沖で待つ (文春文庫)
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沖で待つの感想・レビュー(385)
【勤労感謝の日】【沖で待つ】【みなみのしまのぶんたろう】人付き合いからお見合いをする羽目になった女性の話、死んじゃった同期の幽霊と遭遇する話、南の島へ左遷された男の話の3つ。言葉遣いが気になる箇所が幾つか。全部平仮名のみなみの~は超読みづらかった。5回くらい心が折れそうになった。何か、好きな文章ではなかった。面白くはあったと思うけど
今まで読んだ絲山作品とはちょっと異質な感じ。もちろん主人公と同期の関係は、ある種ロマンティック(恋愛という意味ではなく)とも言える感覚で他の作品とつながるのだけど。『勤労感謝の日』は世の中の全てにいらだちをぶつけていくような所がらしいと思うが終盤が決まり過ぎのような気がした。
文章の質の高さにため息が出る。文学的――定型的――文章から遠くへだったった平易な文章であるのに、というか、だからこそ、質の高い文章だと思いました。
なんだろね。読みやすくて、引き込まれたけど。感想を語るのがめんどくさい作品だなと思った。場面場面を楽しめる、軽快な作品。うまいからなのだろう。芥川だな。心地よい。さて、片っ端から絲山作品を読んでみるか。
大企業で働いてる男だけが市民だ、的な発言にむっかぁ〜!ときたことのある人に。頑張って頑張った先に何があるのか不安になることがある人に。私はこの作家好きになりました。にしてもこの装丁は中身と合わないのでは?
主人公がサバサバした性格と口調だったのが、そのあっさりさと恋愛色の少ない雰囲気が合ってて、すごく読みやすかった。ただ、あまり心に残るものはなく、さっと通り過ぎるような感じ。何年か経った時に思い出すかというと、?な本。
「勤労感謝の日」は毒が利きつつ、落ちて落ちていく一日の中、でもラストでほんのり救われるところがとても良かった。「沖で待つ」もさすがに細部がリアルで引き込まれたが、あとがきにあるような「恋愛でない」という解釈がいまいち個人的にはぴんとこない。太っちゃんが本当に隠したいものが奥さんあての愛情?そんなぬるい話なのか?と思ってしまう。
恋愛感情を抜きにした、男女間の友情はあり得るのか。会社の同期である太っちゃんと及川が、片方が死んだ時にはHDDを壊してもらう約束をする。自分はまだ学生なんで会社のことはよくわからないのですが「沖で待つ」というこの太っちゃんの雄大さを感じさせるタイトルと、太っちゃんの人柄が気に入りました。にしても、片方が死んだらHDDを壊すとういのは若造ながら時代は変わったんだなーと思いますね。一昔前だったら本やノートを処分してもらう感じでしょうか。
好きです、この全体に流れる雰囲気。社会に出るとどうしても学生時代からの友だちより同期や気の置けない先輩や後輩と親密になりますよね。私は男女間での友情は成り立つ派なので、表題作の二人は実に微笑ましかった。3昨の中では、勤労感謝の日が一番かな。痛快さがリアルだしね。絲山作品次は『ニート』にする。
この頃女性作家を読むことが多い。男女の友情、男の側からは成り立つのかな。みなみのしまのぶんたろう、こんなの書いて大丈夫ですかね。ホントに猫舌だったりして。絲山秋子氏、気になる気になる作家です。
絲山二冊目。 「勤労感謝の日」の「私が生まれきたたあたり〜」のくだりの展開と、全体にまんべんなく撒かれた毒に、あるある&噴いた。 「沖で待つ」は気のおけない仲間との別れを描いた作品。「棺桶」と「BBT‐14802Cローシンク」にグッときた。 軽快なテンポを持つ傑作。
ぐいぐい話に引き込まれ、あっという間に読み終えた。どれも面白かった。まだ社会人ではないので仕事に対するイメージは漠然としたものでしかなく、昨今の社会情勢を報じるメディアの影響で仕事に不安や恐怖を多分に感じていた。しかし、この本を読むと、自分の中の仕事の象に以前よりも形を与えることができた。さらに、期待や希望が持てるようになった。無事、仕事に就くことができたら、もう一度読んでみよう。社会人になってから読んだらどう感じるのか、今から楽しみだ。
併録の「勤労感謝の日」と共に会社や社会への思いを抑えた筆致で描く。同期との仲間感覚とか共感できる人には心に残ると思うけど、個人的にはあまり響かなかった。一世代上、30代後半~40代辺りの感覚なのかな。最後の「ぶんたろう」は風刺なんだろうけど、物足りない。
ここまで飛び飛びながら発表順に絲山作品を読んできましたが、それまでの玄人受けを誘うような技巧の押し出しが後退して、エッセイに近いラフでカジュアルなリズムを感じました。これが芥川賞受賞作なのですねえ。芥川賞より先に川端康成賞を取ったのも頷ける変遷です。それにしても、 PC を分解し、 HDD を開くその瞬間の叙述に感情を載せるなんて見たこともなく、新鮮です。一人称を持たされた主人公の変態性をぽんっと気軽に終盤に盛るさりげなさは一体なんなんでしょう。この作品から先どうなっていくのか、読み進めるのが楽しみです。
今は「同期」ってそこそこ大きな会社で、かつ定期的に人間を採用している会社じゃないとあんまり居ないよね…。同期に対する連帯感というものは、バブル後に生まれた世代には理解が難しいものがある…。 ぼんわりと暖かい感じのはなしで良かった気がするが、オチがない感じ。(作者はいしはらしんたろうが気になるのだろうか…)
感想しがたい読後感だけど面白かった。
特に沖で待っが印象的。
太っちょの太っちゃんと主人公の関係は自分の就職したころの感じとはちょっと違って温かくてうらやましく思う。
死んでも、残したものを見ないままでいてくれるっていう距離感の人ってけっこういないかも。
会社の同期、ってのが僕はいないから、この特別な関係が全てわかるわけでは無い。ただしこの絶妙な距離感というものは、感じ取れました。でもホントに同期にここまで尽くせるんかな?同級生ならわかるんだが…
三つ入っている話の中で、芥川賞受賞の表題作の沖で待つ、とても好きだった。これまで他の本も読んだ感想はどれも殆ど好きではなく、読んだ後には軽く腹を立てた程だったが、この話は頭からいいなと思った。同じ人が書いたのは分かるけれど調子が少し違う印象。最後の短編のひらがなは見るだけでぐったりするが…。沖で待つ、好きです!「でも、だから成立するんじゃないかな。どっちが先に死んでも見ない。でも壊す」
芥川賞と受賞した「沖で待つ」を含んだ3篇の短編集。絲的メイソウとか豚キムチとか笑える本しか読んだことがなかったのですが、今回はグッときました。やっぱり沖で待つが一番好きでした。太っちゃんとの関係とかはある意味羨ましく、近すぎず遠すぎずの距離感。でも同じ仕事で頑張ってきた仲間にだけある連帯感のような力強い関係がとても良かった。ぼそぼそと書かれている言葉も好きでした。ぜひ別の本も読んでみたい・・と思いました。
そうそう。会社の同期は友達とも恋人とも違う、特別な存在ですよね。まぁ私は何でもしてやる、とまでは思えませんが。読みものとしては「勤労感謝の日」が一番面白かった。と言っても3作目は未読。もったいない気もするけれど…どうしても読む気になれまへん。
3作入っています。「沖で待つ」HDDほんとに恥ずかしいものは、誰かに依頼が必要かも。沖で待つ¨いいフレーズですよね。「勤労感謝の日」職安は、怖いところだったんだー。そんな、気持ちになる前にお世話になったから。。あれ、ときづきました
沖で待つ、の太っちゃんに微笑んでしまう。同期と、夫婦で、こんな関係が築けたら本当に素敵。 みなみのしまの~も、ぶんたろうがだんだん丸くなっていく過程がいいと思う。読みづらいけど・・・
「沖で待つ」のような関係は正直うらやましい。引き合いに出すのもおかしいのだが前に読んだ吉田修一のパレードにおける人との関係となんと違うことか!どちらもすべてを知る関係ではないし、距離はある関係だがまったく違う。絶妙の距離感。締めの会話も好きです。
私は著者よりも少し先に社会人となったが、男女差も一般職採用もない職場だったので、男女の区別ない同期入社の親密感、深夜まで残業した昂りでどうにもまっすぐ帰れなくて寄る飲み屋など、そういう時代があったよなと懐かしい。今20代の社会人たちはこの小説をどう感じるのだろう。普通なのか、ありえないのか。併録の「勤労感謝の日」もまた、痛快かつじんわりと良かった。「おれたちひょうきん族」の名作コントみたい。これ、褒めコトバですからね。あらすじが作品の根幹ではないという点で、小説らしい小説だと思う。第134回芥川賞受賞作。
私が死んだときのために、だれかにHDDの破壊をお願いしておきましょう。 そういえば、ネット上のメールとかデータも、死んだときのための削除サービスがアメリカで始まったとか。 大事なポイントかも。。
『勤労感謝の日』はボヤキ漫談みたいで好き。見合いババアのクセに野辺山みたいな男を紹介するとは・・・。 『沖で待つ』は単身赴任中やからナントカなったけど家族と同居やったら難しかったやろなぁ。 『みなみのしまのぶんたろう』は全く分からん。「しいはらぶんたろう」に「しいはらたい」って、あの人と軍団を捩ってる気がするし、文章は平仮名とカタカナだけやから何か大オチが有るのかもと期待し過ぎたかなぁ・・・。
死の後には一体なにがのこるのだろうか…。絲山秋子さんらしい、軽快でかつ重厚な物語はやはり惹きつけられます。今の私にはなにか、死んでも残せるものはあるだろうか。残るとしたらどんなものだろう。そして、残された人はどう感じるだろうと考えさせられる一冊でした。本多孝好さんが好きな人にはおススメします。
沖で待つの
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感想・レビュー:121件














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