そこには戦争や劇的に移り変わる時代の流れも含まれていて読み応えがありました。 悲劇は避けられないと知っていても悲劇が起こった夜が語られ、最終章のハンナの手紙を読んだ後は呆然としてしまった。 哀しすぎる。。。
古い一族の没落を、その血の澱に潜んでいるものがあるかのように悲劇に悲劇を重ねながら、社会の変動や新興成金の台頭と共に描き出した、ページターナーな物語。一気読み。伏線の張り方がうまい。
イギリスの古き階級社会を味わえた。建前の下に潜むたくさんの秘密。ラストの悲劇をもたらした真の原因が過去のあの小さなウソだったとは!上質なミステリーを楽しめました。
翻訳したものって読みづらくて苦手だったけど、長い本にもかかわらず最後までおもしろく読めた。ハンナとエメリン姉妹の最期が悲しい。どこでどうしていれば、あの結末にならずにすんだのか、考えてみるけど、過去へ過去へとさかのぼるばかりで、見つけ出せない。この時代の貴族社会や社交界、身分といったものに興味がわいた。
「哀しく、美しいゴシック風サスペンス」とミステリのような宣伝だったこと、ど真ん中ストライクな『13番目の物語』のすぐ後に読んでしまったことが、この本との出会いを不幸なものにっていうか本当にすみません、個人的には激しく微妙でした。未読ですが『風と共に去りぬ』とか、『君の名は』とか、漫画は大和和紀『ヨコハマ物語』とか、時代背景があって家族に不幸があって没落して大恋愛で悲恋でヒロインが色々なものに翻弄されて、ずっしり重い。そんな古き良き大河ロマンス小説って感じ。サスペンス部分は面白かったけど数ページだけ;w;
・・・でも、過去の事実は、どんなにしても変えることができない、と知りつつ、いつのまにかそれが起こらなければ、と考えても仕方のないことをつい思ってしまいます。ハートフォード家の三兄妹の『ゲーム』がとても素敵でした。エリナー・ファージョンの子ども時代の『ゲーム』と被るものを感じて、わくわくしました。あの豆本、手にとって見てみたい。
森薫さん推薦で図書館にて。ミステリーというよりサスペンス。90代の死を目前にした老婆が語る物語という設定に入り込めないまま苦労して読む。語り手の少女時代、古き良きマナーハウスでのメイドという立場から見たお屋敷や、そこで暮らす人々の描写には惹かれるが、いかんせん、登場人物たちの魅力的な設定を活かしきれていない文章に辟易。『レベッカ』や『ゴスフォード・パーク』『日の名残り』の方が格段に上質な物語。
これほど読み終えるのが寂しく感じた本は久しぶり。読書中も、ふとした日常に本の情景が浮かびました。印象深い1冊です。
面白くないわけではないんだけど、なかなか一気に読めなくてだらだらしてしまった。お嬢姉妹と使用人、というシチュはいいのだけれど、うーん...∀見たくなった。これは小説としてのできは普通でも、実際映画化したらすごくいい映画になるかも。めぐりあう時間たち系な。
この時代に興味がある私としては、上流階級とそれに仕える者の生活が生き生きと描かれていて楽しく読めた。ただ、グレイスがちょっと感情移入しづらかったかな…出生の秘密ネタをもっと効果的に利用できたのでは?アシューラがハンナの血縁者だったことはともかく、結局アルフレッドと最終的に結ばれたというのはちょっとできすぎかも。
常にハンナに対して忠実であったグレイス。「秘密」を共有し、お互いに信頼関係もある。それ故に起こってしまった悲劇が切ないです。物語の最後、ハンナからグレイスへの手紙を読んで涙腺が緩んでしまいました。とても読み応えのある大河小説だと思います。
「家政婦はみた」嵐ヶ丘かレベッカか? グレイスが物語の中核に絡んでくるのかと思ったが、それが薄い印象だった。もっとどろどろになるのを期待したけれど、サスペンスというから予想を裏切らない展開がもの足らなかった。だが、1人の女性の数奇な人生と言うことならば、称賛に値する。お嬢様に仕えることで、人生を終えてしまってもおかしくなかったメイドが、ただ一人悲劇の人物の中で、自立の道を歩み、戦争の後遺症にも打ち勝ったのだと思う。
リヴァトン館の
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