まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)
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まほろ駅前多田便利軒の感想・レビュー(4060)
傷を抱えた二人の男の物語ですが、暗くない。この二人の会話が何とも面白かったです。
繊細な小説だなーと思った。主人公が男性なればこその物語、と言う気が。だって女は強いもん。ルルもハイシーも凪子も。それに比べてこの二人の繊細さ、なんと愛しい男たち。 あと、人間って他人と関わらないと生きていけないようになってるんだよなあ、という思いを改めて強くした。考えなくちゃいけなかったり、一人では生きていけなかったり、人間って辛い生き物だよね。でも、だから「幸せ」なんていうものが感じられるのかも。だから他の動物には「幸せ」という感覚はないのかもしれない、なんてことも思った。
多田便利軒の部屋の様子が見える気がする。多田さん、行天さんの風貌も部屋の空気も。一緒にその場にいるような感覚。三浦しをんさんの文章 すきだな。
破天荒な行天とそれに引っ掻き回される多田とのストーリーを追ってサクッと読むことも出来るし、二人の胸の内に抱えている何かをじっくりと追って読むことも出来る、一冊で2度楽しめる小説。それにしてもこの作者さんは非常に読みやすい文章を書く方ですね。
読んでいるときから胸にぐっとくるものがあった。行天の考えや多田の考えが途中途中ぐっときた。わたしもフランダースの犬は、ハッピーエンドじゃないと思う。
第135回直木賞作品。まほろ市の『多田便利軒』という名の便利屋が舞台。過去の傷に縛られている男・多田と偶然の再会から便利屋に転がり込んできた行天が様々な依頼人と携わりながら幸福を模索する。個性的な人物、危険な匂いを漂わせる依頼と引き込まれる要素がある。特に奇抜さが目立った行天と多田のやり取りは軽快で面白い。その奇妙な男が「どうして楽になっちゃいけないのか」と口にしたその背景には子供時代の辛い過去と奔走した姿が窺えるよう。最後に多田の辿り着いた答えは読後も優しく残る。読みやすく余韻も素敵な作品でした。
多田と行天の掛け合いが吹き出しそうになるほど面白い。行天さん貴方最高です。便利屋にもちこまれる様々な依頼とその人間模様にひきこまれた。みんな色々ありすぎる(笑)町の描写もかなりリアル。一度はこんなおもしろい町へ訪れてみたい。
課題で読んだ本ですがまぁ面白かったです。電車の中でくすくす笑ってしまって気まずかったwwww 便利屋というのは本当便利ですね、作品の題材的な意味で。いろいろな話に膨れ上がっていくのが見てて楽しかったです。
先輩が読んでたので借りました。
多田と行天のやりとりが面白く、個性的なキャラが次々と登場して、どんどん読めました。
映画の予告を観たとき軽そうなイメージだったけど、読んでみると結構深い話。
映画も観てみたくなりました。
番外編を先に間違えて読んでしまったので、登場人物のバックグランドとか「あっ、そーいうことなのか?」と納得。テンポ良く、ぐんぐん読める本です。「舟を編む」も早く読みたい。
三峯が出てきた章がやっぱり一番好きだな。どうしてもこういうテーマの話は印象に深く残ってしまう。行天の子供時代、親との関係は、あー虐待されたんだなあ位にしか描かれていなかった。全体的にそういった想像の余地のある小説だった。それが良いのか悪いのかは分からないけれど、この小説においては私は良かったと思った。こういった親と子が軸になっている話を読むと、子供を産むのってギャンブルだよなあと感じてしまう。
どうせBLなんだろ? と思って避けてたけどそんなことなくて面白かった。キャラ特に行天が良くて、その魅力を引き出すのにぴったりはまる多田もまたいい。BL的な目で見ても捗りそうな組み合わせ。ただ、二人の過去とその開陳、克服は、退屈で芸がない。設定にしろ展開にしろ、ゆるさと強引さがあって、それがいい方向に働いてる箇所もあったけど、そうでない箇所のほうが多かった。別に直木賞を信頼してるわけじゃないけど、これにあげちゃうのかと呆れないでもない。
再読。二読目だが一回目より好きになった。常識的にはけっこう危ない裏世界の話ばかりなのだが、読んでいるとのほほんと落ち着く感じ。ヤクの売人ですら可愛らしく思える。ゴタゴタ事件が起きる割には話はすっきりしていて読むのが楽。「幸福の再生」についても個人的には納得できていい話だなぁと思う。続編の「番外地」は未読なので読んでみようかと。 「老若男女にかかわらず、依頼はなるべく引き受けること。なしくずしであろうと、一度引き受けたからには、依頼をきちんとこなすこと。」 「ただし、法律の範囲内で」(p.244)
かなり重症の併読派である。横一線のデッドヒ―トを繰り広げていたと思ったら、突然アクセルを目一杯踏みこんで真っ先にゴールインする本もあれば、先頭を走っていたのにいつの間にか最後尾に落ちてしまったり、途中棄権する本もある。男二人のちょっと不思議な心象的ロード・ノベルという設定は好みである。『風が強く吹いている』も楽しんで読んだ。直木賞受賞作であり読メ・コメントも良好なのに立ち止まってしまった。一カ月振りに又走り出し完走はしたものの、強い印象は得られなかった。積読多く再読は難しい。残念ながら縁がなかったようだ。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(4)
- 02/05
文章(会話)のテンポ、読みやすかったです。「人って生きてるなあ」と感じました。外伝とかも、機会があれば手にとってみます。
勝手に評価:★★★★☆ 第135回直木賞受賞作品。東京郊外の「まほろ市(町田市)」で便利屋を営む多田と居候をしている行天とのバツイチ男二人の痛快人情物語でした。便利屋に舞い込む依頼を通して二人が悩みながらもトラブルを解決していく姿、そして場面場面での会話の遣り取りが巧みで爽やかで共感を持って読む事が出来ました。人は生きていると様々な感情に苛まれるが、この小説には、そんな感情を励ましてくれる会話や想いが綴られていて勇気を貰う事も出来ました。幸福はきっと誰にでも何回も訪れると、この小説は気付かせてくれました。
軽そうで重く、また重そうで軽く著者の手のひらで転がされている感じです。男同士ならでは、の世界なんでしょうか、深入りせず寄り添い生きてる二人のお話しです。まほろを舞台に選んだのもおもしろいと思いました。本当にあそこいらへんは中途半端なんですよねえ。都会でも田舎でもなく。ああいう人たちいそうです。 笑
漫画でちょろっと知ってたのだけど面白くてあっという間でした。先入観多すぎで敬遠してましたが、賞ものはそれなりに早めにおさえておく必要ありと実感。
意外と多田の方も深い闇を持っていたりして...読後は、自分も誰かの幸せのために頑張ってるかなあ...と、いろいろと考えてしまいました。 初三浦しをんだったけど、かなり満足しました。
行天が由良に言ったセリフが心に残った。「だけど、まだ誰かを愛するチャンスはある。与えられなかったものを、今後はちゃんと望んだ形で、おまえは新しくだれかに与えることが出来るんだ。そのチャンスは残されてる」「生きていれば、いつだって。それを忘れないでくれ」
三浦しをん作品。3冊目読了。タイトルからは想像出来ない、「重めのテーマ」でした。でも巧みな文章センスとテンポがいいので決して立ち止まる事なく、一気に読んでいけました。個人的に好きな場面は、友人をかばっていた女子高生清海との別れのやりとり。「本当の事を言えたのは、便利屋さんたちが本気で、私の話を聞こうとしたから」本を面白く読めた一つとして随所に登場人物のひたむきさ、「本気」さを感じる事が出来たから。完全に三浦さんのファンになっています。次はどの作品を読もうかな?(笑)
読みやすかった。誰でもいろんなことを抱えながら生きているんだよなあ。映画見てみようと思った。
ほんわかした懐かしさと少しのほろ苦い青春も感じさせるストーリーでした。ドラマや映画化ではなく、あえて漫画にしてもよさそう‥って勝手に想像しています。
最初に読んだ時のイメージは、石田衣良「IWGP」シリーズ。本業・成り行きの違いこそあれ、便利屋が請け負った依頼の果てに事件に巻き込まれ…。何だかんだ言いつつも手助けするチンピラの存在とか。でも、直木賞受賞作たるもの、それだけで語れるはずもなし。この世に生を受けたものならば、誰だって幸福になる、やり直す権利はある。行天の小指、フランダースの犬の結末を象徴として、それを徹頭徹尾テーマとして貫き通したのが光っていました。淡々と文章を綴りながら結末は(月並みな表現ながら)爽やかに。他作品も是非チェック。
初三浦さんです。軽い話かなと思って読んだら、想像以上に重くて深いお話でした。でもキャラクター達のおかげでさらっと読めます。最後の方はページをめくる手が止まりませんでした。失敗しても、元通りにはならないけれど、修復はできる…不幸だけど満足ということはあっても、後悔しながら幸福だということはない…行天さんの台詞は響きました。
多田と行天、高校時代の同級生。決して友達と言うわけでもなく、相手の存在を消していたような二人が、ひょんなことから共同生活をはじめ(というより、勝手に転がり込まれ)仕事を通じでそれぞれが持っているわだかまりが消えていくという話。夜逃げするのに不要になった犬を預けに来る女性、犬の貰い手を捜しながら出会う自称コロンビアの女性、まとわりつく男を蹴散らしたことから始まる不思議なつながり、親にほったらかしにされる子供、そして行天の元妻が語る行天の優しさ。そして多田が行き着く「元には戻れなくても再生はできる」気持ち。
三浦さんの作品では船を編むと風が強く吹いているを先に読み2冊とも人に勧めたくなる良作でした。直木賞をとった作品を読み損ねていたため今回読みましたが、あの2冊を上回ることはなかったです。ただ登場人物2人のキャラは引き付けられるものがあるし、ストーリーも読みやすかったです。シリーズになってたりするのでしょうか。三浦はどんでん面白いものを書いているという証明なのでしょうか。これからも楽しみにしています。
最初はのらりくらり読んでたのが、段々毎日1章まるっと読むよーになり、最後の章でいっきにやられ、号泣。多田は行天との友人という関係を幾度となく、否定するけど、やっぱ友人よね(*´ω`*)
私にとっては馴染みの街、町田市が舞台になってる。本屋のPOPにそう書いてあって思わず手にとってみた。ヒトってどうやっても、他人との関わりの中で良いことにも悪いことにも触れていかなきゃならない。でも、そうやってヒトは何かに気付いて、何かに気付かされて生きていくんだなって感じた。
普通ではありえない数々の出来事。それがハチャメチャに面白いはずなんだけど、うら悲しいものがある。人は誰でも何かを抱えて、あるいは背負って生きてはいるが、その気になれば、やり直す事は可能である。テンション低めの文章から十分にメッセージが読み手に伝わってくる作品だった。
なんだろう、なぜか救われる話だった。血のつながりについて後ろ向きに重く考えがちなことを軽く笑い飛ばしてくれたような。。。すっ飛んだ小指もまたつながって、ややぎこちなくとも体の一部として機能するように、壊れたココロもまた修復可能なのかもね。
まほろ駅前多田便利軒の
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