風に舞いあがるビニールシート (文春文庫)
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風に舞いあがるビニールシートの感想・レビュー(1704)
6話なのに主人公が6人ではない気がした。そしてその人物ひとりひとりに人間臭さが感じられ、とても愛おしい気分になる。5つの短篇を読み終えた後でさえ既に読んで良かったと思っていたけれど、最後の表題作を読んで思いもしないくらい胸を打たれた。
「日本にいる限り、君は必ず安全などこかに着地できるよ。それを、フィールドでは幸せと呼ぶんだ」/夫婦仲の悩みなんて、貧困や紛争に比べたらとるにたらないことかもしれないけれど…。表題作と「守護神」が印象的。
自我を捨ててまで馴れ合うのか、貫くのか迷うことは多々ありますが、「守護神」に描かれる人間心理の見つめかたは好きです。
競馬でいえば、末脚が切れるという感じの連作短編。物語が終盤に進むにつれ、面白さが加速し、どの短編も最高速でテープを切ってゴールイン! 三冠馬ディープインパクト並みのゴール前の勝負強さが短編の爽快感に変化。終盤に進むにつれ、消化試合感がする小説が多いなかで、作者のストーリー構成力の巧みさを見せつけられた。登場人物がいい人ばかりなのは、浅田次郎を彷彿とさせ、そこに違和感などを感じさせないのは、結局、作者の力量に帰着する点も浅田次郎と同じ。ジェネレーションXのラスト二行のセリフの「レフトです」が見事!!!!!!
森絵都の短編集 仏像の話はよくわかんなかったけど、ジェネレーションXは良かった。 小学校の同窓会を開きたくなった。
手違いで感想などが消えてしまったので再度投稿。 今まで他の作家さんの短編を読んで来ましたが、この本は短編で1番読みごたえがありました。 それぞれの登場人物が何か大切な事のために一生懸命過ごすところがよかったです。 また森さんの別の作品を読んでみたいです。
森絵都作品を読んだのは3昨目。いずれもテーマがはっきりしていて、今回は「あなたが生きていく上で大切にしたいことはなにか」というテーマ。100ページずつくらいの短編集。それぞれの作品で、全く異なる主人公たちだがそれぞれが様々な葛藤の中で自分が一番大切にしたいものは何かに気づいていく、そんな物語です。どの話も自然と引き込まれて読みやすかったです。
6つの短編からなる。表題作はかなり心にくる話。5番目のジェネレーションXはさわやか物語で気持ちよくよめる。おすすめ。全体的にいい内容だと思います。
とっても良かった。読んで良かった。そう強く思える一冊でした。表題作では、悲しいとかそんな感情ではない涙が止まらなかった。頑張ってると、頑張ってる分だけ、報われないんだな。でも頑張ってる分救いがあったりして、だからずっと諦められずに、また頑張る日々。頑張るなんて一言じゃ表せられないような痛みもあるけど、それが生きていることなのかなあ。そんな事を思いました。うまく言葉にできませんが…ほんとに読んで良かったと思えた一冊。
直木賞受賞作の名に恥じない珠玉の短編集。大切な何かのために懸命に生きている人たちの、6つの物語。自分の惚れ込んだスイーツ職人に振り回される「器を探して」。殺処分される犬を救うボランティアとして考え始める「犬の散歩」。まじめに将来を考えているフリーターの物語「守護神」。仏像に魅入られた仏像修復師「鐘の音」。捨てたもんじゃない若者の懸命さに打たれる「ジェネレーションX」。そして表題作であり、難民救済に命をささげる「風に舞いあがるビニールシート」。どの物語も過不足ない凛々しさがあり、胸を打つ懸命さがある。
「風に舞いあがるビニールシート」タイトルを見てイメージした情景は、広い野原で突如吹いてきた風に青いビニールシートが舞い上がる情景。でもビニールシートはどんな風に起こされた風でも舞い上がるんだなぁ。例えそれが爆風でも。視野を広げてもらいました。
夢、希望、愛情… 社会で暮らすうちに、削られ、冷まされ、忘れさせられる。 それでも、自分の奥深いところに、ひっそりと存在するそれら。 そこに誰かの優しさが触れたとき、 人生は愛しいものなのだ…。そんな気持ちになれる。 誰かに優しくしたくなる一冊。 今晩は、妻に料理でもつくろうか。
6つの短編集。どのお話も良かったけど、本のタイトルにもになっている「風に舞い上がるビニールシート」は、不覚にも電車の中で泣きそうになってしまった…すごく良かったです。
表紙とタイトルでなんとなく爽やか小説をイメージしてたけど違ってた。表題作でなんともいえない気持ちになって泣いた、泣いた。「ジェネレーションX」のラストが堪らなかった・・・!「守護神」では大学4年生を前にして大学にもっといたくなりました。感情がなかなか忙しい。
勝手に評価:★★★★☆ 第135回直木賞受賞作品。自分の為にと考えるのも大事だが、誰かの為に大切な思いで一生懸命になれる6人の主人公達の6つの物語。6つの短編作品は主人公の一日(24時間)として描いているのも面白く読む事が出来ました。どの作品も主人公達の考え方に共感する事が出来て、6つの物語に対して順位も付けられないと思ってしまうほどでした。人間は全く一人では生きられないし、人間の優しさに触れていたいとも感じられました。見返りを求める訳ではないが、読書後、きっと自分も誰かの為に頑張れる筈だと思えてきます。
短編といえ読み応えあるものばかり。内容はけして陽ばかりでなく、むしろ陰の部分も強く、リアルでのめり込んでしまいました。人ってこうなんだよね。それが普通なんだよね。みたいな腑に落ちる為、深い作品だが一編一編切り替えもできて良かったと思う。さすが森作品。
短編集なのに読み応えがあって、どれも面白かった。しかもどの作品も全く違う印象の話なのに、どの作品にも譲れない何かをテーマにしていて、森さんの多彩な才能に驚く。特にジェネレーションXや表題作が良かった。
森絵都さん初読み。一途な人、こだわりのある人、一生懸命な人を描いた短編集。どうしても元々興味のあるお話の器を探して、ジェネレーションXとかに入り込む。鐘の音は難しいなと思いながら読んでいたのに、いつの間にか入り込んでしまった。表題はやっぱりよかった。悩んで悩んで。悩んで答えを出す人はいいな。平和ボケ万歳。
森絵都さん著書の3冊目。表題作品が1番おもしろかった。ちょうど、昨年は、ボランティアに関わったり、NPOの活動に仕事として接する機会があった。世界には苦しい環境に居る人も多く、そしてその環境に真正面から立ち向かっている方々もいらっしゃるのだと、改めて。人の痛みを自分のものとしても感じられる柔軟な心は、尊いです。
『カラフル』に続いて、森作品二冊目。もちろん『カラフル』は、児童向け作品としてだけでなく、大人が読んでも、すばらしい作品だと思うが、この本を読んで、一般文芸作品として6短編ともすべて完成度が高く、直木賞受賞も当然だと思った。たしかに、読者は短編それぞれに好き嫌いがあると思う。しかし、6人の主人公たちは、それぞれ決して自分の思うように生きてはいないが、自分の思った方向に前向きに生きようとしていることが、読んでいて勇気をもらえる。今後も森作品を読んでいくが、次は、評判の高い『DIVE!!』にしようと思う。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 12/23
読み終えた今、この気持ちをどう言葉にしたらいいのかわからない。読みすすめていく程に物語が濃密になっていくように感じた。清々しいのに、胸がつまって少し切ない。新しい感情が自分の心に芽生えた。
直木賞受賞作。会話が多めなのもあってさらっと読める。でも背景書くにあたって詳しく調べてあるのもよくわかる。内容としては、どの作品も心が温まる。性格悪い読者にはこんな偶然あるわけないだろとか世の中そんなうまくいかないとか思うんだろうけど、そういう人には読んで欲しくないね。ハッピーエンド万歳!
2011-105 短編ばかりでこんなに手応えあって面白いと感じたのは、久しぶり。どのストーリーも1冊ぶんの話になりそうなくらい、実があって力強いです。カラフルから入ったせいで、いい意味で期待を裏切られました。
六編の短編小説の、どの主人公にも共通しているのは一途なこと。それは現在だったり、過去のことだったりするけれど。したたかに、しなやかに、不器用に、一生懸命な主人公たちが皆愛しい一冊。
鐘の音の主人公の最後の台詞が好き。仏像に情熱を注ぎその途中で仏像から離れてしまっても一人の父親としての幸せを掴めているこの人はなんだかんだで幸運だ。
この作者の作品は、楽観的でファンタジー要素を含むと思っている。それが良いのか悪いのかは読む人しだいだが、疲れた時にはいいなと思って、手に取ってしまう作家である。本作もそれに漏れることがない良作でした。表題作は愛とは何ぞやという問に、少なからず印象を残す名作だと思う。
表題作が一番良かったです。次への一歩のきっかけは人それぞれだけど、この本を読めたきっかけを大事にしたいと思える本でした。この作者は優しい人に違いない。
こだわりや価値観は人それぞれだな‥と改めて思った作品。一途さや不器用さに、驚いたり、共感したり、時には応援したい気持ちで読んだ。
森絵都さん初読み。やられました。主人公それぞれが魅力的。何に惹かれるのか…その答えは解説を読んで分かりました。みな悩みながら一生懸命生きているからなんですね。森さんの他の作品も是非読んでみなければ!
6編の短編集で最初の1編で期待外れかと思ったが、尻上がりで面白くなった。 一つの物を追求し・徹底する人間の強さがあり、その反面融通が利かないが為に世間には認められ難い現実がある。 ただ、その現実の中で様々な事を犠牲にしてでも自分の信じるものを貫く姿は美しいしカッコが良い。
森さんの作品は、カラフルに次いで二作目です。6話の短編集で、全体的に読み終わって考えさせられる内容だったと思いました。登場人物は一生懸命に頑張っている人達で、犬の散歩と風に舞いあがる…はボランティアと救助活動を題材にして安全な所から批判する事への批判みたいな感じがしました。2話目の犬の散歩から6話目の表題作まで、最後でウルッとしてしまう話でした。大きくて、温かくて、安心に思えたから…死んだ人の方が安心出来ると思えるような世界なんて想像することしか出来ないです。
風に舞いあがるビニールシートの
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感想・レビュー:456件



















































